ケイの読書日記

個人が書く書評

有川浩「フリーター、家を買う」

2013-09-04 16:04:19 | Weblog
 TVドラマでやっていた事は知っていたが、見た事は無かった。内容は、タイトル通り(元)フリーター、家を買う。そのまま。

 一浪して、そこそこの私大へ行って、そこそこの会社へ就職した誠治。
 ところが、要領の悪いヤツというカテゴリーに分類された誠治は、3ヶ月でそこを辞めた。
 再就職しようとするが、うまくいかない。こづかいを稼ぐ必要があるためバイトをするが、そのバイト先すら転々としている。そのうち再就職の意欲も無くなり、自室でだらだら過ごすようになる。

 そうこうしていると、誠治の母が、とても困難な精神的な病気にかかっている事が発覚。
 結婚を機に家を出ている姉や、病気をなかなか認めようとしない父と一緒になって、母を守るため、定職に就くことを固く決心する。

 金を貯めようと、給料のいい夜間の土木工事のバイトに励む誠治。それを見ていた作業長が、誠治に正社員にならないかと声をかける。

 ここから誠治の状況は、とんとん拍子で上手くいく。ちょっとうまく行きすぎるんじゃない? と、読んでるこちらが気恥しくなるくらい。



 職場の人間関係が良好なのは大事だけど、ゼネコンの曾孫うけか…。なかなか難しいだろうね。親会社が、白を赤と言ったら、白は赤になっちゃうもの。曾孫請負会社にとっては。
 ピラミッドのようなガッチリした上下関係がある建設業界。
 でも、どの業界にも大変な事はある。天国なんてどこにも無い。
 規模の小さな会社だもの。現場や事務や経営や、色んな事をやらなければならない。若い誠治には、いい経験になるだろう。

フレー、フレー、誠治!!!
コメント
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