ケイの読書日記

個人が書く書評

群ようこ「なたぎり三人女」

2007-01-08 17:55:39 | Weblog
 駄作。スラスラ読め、それなりに楽しいが、読後の感想は「つまらんものに時間を使ってしまった」
 わーん、群ようこファンの皆様、ごめんなさい。でも、それが私の正直な感想。

 
 この人はエッセイが(それも書評エッセイが)素晴らしく優れているが小説はぱっとしませんね。

 41歳の物書き(著者がモデル)44歳のメイクアップアーティスト、39歳のイラストレーターの男っ気なし三人組がくりひろげる日常生活。

 ある時は朝までファミコン(古い!!)ある時は将来のために食堂経営を計画、ある時は体の衰えを気にしてダンベル体操、そしてある時は頑張る自分にブルガリで指輪をプレゼント。

 
 ああ、あまりにもいじましくてテンション下がります。もっと元気の出る小説を書いてください。群ようこ先生。
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法月綸太郎「生首に聞いてみろ」

2007-01-03 10:59:56 | Weblog
 皆様、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 ミステリに限らず、面白い本があったらドンドン教えてくださいね。

 お正月そうそう「生首に聞いてみろ」とは、凄いタイトルですが、そんな残酷なシーンはなく楽しめた。もともと法月綸太郎は好きな作家なのだ。



 著名な前衛彫刻家が病死し、娘をモデルにした裸婦像が遺作となった。回顧展の準備のさなか、その遺作の裸婦像の首が切り落とされ、何者かによって持ち去られた。
 騒ぎの最中、モデルとなった娘が失踪し、数日後その娘の生首が宅配便で美術館に送りつけられる。
 一体、誰が何のために…?!


 「なぜ実の娘にそんなに会いたがらないのか?」それを考えれば、おのずと動機と犯人は分かってくる。
 法月綸太郎が優れたミステリ作家なのは、登場人物の矛盾した言葉や行動が、最後にはすべてきちんと説明がつくこと。
 ジグソーパズルの最後のピースが綺麗にはめ込まれるみたいに。さすが!!
コメント (4)
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