こんな風になるのは
きっとどこかがおかしくなったからだと
強い反応や身体の感覚に注目するようになると
また、あの反応が起きるかもしれない。
いつ、あの反応が起きるかもしれない。
と身構えるようになります。
この時、
その時の記憶とその時の心身の反応を思い起こすことなり、
思い起こすと言う事は
脳で以前の体験を再体験することを意味します。
そして、
脳にとっては実際に体験することと
脳内で想像することと大きな違いは無いと言われています。
ゆえに、またなるのではと気持ちが向くことで
強い心の反応や身体の感覚を
引き起こす原因となると、
元々の反応のそれとは
原因が少し違ってきます。
元々の反応は、
何かがおかしくなったからではなく
ある実際の危機に近づかないためや
実際の危機の場から離脱するようにと
心の防衛機能が正常に働いた結果でしかないのですが、
この段階になると
危機に近づくとか近づいていないではなく
反応そのものを恐れ不安に思う事によって
反応を起こしてしまいます。
例えば、
元々の原因が仕事での何かであったとすると
仕事場に近づかなければ
その反応は起きません。
しかし、
その反応を恐れるあまりに
その反応に気持ちが向くようになると
反応を起こすスイッチは、
もはや仕事場ではなく
反応そのものを恐れ、不安に思うことが
スイッチとなっているので
元々の仕事場を離れるだけでは
それは改善しません。
そうなると、自分の家にいたとしても
反応が起きるようになり、
一人でいることに
不安を感じるようになります。
悪くすると、このように
あの反応を想起させるスイッチが
増えていくことになります。
また、普段は反応を引き起こすような
思考や気持ちにはならないけれども、
車、バス、電車、エレベーター、
人ごみ、美容室、歯医者、個人、会社等、
特定の環境に近づいた時だけ、
その思考や気持ちが動き
そのスイッチを入れてしまうこともあります。
このような反応は強烈なので
どうしても反応に気持ちが向いてしまいがちです。
本人が、死んでしまうかもしれないと
恐れ、不安を感じている。
本人が、自分の身体がおかしくなったと信じ
自分の身体に信頼をおいていない。
本人が、その反応だけを取り除くことを望んでいる。
等があった場合には、
反応を改善するための本丸に取りかかる前に
整理しておく必要があります。
そして、
車、バス、電車→強い反応→怖い。
車、バス、電車→怖いから
車、バス、電車→の何が恐いのか。
のように、
ゆっくりと気持ちのテープを巻き戻すように
反応の仕組みを理解する段階へと
入っていきます。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計