多くの桜が葉桜へと姿を変える頃に、
京都には見頃を迎える桜があります。
京都嵐山 渡月橋
京都市中の多くの桜が散り落ちたからなのか
渡月橋を往来する人の姿はまばらです。
桂川は、緩やかに流れ
月が渡る橋を春の香りが渡ります。
最高の天候に恵まれた朝に
渡月橋を渡る春の香りを辿って
今日、君に会いに行きます。
京都嵐電 嵐山駅
荒電がゆっくりと動き始め
嵐山駅から出ていきます。
ガタゴトと車内に響く雑音も振動も
不思議なことに心地良く感じます。
満開の桜並木の間を車両が走り抜ける
鳴滝駅と宇多野駅間の
『桜のトンネル』と呼ばれる区間を
葉桜の姿を車窓の外に観て通り抜けていきます。
仁和寺の拝観時間には
少し早い時刻に御室駅に到着です。
ぽっかりと空いた時間を利用して
今日の計画には入れていなかった
名所に足を運びます。
雙ヶ岡 一の丘登山口
世界遺産の仁和寺があるのは御室駅の北側。
国指定名勝『雙ヶ岡』は、
仁和寺とは逆の南側直ぐの所にあります。
登山口は、数か所あるようですが、
最初に発見した登山口から山頂を目指すことに。
京都盆地の卓越した展望地点として
昭和16年に国の名勝に指定された雙ヶ岡は、
標高116m程度で
山頂まで10分程度でとのことなのですが………。
山頂に向かって真上に伸びる階段は、
不揃いの段差のうえに滑り安く、
生い茂った木々が山頂を隠し、
後どれ位登ればの見当が難しく
精神と筋力を削ります。
雙ヶ岡は、単なる丘じゃなくて
3つの丘が連なる古墳群。
さらっと10分程度で頂まで行けるって
書いていた人、どんだけ健脚やねん。
一の丘 きたひろば
坂の上のコンビニまで行くような気分で
登り始めたのですがタフな道のりでした。
丘の頂で出会った地元の人が言うには、
私が選択したルートが一番キツイらしい。
雙ヶ岡 一の丘眺望
山頂に居合わせた地元の方から
右奥が嵐山方面で、左手前には太秦の映画村が
見えると教えてもらえました。
京都の人は、優しいですよ。
今日の私は、左奥の桂方面から
右奥の嵐山へと至るルートで上洛してきました。
世界遺産『仁和寺』の景観は、
雙ヶ岡一の丘のハイライト。
御室桜が境内を桜色に彩っています。
『右大臣清原真人夏野公墓』の石碑
清原夏野は、奈良時代から平安時代前期の
貴族・漢学者・政治家。
この石碑、小さく見えるかも知れませんが
私の背丈より大きな石碑です。
一の丘だけで終えるつもりが
二の丘の複数の木が台風で倒れたことで
京都タワーが拝めるとのことなので
嫌がる足をなだめて『二の丘』に向かうことに。
二の丘へ
ただの山の斜面のような山道を下り、
山の斜面の設けられた階段を再び登り、
さらに登り二の丘に到着。
雙ヶ岡 二の丘
展望台の様な場所に設置された案内板には、
奥に見える山は、比叡山。
手前には、北野天満宮と京都御苑と表記。
悲しいことに北野天満宮と京都御苑が全く分からん。
この場所から
もう少し先に登り進むと
ここが地元の男性から教えてもらった
台風で複数の木が倒れた場所のようです。
京都タワーが全く探せなかったのですが、
ここでも毎日のように二の丘に来ているという
地元の人が助けてくれました。
「あっみっけ!」
中央の山(東山)の手前に、
白いタワーがぼんやりと見えます。
さらに伏見城も見えるとのこと。
伏見城は、かなり遠いはずですが………
中央奥に、三角屋根の建造物を発見!
「あった。あれですか?すげえ!」
お世話になった地元の人と物理的距離を保ち
しばしの間、談笑を楽しみ、
教えてもらった緩やかな下山道で下山。
雙ヶ岡「こもれびのひろば」
1時間程度の予定で雙ヶ岡に足を踏み入れ、
『こもれびのひろば』での時刻を確認すると
約2時間ちょっと経過していました。
今日は、4ヶ所を巡る計画。
仁和寺の拝観が予定より1時間遅くなった以上に
足の疲労が気になります。