心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

和歌山 粉河寺

2019年05月21日 | 名所巡り(和歌山)

5月某日、混雑するであろうゴールデン・ウィークを避けて、

いつもの友人と恒例の名所巡りに出発しました。

 

今回、私達が名所巡りの目的地に選んだのは和歌山。

和歌山の場合は、車の方が何かと都合が良いので

友人の車で向かいました。

 

車の運転は、いつも友人。私は、助手席で、

「いいよ。」「凄い!」「運転、完璧!」と

声での応援にまわります。

 

 

 

西国第三番 風猛山 粉河寺(ふうもうざん こかわでら)

大門【重要文化財】

 

今回の私達の名所巡りは、和歌山 粉河寺から始まります。

この粉河寺の大門は、

和歌山県では高野山、根来寺に次ぐ大きさのようです。

 

お陰様で道中、渋滞に巻き込まれることも無く、

粉河寺の開門時刻よりも少し早く到着することが出来たので

大門周辺を少し探索することに。

 

 

 

粉河蛭子神社

 

粉河寺の大門の直ぐ近くにあるのが粉河蛭子神社。

小さな神社のようですが十日恵比須の日には、

なかなかの賑わいとなるようです。

 

 

 

粉河大神社

 

この神社の社号は大神社で、

あの藤堂高虎が氏神として崇敬した神社のようです。

 

境内の規模は小さく、

その境内の大半を樹齢1000年以上と言われる

大きな楠木が占有しています。(かなり迫力あります。)

 

 

 

 

今回の名所巡りの目的地は、

時間が許せば5か所を訪れるつもりなので

時間配分とデジカメの撮影限度枚数を

考えながらの拝観となります。

 

 

 

粉河寺 大門 仁王像

 

粉河寺は、西暦770年に創建。

仁王像は、春日仏師の作(春日仏師って誰?)

 

この立派な大門の近くには、江戸時代の藩士の住宅で

紀州藩の鷹狩りの準備を行う「餌差(えさし)」と呼ばれる役人が

居住していたと考えられている旧南丘家住宅があるのですが、

そちらは一般公開をしていないようです。

 

 

 

石畳の参道

 

粉河寺の主だったお堂は、

この境内奥に伸びる一筋の石畳みの参道沿いにあるようなので

見過ごしてしまう心配はないようです。

 

 

 

 

 

 

本坊

 

 

 

仏足石

 

仏足石とは、釈迦の足跡を石に刻み信仰の対象としたもので、

両足を揃えたものがより古い形式で、

片足のものは比較的新しく紀元後のものとのことです。

 

古代インドでは仏像を造る習慣がなく、

仏足石や菩提樹等を用いて

釈迦やブッダを表現していたようです。

 

 

 

出現池

 

出現池と呼ばれる正面の祠には、

石像の千手千眼観世音の化身といわれる

「童男大士」の石像が安置されています。

 

「童男大士」が、この池から柳の枝を手に持ち、

白馬に乗って現れたと伝えられています。

「普通の考えると、まあ、あり得ない話ですわ。」

 

普通ではあり得ない話ではあるのですが、

神官であったとしても僧侶であったとしても

宗教に真剣に関わっている人の場合には、

 

何らかの宗教儀式で精神がトランス状態に

入ることもあったと思われるので、

上の様な体験をしたとしても

何ら不思議ではないんですよね。

 

そして、それを体験したと言う人が、

何故故にそれを観たのかを解き明かそうとする場合には

夢分析的にアプローチをすれば

何らかの答えが見つかるように思いますが、

それは野暮ですよね。

 

 

 

念仏堂

 

 

 

太子堂

 

聖徳太子をお祀りしているお堂です。

日本各地に聖徳太子が建てたとされる寺院が沢山見受けられますが、

聖徳太子の名を借りただけで、

聖徳太子は関わっていない寺院も数多くあるようで、

奈良の法隆寺と大阪の四天王寺は、

聖徳太子が関わったのは確実なようです。

 

 

 

大畑才蔵翁彰功之碑

 

この方は、小田井と藤崎井の水路を造り、

橋本市から和歌山市の間に広がる

水田地帯を開発した江戸時代の先人のようです。

 

 

 

無縁塔

 

 

 

 

 

 

手水舎

 

粉河町指定文化財 美術工芸品に指定を受けている

銅製で蓮葉を象った手水鉢。

 

 

 

放生池

 

 

 

 

 

 

中門【重要文化財】

 

大門と遜色がない立派な中門には、

四天王像が安置されています。

 

大門、中門、いや~奈良や京都と比べても遜色がありません。

中門に掲げられている「風猛山」の扁額は、

紀州十代藩主・徳川治宝候の直筆です。

 

 

 

中門 四天王像

 

中門には、四天王の多聞天、広目天、持国天、

増長天が安置されていて、写真は、多聞天。

 

 

 

中門

 

本堂側から観る中門には、

持国天と増長天が安置されています。

 

 

 

丈六堂(じょうろくどう)

 

丈六堂内に安置されている阿弥陀如来像。

 

 

 

国指定名勝 粉河寺庭園

 

私達の粉河寺のお目当てが、

この国指定名勝を受けている粉河寺庭園です。

 

崖地を補強する石垣とするところを

只の石垣で終わらせなかった感じで、

このような造形の庭園があることを初めて知りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本堂【重要文化財】

 

西国三十三ヶ所最大級の御堂で、本尊は千手観音菩薩。

 

 

 

 

この仏像が過去に公開された記録は一切なく、

失防止などの理由から

本堂の地中に埋められているのだそうです。

 

 

 

 

 

 

六角堂

 

 

 

千手堂【重要文化財】

 

本堂の西側に隣接して建てられている「千手堂」の祭壇には、

歴代の紀州藩主と、その所縁の人々の位牌が安置されています。

 

 

 

粉河 産土神社

 

 

 

鐘楼

 

写真には納めなかったのですが、この鐘楼の直ぐ近くにも

粉河大神社でみたような大きな樹木(御神木)が繁茂していました。

 

これで粉河寺の拝観を終わりかなと思っていた所、

鐘楼、御神木の奥に新たな門を発見したので足を伸ばしてみました。

 

 

 

十禅律院 築地門 【和歌山県指定有形文化財】

 

粉河寺の本堂から北東に隣接して建つ

十禅律院(じゅうぜんりついん)は、

元は粉河寺の塔頭だったそうですが、

 

江戸時代後期に紀州藩10代藩主の

徳川治宝(とくがわ はるとみ)が、

十禅律院を余程気に入ったのか、

天台宗の寺院に改宗したことで粉河寺の塔頭ではなくなりました。

 

 

 

十禅律院 境内

 

築地門から境内へ入ると、広いとは言えない境内であるのに

まるで時代劇等で悪役が身を隠している

錆びれた古寺のような感じで

一目で手入れが行き届いていないのが分かったので

名園の文字と拝観入り口の看板を発見しなければ、

引き返していたと思います。

 

 

 

庫裡 拝観受付所【和歌山県指定有形文化財】

 

拝観受付所の庫裡玄関には人の姿が無く、

建物内に向かって声をかけると60代半ば位でしょうか、

一人の女性が現れて無事に拝観受付を済ませると、

その女性が拝観案内と丁寧に説明をしてくれました。

(拝観料は200円。)

 

十禅律院の築地門、本堂、護摩堂、庫裡は、

和歌山県指定有形文化財を受けているようです。

 

 

 

庫裡内

 

寺の成り立ちから檀家がないそうで、

建物や庭園の維持管理がかなり大変のようです。

 

 

 

着座の間

 

徳川治宝が訪れた際に使用した座敷で、

床の間の掛け軸の文字「薦福殿」は徳川治宝の直筆

興味深いのが色落ちが激しい襖と同じ模様の壁紙で

壁、天井が装飾されています。

江戸時代に壁紙文化があったってことになります。

 

 

 

十禅律院 洗心庭

 

市指定庭園の座視式の枯山水の庭「洗心庭」

左には本堂と特徴ある光取入れ窓が施されている花頭丸が観えます。

 

築地門すぐの境内の様子から

庭園も手入れが行き届いていないだろうと

さほど期待していなかったんですが、

庭園は見事に手入れされていました。

 

 

 

 

和歌山県と大阪府の境にある和泉山脈を借景としていて

広々とした開放感ある庭を

庫裡の縁側に腰を下ろして眺めることが出来ます。

心落ち着き気持ち良い庭です。

 

庭自体は小さな庭なんですが、

借景が抜群に庭を輝かせているように思います。

借景という素晴らしいアイディアを

最初に考えたのは誰なんでしょうかね。

 

 

 

釣り鐘

 

 

 

境内と築地門

 

十禅律院には、徳川の家紋「三つ葉葵」が着座の間以外にも

調度品や幕等、あちこちに観ることが出来ます。

 

徳川御三家の一つに縁あるお寺?避暑地?であるので

このまま朽ち果ててしまうのは残念なので、

近くにお住まいの方は、どんどんと拝観に訪れて欲しいし、

元々の粉河寺の塔頭に戻ることは出来ないのかなと思ったりします。

 

 

 

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