日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

自己抑制よりもテクノロジー?

2006-09-13 22:19:29 | トレンド
福岡での幼児3人の飲酒運転による死亡事故以来、連日のように飲酒運転(死亡)事故が報じられている。
その度に、飲酒運転の自制ということが叫ばれている。
そして遂に?自動車メーカーが「飲酒していたらエンジンがかからない自動車」の開発に、乗り出しそうだ。

朝日新聞のWEBサイトasahi.comに飲酒運転できない車を研究 日産などという記事がアップされていた。
記事中に名前の挙がっている自動車メーカーは、日産と三菱。
具体的な動きがあるのが、日産ということのようだ。
早晩、ホンダやトヨタも同様の研究・開発に乗り出すだろう。

「人の自制心でダメなら、テクノロジーでカバー」ということになるのだが、どうやらこのような「飲酒したら運転できない自動車」というのは、欧米では既に一般的になりつつあるようだ。
シートベルトに付属している、アルコール感知器に息を吹きかけ、シートベルトを着用しないと、キーがロックされ動かないというシステムらしい。
もちろん、アルコールが検知されるとロックされてしまう、というなかなか優れたシステムのようだ。
そして、世界的にこのような自動車の需要があるということは、「飲酒運転」そのものが日本だけの問題ではない、ということをあらわしているのだろう。

実は、自動車メーカーにもう一つお願いがある。
それは、「高齢者ドライバー向け仕様」のクルマの開発である。
実家の父は、既に70代後半。
バスの本数は年々減り、タクシーを利用するには経費がかかりすぎる。
そのような事情があり、田舎ではクルマに頼らざるえない生活なのだ。
例え私が同居する生活となっても、それまで自分のスケジュールで出かけることが出来た父とすれば、私にクルマの運転を依頼するとは思えない。
ある意味「自分の好きなときに、行きたい場所へ」というのは、クルマの持っている重要なベネフィティング・ポイントでもあるのだ。
とすれば、できるだけ「高齢者ドライバーが、安全に運転できるクルマ」というのも、大切な視点であり、将来必要とされる機能なのではないだろうか?

ところで・・・今日の「飲酒運転できない車」を最初に記事掲載したのがスポーツ新聞だったのは、「飲酒運転をする人は、スポーツ新聞を読む」と考えたからなのだろうか?