日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

商品名と地域

2006-09-20 21:33:56 | マーケティング
毎日新聞のWEBサイトに、興味深い記事が掲載されていた。
呼び名で分かる:地域編 出身地を推測できる「ばんそうこう」という、記事だ。
「ばんそうこう」という当たり前に有る商品だが、呼び名が地域によって相当の違いがある。
そのよい例が、「サビオ」だろう。
「サビオ」=「ばんそうこう」と理解できるのは、限られた地域になる。
子供の頃から慣れ親しんだ商品に対する「信頼」は、大人になってからも続く傾向がある。という内容のエントリをしたことがあるが、商品名などはそのあらわれかもしれない。

この調査でもう一つ興味深いのは、一般化された商品名が地元企業の商品が殆どだということだ。
「バンドイエド」や「ばんそうこう」はともかく、「サビオ」にしても「カットバン」にしても、地元企業の商品。
流通などの問題もあるからだろうが、これだけ同種の商品が市場流通している現在でも、地元企業の商品名を使っているのだ。
これが「商品に対する親しみ」と言うことなのだと思う。

「商標登録」という知的財産は、企業の新たな財産といわれて久しい。
既になくなってしまった商品でも、その名称が残り使われているというのは、想像するよりも遥かに財産価値がある「信頼」のあらわれということだろう。

そういえば・・・20数年前ホームステイした家庭では、ティシュペーパーのことを「クリネックス」と呼んでいた。
そこまで浸透すれば、単なる商品名や「ブランド力」ではない、企業の財産なのだと思う。