日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「ことば」は、社会をうつす鏡?

2006-12-01 21:40:00 | アラカルト
年末になると、「今年のヒット商品」等が発表される。
その一つ「流行語大賞」も、今日発表された。
「たらこ、たらこ」あたりは、テレビCMを見れば思い出すという程度で終わってしまう可能性が大だが、「品格」という言葉はこれから先、イロイロなところで見聞きしそうな気がする。

「品格」という言葉は、何も今年になってできた造語ではない。
昔から普通に使われてきた言葉だ。
その言葉が、流行語として注目を浴びることに今の日本が見え隠れしているような気がするのだ。
もちろん、「品格」ということばを流行させたのは「国家の品格」という本なのだが、本に書かれている内容云々ではなく「品格」という言葉そのものの『重み』を、今年考えさせられることとなったように感じている。

考えてみれば「品格」という言葉が『似合うひと』が、少なくなってしまったようだ。
代わりに登場してきたのが、「セレブ」という言葉だろう。
本来の「セレブレティー」という意味とは大きくかけ離れ、成金趣味的な雰囲気のあるタレントもどき人たちが、雑誌などを賑わしもてはやされた。
いつのまにか「メッキ文化」が、蔓延してしまっていたのかも知れない。
そこに「品格」という言葉の登場は、本来の意味以上に『重たく、忘れてはいけないコト』のように、感じる。

既に「上っ面だけのメッキ文化」は行き着くところまで行ってしまい、誰もが飽き飽きしはじめているのかも知れない。