日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

時が経つのは早いもの-ライブドア事件が残したもの-

2006-12-22 21:33:34 | ビジネス
今日、「ライブドア事件」の中心人物・堀江被告に懲役4年の求刑が出た。
時折りしも、今日はライブドアの株主総会があった。
丁度1年前、堀江さんを初めとした会社幹部の面々は株主総会後の打ち上げを兼ねた、忘年会をどこかのホテルの宴会場でやっていた。
「ライブドア事件」が発覚してから頻繁にテレビのニュースに登場した、あの一種異様な?盛り上がったカラオケ大会のようなパーティーだ。
それが今年に入り、「ライブドアの粉飾決算」が発覚し「ライブドア事件」へと発展していったのだ。

今日の新聞各社がWEBサイトで配信している「ライブドア」関連のニュースを見ると、経営陣を一新したライブドアは、外国人の取締役を迎え、旧経営陣に損害賠償を求めるなど、「旧ライブドア」からの脱却を図っているようだ。
この1年、ライブドアの社員(関連企業を含む)にとっては、激動の年だったことだろう。
そして、「ライブドア」という企業が巻き起こした「企業の社会的価値」という考えは、イロイロな企業に影響を及ぼしたように感じる。

阪神と阪急の合併に始まり、日清食品と明星食品、HOYAとペンタックスなど「同業ライバル企業合併」が、目に付く1年でもあったのだ。
これまでのように「株価の安い優良企業」に目をつけ、金銭的買収をもちかけ拡大路線をとるのではなく、「企業の強み×2」と言う方法によって、より市場優位になる企業合併というか、「何でもあります総合企業」ではなく「これが得意です専門企業」の集合化という時代に変化してきた、とも考えられそうな「合併」が多く目に付いたのだ。
「昨日の敵は、今日の味方」というカタチで、日本の市場を守り、海外市場への特化企業へと変化しつつあるとも考えられる。

「ライブドア事件」が残したことは、「企業倫理」ということだけではなく「企業の生き残り」ということにまで影響を与えたように思う。
さて、企業はこのように「生き残る手法」を模索できるが、増税に実質賃金値下げと言う働く生活者に生き残る方法はあるのだろうか?
企業が生き残る為には、国内消費を増やす必要があることは経済学者でなくても分かっていることなのに、この国のお金を考える経済学者や関係者は、違うことを考えているようだ。
と言うことは・・・一人ひとりが「企業」として、自分が特化できる得意分野を持ち寄って「起業」するしか方法はないのだろうか?
それも「(しがない働く人たちの)大企業」とならなくては、様々なメリットもなさそうなのだが。