日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

現場が大事-ヒット商品に見る発想-

2006-12-13 22:17:10 | マーケティング
昨日のエントリ「今年のことば」にトラックバックいただきました、「大西宏のマーケティング・エッセンス」さんありがとうございました。
本日のエントリでもご紹介を頂き、本当に感謝しています。

今日の毎日新聞のWEBサイトに、「’06これが売れた:背中すっきりブラ “ママ友”観察から生まれた」という記事が掲載されている。
通販の王道?というのは、いわゆる「ニッチ商品」と呼ばれる「ありそうでなかった」という隙間商品だ。
その意味でこの商品は、女性下着、特にブラジャーの「寄せてあげる」志向の商品とは対極にあるかもしれない。

実際、街中でよくよく観察をしてみると「ムニュお肉」は、決してウエスト周りだけの問題ではない。
会社員時代、ある男性から「女性って、背中で年齢が分かるよね」と言われたことがある。
別に、「猫背で年寄りっぽい」ということではない。
年齢を重ねると、肩から背中にかけ、全体的に「ムニュ」感が現れるというのだ。
この男性の観察力に驚いたのはもちろんだが、意外なところを観ているものだ・・・と思ったのも事実だ。
以来、極力背中の「ムニュお肉」にも注意をしてきたのだが、やはりというか、遅まきながらというべきか?このような商品が登場した。

記事中にもあるように、問題を抱えた人が商品開発に携わることが多い。
その意味で「マーケティングは、問題解決事業」と言われる。
でもそれは、「当事者だから」という見方をするのは早計だろう。
「快適なモノ・コトを提案したい」という、気持ちと視点を持って現場に出て行くことが何よりも大切なことなのだ。
しかも現場は、売り場だけとは限らない。
むしろ、何気ない日常風景の中にこそ「問題」が隠れている。
そんなことを改めて、このヒット商品が教えてくれている。