日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

納得させるモノがあるのか?

2011-06-25 21:26:35 | 徒然
先日、海江田さんが原発の再稼動の要請をした、というニュースがあった。
当然のことながら、原発を持っている首長さんたちは猛反対。
そして今日、自民党の谷垣さんも「原発の再稼動は必要」と発現をしている。

この発言を聞いて「首長さんだけではなく、国民を納得させるだけのモノがあるのだろうか?」と、単純に疑問に思ったのだ。
確かに、ここ数日の猛暑で消費電力は急上昇中だ。
昨日などは、後8%で限界というトコロまでいったようだ。
とはいえ、高齢者世帯などは無理なエアコン節電は「生命の危機」だとも言われている。
今日あたりも、この時間になってもまだまだ暑い。そんな中救急車のサイレンが聞こえると「熱中症で倒れた人がいるのかな?」と、心配をしてしまう。
その意味で、「節電は大切だけど、節度ある節電に心がける」という事が大切なのだ、と実感する。

だからと言って、今この時期に「原発の再稼動」を言うのはどうなのだろう?
少なくとも「エネルギーシフトを検討しつつ、原発の再稼動を国民全体の議論として考えなくてはいけない時期に来ている」というのであれば、まだ納得はいく。
だが、どうもそんな印象は無い。
これまでと同じ過剰なほどの快適さを求める生活維持のため、というニュアンスが感じられるのだ。

それに対して、多くの生活者は「これまでの生活の見直し」を図り始めている。
ゴーヤなどのつる系の植物を庭やベランダに植え、グリーンカーテンを始めた家庭も多いはずだ。
これまで、「地球温暖化対策」としていくらPRしてもイマイチだったことが、「電力不足」という事態になり、積極的に生活環境を変えようとしているのだ。

それだけではなく「フクシマ」の問題もまったく目途が立たない状態で「電力不足解消のために原発再稼動」では、生活者の理解は得られないような気がするのだ。
問題なのは、その「生活者の理解が得られないのでは?」というコトを、想像できないというコトだろう。
説得材料となるモノも提示していないのに、何故、そんなコトが想像できないのだろうか?
そして、「フクシマ」の事態収束に向けた与野党一丸となった取り組みも見えないまま、不毛な話ばかりに終始しているのは、何故なのか?

今月末には、国会議員さんたちにも「ボーナス」が支給されるはずだ。
一人でも「災害復興費へボーナス返納」という議員さんが出てくることを願っている。
それが「国民の生活を想像する」コトの第一歩なのではないだろうか?