日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「イケメン」⇒「イクメン」⇒「イケダン」?

2011-06-20 19:31:53 | CMウォッチ
クルマのテレビCMも、だいぶ戻ってくるようになってきた。
それだけ生産体制が戻りつつある、というコトだろう。
と、同時に新車の販売体制も整いつつあるというコトなのだろう。

そんなコトを考えていたら、ネットで「日産 ラフェスタハイウェイスター」のCMを見た。  
おそらく、テレビCMとしても流れていると思うのだが、最近テレビそのものを殆ど見ていない(追加節電ができる策が、これくらいなので・・・)為、ネットでのCMが初めて見たCMだったのだ。

まぁ、そんな話はともかくこのCMで使われているキャッチコピーがとても気になったのだ。
その言葉が「イケダン」。
どうやら「イケテる旦那さん」の略のようだ。
「イケメン」⇒「イクメン」ときて、今度は「イケテる旦那=イケダン」という事らしい。

ここで言われている「イケダン」とは・・・
1.仕事もシッカリ
2.育児を含め家事にも積極的で、奥様思い
3.もちろん、趣味なども楽しむカッコ良さを持っている
という既婚男性のことのようなのだ。
このような男性って、世間的に多いのだろうか?
もちろん、ここでいう「イケダン」の対象者は30代~40代。
企業の中でも中心となって働く年代だ。
そして、この「ラフェスタ ハイウェイスター」の購入対象者でもある。

ここ数年、このような「ファミリーワゴン車」のテレビCMの中心は、男性ではなかった。
家族が中心で、ライバルであるトヨタなどは「女性が運転してもしやすい」という事を、PRする内容のCMが多かった。
実際、街中を走る「ファミリーワゴン車」を運転している女性は、案外多い。
そんな中、あえて男性をテレビCMの中心に持ってきたということに、新鮮味があるしそれが狙いなのだと思う。
実際、「イケダンJAPAN」というサイトを開設し、フェイスブックやツイッターなどでコミュニケーションを計るような工夫もされている。
だが、私にはフェイスブックの「いいね!」が、単なる人気投票のように思えてしまうのだ。
先日あった「AKB48」の総選挙のように、相手が人気商売のタレントさんだったらわかるのだが、登場している男性は極普通の会社員や自営の人たちなのだ。
それもなぜか東京の人ばかり。
言葉だけではなく、このような「仕掛け」にも違和感があるのだ。

確かに、「仕事もシッカリ、育児や家事も手伝ってくれる奥様思いの旦那さん」というのは、魅力的だと思う。
思うのだが、現実としてどうなの?
何故、50代以上の仕事ができる奥様思いの地方の男性が登場しないの?
最初からでき過ぎた仕掛けは、時に違和感を与えるのでは?
そんな気がするのだ。