日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

電子書籍が、本格化しない理由

2012-01-26 19:23:42 | マーケティング
今使っている携帯電話が、既に4年ほど経過している。
そろそろ換え時か?と思い、家電量販店でアレコレ見ている。
そして実感するのが、いわゆる「携帯電話」から「スマートフォン」中心になっているということ。
それ自体は、時代の趨勢なので仕方ない、というか当然の流れなのだと思っている。

アレコレ見ていると、販売担当の男性が声を掛けてきた。
「iPhone」と「andorid」の、創り手としての発想の違いなど、面白い話を聞くことができた。
そして、「iPad」についても聞いてみると、面白答えが返ってきた。
それは、「もし、電子書籍もかねて使うのであれば、それは厳しいと思います」という答えだ。
理由を聞くと、「日本語」だからだという。

日本で電子書籍がなかなか一般化しない理由の一つとしてあげられるのが、著作者の理解がなかなか得られない、というコトと出版社自体も積極的ではない、というコトが挙げられる。
もちろんこれらの理由が、一番大きな理由だと思うのだが、実際のユーザーとして「iPad」で本などを読むと、とても読みづらいという。
その原因が「漢字」が複雑な構成で成り立つ文字なので、通常のサイズで読もうとすると文字が潰れてしまい、「拡大」をすれば読みやすくなるとはいえ、動作が必然的に増え煩わしくなる、というコトらしい。
あくまでも説明をしてくれた担当者の個人的感想、という前置きがあっての話だったのだが、案外、大きな理由なのでは?という気がしたのだった。

「iPad」を創ったS・ジョブズ氏は、大学を中退しながら「カリグラフィー(西洋書道)」の授業に出席したことで、Macをはじめとするappleのキレイなフォントにつながったと、スピーチしたことがあったが、こと「日本語」という視点からすれば、今現在の「iPad」をはじめとするタブレット型の情報端末の問題点のようだ。

そのように考えると、「日本の書籍が読みやすいタブレット型情報端末」が、日本のメーカーによって作られても良いのではないだろうか?
「日本語、特に漢字が読みやすい=画像解析度が高い」となれば、当然のことながら映像などの鮮明さにもつながるだろう。
「日本のガラパゴス化」と考えず、世界に向けてアピールできるモノになるのではないだろうか?