「『セクハラ野次』を言った、都議が謝罪」と言うニュースが新聞各社のWEBサイトで、取り上げられている。
週末、自民党幹部などの相次ぐ「党としても、考えなくてはならない・・・」などの、発言に後押しされての謝罪、と言う印象しか受けないのだが、何となく「これで一見落着」という幕引きをした、と言う感じにも見える。
しかし、謝罪をした都議さんは「結婚についての発言はしたが、『子どもが産めないのか』の発言はしていない」と言っている。
と言うコトは、まだ「セクハラ野次」を飛ばした都議はいて、謝罪があったコトで知らん顔をしたいのではないだろうか?
ところで、この報道が始まった頃から「民間企業では、処分の対象となる暴言」というコトが、言われた。
確かに、言われた女性が公の場で公表をし、相手を名指しするコトが出来れば、厳しい処分対象となると思う。
思うのだが、問題なのは「公の場で公表し、相手を特定する」というコトだ。
現実としては、この様な問題が起きても「人事などが介入して、穏便に済ませる」というコトのほうが、多いのでは?と思っている。
「男女雇用機会均等法」が施行されてから、25年以上が経ったが、日本の企業では男女の賃金格差が狭まることも、役員の起用も進んではいない。
統計的に見る女性の賃金の低さは、パートタイマーなどの「非正規雇用が多い為」と言われているが、それだけではないと思っている。
言うなれば「言うは易し、行うは難し」なのだと思う。
その理由をつらつら書き述べても、余り意味が無い様な気がする。
と言うのも、今回「セクハラ野次」を飛ばした都議の年齢が、「男女雇用機会均等法」施行前後に社会に出た人だからだ。
頭で理解していても、『女、子どもが都議会の場にしゃしゃり出てくるな』と言う気持ちがどこかにあって、「生意気な!チョットおちょくってやれ」という、発言の重大さよりも本音が出たように感じるからだ。
そしてその様な場面は、至る所で見受けられるし、経験をする。
安倍さんと言うか、現内閣は「女性の活用」というコトを盛んに言っている。
でも「女性の活用」という言葉だけで、具体的なコトはほとんど述べられていない。
例え述べられても、法的規制がなければ「絵に描いた餅」となる可能性は高い。
何より、今の「男女雇用機会均等法」の考えは、「女性に歩み寄った考え」ではなく「女性も男性並に働く」コトを基本としている。
その上で、「子どもを産んで出生率を上げてくれ」と言うのは、無理な話。
法的な部分から「女性のライフステージ」に寄り添った発想にならない限り、「女性の活用」などは無理だと思う。