先週の月曜日、実家(鳥取県米子市)の父から「自転車に乗っていて、転倒し大けが」という連絡があり、急遽帰省していました。
帰省中は、生活支援(=家事や入浴補助)と通院の付き添いで1日が慌ただしく過ぎていった。
通院の付き添いとなると、待合室で小一時間程度過ごすことになる。
待合室に設置されているテレビでは、国会中継が放送中。
高齢者の利用が多い時間帯ということもあり、民放ではなくNHKだったようだ。
久しぶりというか、ニュース以外で「国会中継」を見たのはいつだったのだろう?と言うくらい記憶にない。
そしてその国会中継を見ていて感じたコトが、今日のタイトルだ。
丁度私が見ていた時間は、民主党の海江田さんと安倍さんが登場していた時間。
最初海江田さんが、安倍さんに質問。
それに安倍さんが答える、と言う流れだった。
しかし、海江田さんの話を聞いていると、一体ポイントとなるのは何処なのだろう?と言うことが判らなくなってきた。
全体の話は「集団的自衛権」について、と言うことは理解できるのだが、そのポイントとなる(=安倍さんに質問するポイント)と、どの話なのかわからない。
それに輪を掛け判らなかったのが、安倍さんだった。
と言うのも、途中で「TPP」の話などを持ち出してきたためだ。
「集団的自衛権」と「TPP」は全く違う問題。
共通するのは、「米国との関係」と言うことだろうか。
挙げ句の果てに、安倍さんは議長から「話を端的に」と注意されること、度々。
「集団的自衛権」とは関係の無い話を持ち出し、「目眩まし作戦」ということなのだろうか?
とすれば、余り賢い作戦という気はしない。
しかし考えて見れば、日本の選挙戦は立候補者の名前の連呼ばかりで、政策論争や政治ビジョンを話すと言うことがほとんど無い。
選挙公報を読んでも、どこかチグハグな感じを受ける。
違う言い方をするなら「プレゼンテーション力」に問題があるのかも知れない。
20年位前の選挙戦では、選挙戦終盤になると「立候補者だけではなく家族(多くの場合は奥様)や支援者が壇上で土下座をする」、と言う光景が見られた。
政策や政治ビジョンではなく、選挙民の「情に訴える」ことが有効な選挙戦術と言われてきたのだ。
そしてその選挙戦術は、今でも有効なのかも知れない。
そうやって選挙を勝ち抜いてきた議員さんに「プレゼンテーション力」を求めることは、難しいのかも知れないのだが、少なくとも「国会」という場でテレビ中継をされているのだから、論戦の相手だけではなくテレビを見ている国民に向けて話をする、と言う意識が必要なのではないだろうか?