日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

便利さに潜むリスク

2014-06-30 21:51:34 | アラカルト

毎日新聞のWEBサイトに、驚く様な記事があった。
毎日新聞:POS:ウイルスまん延 レジと一体、カード情報危険に
おそらく、クレジットカードを使って買い物をされている方は多いと思う。
実際、週末の夕方買い物に出掛けレジに並んでいると、クレジットカード払いのお客さんを多く見かける。
支払そのものが翌月(または翌々月)であること。ポイントが貯まることなどの理由で、クレジットカード払いをするお客さんは年々増加傾向にあるのではないだろうか。

そんな便利なクレジットカードだが、先日政府案として「ビッグデータの活用のために、本人から了解を得ずに個人情報を加工し、利用できる様にする」というニュースがあった。
おそらくこの時に使われるデータの多くは、クレジットカードなどによる個人情報なのでは?と言う気がした。
もちろん、キャッシュカードなども含まれているとは思うのだが、今のクレジットカードには「様々な生活情報」が含まれている。
買い物履歴からは、その利用者の生活志向や生活リズム、家族構成などが分析をすれば判るはずだ。
その様なデータを、本人の了解も得ずに「利用する」というのは、相当乱暴な気がした。
しかしその前に、POSデータが流出しているとすれば相当問題だと思う。
問題と言うだけではなく、怖さを感じる。

ところで、若い人達を中心に人気(と言うか、生活の当たり前)になっている「LINE」。
この「LINE」のアプリをダウンロードする時の「同意事項」を、しっかり読まれた方はどれほどいらっしゃるのだろう。
私自身は、ガラケーを使っているので「LINE」を利用することはないのだが、知人から聞くと「同意事項」には、「LINE」を提供している企業が、その「利用データを使ってビジネスに活用する」と言う一文があるという。
確かに、楽天やYahoo、Amazonなどのショッピングサイトなどでも、商品の購入時には同様の「同意事項」の確認がある。
ショッピングサイトの場合、購入履歴などからある程度「おすすめ商品」の案内があっても仕方無い・・・、と思っている人は、案外多いのでは無いだろうか?

それに対し「LINE」の場合、その様な「同意事項」があると言うことを理解せず、自分の情報だけではなく通信をした相手の情報まで勝手に利用されている可能性が高い。
考えて見れば「LINE」そのものは、無料アプリなので提供する側としては収益を上げるため何らかの方法が必要だ。
それが「LINE」接続の情報の企業提供、と言うことになるのだと思う。
問題なのは、その様なことを理解せずに利用している人、特に若年層に多いと言うことだ。

「便利なモノには、リスクがある」そのコトを十分理解する必要がある、ということなのかも知れない。