日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

迷走し始めた?アベノミクス???

2014-10-08 12:39:38 | アラカルト

安倍さんが「円安で、家計や中小企業にはデメリット出てきている」 と言う内容のコトを話している。
日経WEB:円安「家計や中小企業にはデメリット出てきている」

円高傾向が出はじめた頃から、「かつてのような輸出産業で、日本経済が回復する様な時代ではない」と、いろいろなトコロで指摘されていたにもかかわらず、安倍さんは随分強気な発言をされていた様な気がする。
それが一転して、円高のデメリットを言い始めた。
実際の景気実感なども、経済紙などで言われる様な「高額商品が売れている」という印象は、余りない。
むしろ「財布の紐は固くなっている」という感じを受ける。
生鮮スーパーなどに行っても「食料品」など日々消費していくモノはともかく、総合スーパー(=ショッピングモール)などの衣料品売り場などは、決して売れ行きがよいという印象がない。
「必要ではない(と思われる)モノは、買わない」という、生活者の姿が見え隠れしている様に感じる売り場が、多い様な気がする。
もちろん、「高額商品が売れている」と言うのは、事実だと思う。
それは、大手企業の夏のボーナスなどが良かった(=アベノミクス効果?)というコトなど、大手企業に限っての「アベノミクス効果」のためだったのではないだろうか。

ご存じの通り、日本の「会社」のほとんどは一部上場をしている企業ではない。
いわゆる「中小企業」がほとんどで、この「中小企業」が日本の経済を支えている、と言っても過言ではない。
その「中小企業」が、円高の影響で原材料などの値上がりで喘いでいる、と言う現実を安倍さんがやっと理解し始めた、と言うのが、日経の記事だと思う。

しかし、日銀の黒田総裁はそう考えていらっしゃらない様だ。
日経WEB:日銀総裁、円安「むしろプラス」 官邸・産業界と温度差
日銀は中央銀行として独立した存在なので、政府と同じ考えである必要はないと思うが、それにしても真逆の発言を同じ日にされると言うのは、如何なモノだろう。
同じ昨日、IMFの「日本経済に対して下方修正」という発表があったのだ。
日経WEB:世界成長3.3%に減速 14年IMF予測、日本を大幅下方修正
どうやら、IMFは黒田さんとは違う見方をしているようだ。

「アベノミクス」の考えは、「脱デフレ」が目的でその為には「円安による輸出産業の中心である製造業の活性化」だった。
現実は、日本の製造業の大手は輸出先で「現地法人」をつくり、製造・販売をしている。
結果、原油価格が値下がっているにも関わらず、ガソリン価格は高値安定。原材料の高騰になり、中小企業に打撃を与えた。
そこへ、4月の消費税のUp。
景気回復感を生活者が実感する前の消費税Upは、生活者の財布を引き締めるだけになってしまった様に思う。

「アベノミクス」が迷走し始めた感がある、安倍さんの発言と黒田総裁、そしてIMFの発表だ。