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モバイル市場は、どうなる?

2014-10-31 20:02:34 | ビジネス

今年に入ってから、新に通信事業に参入する企業が出てきている。
今月には、楽天がモバイル市場に参入する、と発表をしている。

そんな中、ドコモの中間決算が発表された。
日経新聞:ドコモ、4~9月14%減益 通期予想を下方修正
同じ通信会社である、KDDIの中間決算の記事も直ぐ下に掲載されている。
日経新聞:KDDI純利益42%増、データ通信料収入増 4~9月
SoftBankの中間決算が発表されていないので、何とも言えないが数字だけを見ていると「ドコモの一人負け状態」が続いている様に見える。

そこに上述した通り、新に通信事業に参入する企業が出てきている状況を考えると、「モバイル通信事業」の市場獲得競争が激化し始めるのかな?と言う気がしてくる。
今年新たに参入した企業の、セールスポイントは「今までの通信費を安く」という点だ。
その為、新規参入企業が打ち出した戦略も、それぞれ違っている。
「楽天でんわ」に関して言うなら、「携帯やスマホだけでは無く固定電話への接続も安い」というのがセールスポイント。
楽天の前に参入をしたAEONは、どちらかと言えばスマートフォンの通信料を値下げる、と言うのがセールスポイントのようだ。
他にもYahooが、ウィルコムとイー・モバイルを合併して「Yahooモバイル」と言う会社を立ち上げ、ヨドバシカメラなども参入している。
まるで、「(携帯電話を含む)モバイル事業、参入ラッシュ」という感がある。

しかし、冷静になって考えてみるとこれ以上のモバイル市場の拡大が望めるのだろうか?と言う疑問が湧いてくる。
確かに、小学校高学年くらいからスマートフォンを使い始めると言われ、いわゆるガラケー利用者が減っている、と言うことを考えると、スマートフォンの市場はある程度拡大していくだろう。
だからと言って、今までのような速度で拡大していくのか?と言うと、違うのでは?と言う気がしている。
理由は「急速に拡大した市場」だからだ。
市場の拡大が速さよりも、市場のニーズというかパイが拡大しているのであれば、問題無いかも知れない。
今の現状は、果たしてその様な状況になっているのだろうか?と言う点だ。

そう考えると、ドコモの不振は既存だけでは無く新規参入をした通信会社の将来の姿かも知れない。
もちろん、選ぶ方もそれなりのメリット・デメリットを十分理解する必要があるだろうし、サービスを提供する側も「安い・速い・つながる」だけの説明では、生活者は満足出来なくなってくるだろう。