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レジ袋の有料化の目的は?

2020-07-01 16:55:59 | アラカルト

今日から、全国一斉に始まったモノがある。
コンビニを含む「レジ袋の有料化」だ。

おそらく、多くのスーパーなどでは「レジ袋の有料化」は始まっていて、今回の「レジ袋の有料化」はコンビニやドラッグストアーなどが対象となっていたのでは、無いだろうか?
特に、コンビニではこれまで「レジ袋が不要の方は、お申しつけください」と、レジで謳っていたと思う。
いうなれば「消極的レジ袋を使わない策」だ。
それが、有料化ということになった、ということだ。

この「レジ袋有料化」は、一体何のために実施するのだろう?
これまで言われてきたことは「CO2削減」が目的、といわれてきた。
何故なら、レジ袋そのものが石油製品だからだ。
だからといって、「レジ袋を使うことがCO2削減にはつながらない」とわれている。
JB Press:誰も反対できないレジ袋有料化の蜃気楼

とすれば、今問題になっている「海洋汚染」という点だろうか?
「海洋汚染」で、一番問題となっているのはレジ袋ではなく「マイクロプラスチック」と呼ばれる微細なプラスチックであったり、「釣り竿の糸」のほうが問題になっている。
WWF Japan:海洋プラスチック問題について (2018年10月26日)

確かにWWFのトップの写真などを見ると、レジ袋やブルーシートが目立つが、それは「見た時の目立ち方」ということだろう。
とすれば、何故「エコロジー」という視点で、常に「レジ袋」がやり玉に挙げられるのか?
なんとなくの想像だが、世間に対するアピール度が高く分かりやすいからなのでは?という、気がしている。
ある種の「反エコロジーの象徴=レジ袋」ということになってしまっているのでは?
もう一つは、代替品となるモノが以前からある、ということも大きいのかもしれない。
「代替品」といっても、エコバッグのことではない、紙袋や買い物かごなど昭和の時代以前から使われていた物だ。
昭和の時代の買い物かごや紙袋が、エコバッグに変わったと、考えればわかりやすいかもしれない。

しかしその「エコバッグ」について、今週になって「エコバッグを洗わないと不衛生」と話題になっている。
西日本新聞:エコバッグ、意外と汚い? 半数が「洗ったことない」

エコバッグを洗う理由は、「食中毒と感染症予防」の為だ。
マスクをしている人でも、ほとんどの人はエコバッグは洗濯したことなく使っている、ということになる。
場合によっては、購入した時以来一度も洗ったことが無い、という方も多いのでは?
となると、エコバッグを持ち歩くよりも、3円、5円の出費にはなるが、レジ袋を購入したほうが「食中毒や感染症予防になる」と考える方もいるのでは?
その分買い物に行く回数を減らすことで、「新型コロナウイルス」の感染拡大を防げる、と考える人がいてもおかしくはない、と思う。

「地球温暖化対策」や「海洋汚染の問題解決」の為の「レジ袋の有料化」というのは、上述した通り「難がある理由」だと思う。
「レジ袋」にしても「エコバッグ」にしても、一長一短がある。
ただ「エコバッグを使わない人」を見て、「取り締まるような」のような人が、出てこないことを願うばかりだ。