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自民党総裁選に思う

2020-09-02 11:10:37 | 徒然

安倍さんが辞任表明をしてから、「次期総裁」として何人かの自民党議員の名前が挙がった。
そして、自民党内の最大派閥といわれる細田派(最近、細田さんが表舞台で活躍する姿を、見ていないような気がするのだが・・・私だけだろうか?)、麻生派、二階派が、菅官房長官の支持を決めたことで、ほぼ菅さんが次期自民党総裁、ということが言われるようになった。
その理由が、衆参両院総会で総裁選びをする、ということが決まったからだ。
時事通信:自民党総裁選、党員投票見送り 異論続出、執行部押し切るー菅氏2日に出馬会見

この決定に、地方の党員は批判的なようだが、安倍さんの辞任が突然だったことを考えれば、早急に総裁=首相を選ぶ必要がある、という理屈は通るだろう。
そして現時点でほぼ「菅官房長官が、次期総裁」となってしまうのも、安倍さんの政策路線を引き継ぐという意味で、一番無難だからだろう。

ただ「アベノミクス」をはじめとする、安倍さんの政策路線が本当に日本にとって良かったものなのか?という、検証もされないまま引き継ぐ、というのはどうなのだろうか?という、疑問もある。
特に経済政策の中心であった「アベノミクス」は、失敗だったという指摘がされている。
DIAMOND on-line:アベノミクス失敗の原因は伸びない個人消費、迫られる選択肢は2つ

その失敗した政策を引き継ぐことが、日本経済にとってプラスなのか?という、問題があると考えている。
そもそもこの記事が掲載されたのは今年3月で、その後「新型コロナウイルス」感染拡大により、自粛要請が発令されたことで観光産業、飲食業界、エンターティメント業界などが、大打撃を受けている。
そして復活の兆しが全く見えていない、という状況になっている。
それどころか、前倒しで実施した「Go To Travel キャンペーン」は、多くの人から批難を浴び、その効果についても政府が期待したほどではなかった、という状況になっている。
それだけではなく、キャンペーンに参加していた宿泊施設で感染者が発生してしまった為、多くの人たちが前々から指摘していたキャンペーンの実施時期など、政府の判断に疑問を与える結果となっているような気がしている。

そして今回、総裁選でいち早く菅官房長官の支持を表明した二階幹事長が、これらの失策といっても過言ではないような政策に関わってきていることから、自民党内では菅総裁の誕生で納得するかもしれないが、国民はどう感じているのか?という「総裁選び」に対する温度差があるように感じるのだ。

菅官房長官の総裁というのは、あくまでもピンポイントのリリーフ起用で、本来安倍さんが全うする予定だった任期までという腹積もりが、二階さんにあるのかもしれない。
ただ、かつて「自民党のドン」といわれたような、岸信介氏や田中角栄氏のような、印象が二階さんには無い。
それは今の政治家全体の印象ということになるのかもしれないが、政治家としての求心力や覚悟のようなモノが感じられない。
高度成長期のように「日本経済の復活」のような国民が一丸となって、前に進むような時代ではない、ということもあるが、世界各国が内向き志向になっている時だからこそ、政党を問わずグローバルな視点で日本のリーダーシップがとれる人が、日本のトップとなってほしい、と思うのだ。