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女性マーケターから見た日々の出来事

日本で女性政治家が育たないのは、何故だろう?

2020-09-13 20:04:16 | 徒然

自民党の総裁選は、ほぼ菅さんで決まりのようだが、菅さんが安倍さんほどの長期政権となるのか?というと、やや疑問を感じている。
というのも麻生さんが「衆院の解散がすぐあるかもしれない」と、意味深長な発言をしているからだ。
47NEWS(共同):麻生氏「すぐに衆院解散かも」次期首相下で 新潟での講演

解散→選挙となると、与野党の議席獲得などと共に女性議員候補もまた、話題になることがある。
女性議員で思い出すのは、市川房枝さんや加藤シヅエさん(テレビのコメンテーターなどで活躍をしている、加藤タキさんの実母)などだが、ここ20年くらいの間で登場した女性議員に対して、どこかタレント議員的な人が増えているような気がしている。
というかタレントさんやアナウンサーなど既に知名度がある女性を、議員に担ぎ出しているという印象がある。
そのためだろうか?彼女たちが当選し、国会議員になった途端、ゴシップまがいの話題以外では、発言力もなく目立たない存在になってしまっているような気がするのだ。

ところが海外に目を転じると、女性が議員として活躍をしている国々が多い。
「新型コロナ」の感染拡大によって注目されたのは、ドイツのメルケル首相、ニュージーランドのジャシンダ・アンダーソン、北欧のアイスランド、ノルウェー、フィンランド、デンマークは、女性の首相だ。
そのため、一時期「女性のリーダーだからコロナ対策が成功したのか?」とまで、言われた。
おそらく、女性のリーダーだから成功したのではなく、彼女たちだから成功したのだと思っている。
もちろん、男性よりも女性の方が共感力などが高いため、市民に寄り添う気持ちが強い、という点はあるだろうが、その気持ちを政治手腕として発揮できた能力は、全く別だと考えているからだ。

そして今、注目されている女性がいる。
米国の民主党副大統領候補となっている、カマラ・ハリス氏だ。
経歴だけを見ると、カリフォルニア州の司法長官などを歴任した華々しいキャリアの持ち主ではあるが、インド系と黒人の血を引いているという点では、マイノリティーの代表者ともいえるかもしれない。
そして何よりも彼女のスピーチには、驚くことが多々ある。
論理的で、堂々とし熱意が伝わるようなスピーチだからだ。
だからこそ、トランプ氏をはじめとする共和党の男性たちは、執拗に彼女を貶めるような発言を繰り返すのでは?と、感じることさえある。

おそらくハリス氏のような女性が、日本の政治の世界で誕生するということは、10年先もないだろう。
何故なら、日本の男性だけではなく女性たちも毛嫌いするのでは?という気がするほど、パワフルで日本の社会が求めている「女性らしさ」を感じさせないからだ。
ただジェンダーギャップが先進諸国最低、という現状を考えた時「人寄せパンダ」のような女性議員ではなく、ハリス氏ほどではないにしても、「自分の言葉で自分の考えを述べる」ことができる社会を作っていく必要があるだろうし、何より、女性が政治的発言を揶揄する社会を変えていくことが、一番大切なのかもしれない。
そうすれば、北欧諸国の女性首相達やメルケルさん、ジャシンダ・アンダーソンさんのような、「政治手腕を持っている女性」が、活躍できるようになるのではないだろうか?