朝の支度をしながらFMを聞くのが習慣となっていることは、拙ブログに来てくださる方はご存じだと思う。
テレビと違い、ラジオは何かをしながら「流し聞き」をしながら情報収集ができるので、とても便利なツールだとは思う。
ただ、先日エントリさせていただいた通り、最近の若ものたちは「ラジオを聞いていても、何を話しているのか理解できない」という傾向から、まだ進化しているかもしれない。
今朝も同様にFMを聞いていたら、「最近の若ものは、インターネットを使う目的が変わってきている」という話があった。
どういうことなのか?というと、インターネットを使うのはGoogle等で調べものをしたりするよりも、SNSを利用するためにインターネットを使っている、ということのようなのだ。
インターネットというのは、あくまでも「情報通信システム」なので、通信システムとして利用しているコトには変わりないのだが、その利用目的が以前と変わり、SNSにアクセスするためにインターネットを使っている、ということのようなのだ。
とすると、多くの企業が積極的にYahoo!やGoogleなどのポータルサイトに、広告を打っても若い世代には届いていない、ということになる。
確かにSNSを見ていると、やたらと広告表示が多い。
しかもYahoo!等に使われる広告とは違い、直接的な効能を訴える内容や、キャッチコピーが多い。
イメージよりも、その効果等を強く訴える動画広告が多い、ということなのだ。
このような広告の中には、怪しげな内容も多く、社会経験がある世代では「これって、怪しすぎて怖いな~」と感じるものであっても、そのような経験のない若い世代は「飛びつきやすい」という。
その結果として「生活消費者センター」に、20代の若者が駆け込むようになってきている、という話だった。
この話は「広告」という視点で見たとき、いくつかも示唆が含まれている。
一つは、若い世代に対して広告を打つのであれば、対費用効果的にはSNSを活用する方が、効果的であるということ。
もう一つは、広告を読み解く力を持っていない生活者に対して、どのような表現をしてトラブルを回避する必要があるのか?という点だろう。
確かにSNSを利用した動画広告は、安価に制作できる、というメリットがあると思う。
当然のことだが、大手広告代理店が制作する必要がない、ということでもある。
逆の見方をするなら、広告とは何か?という知識を持たずに、安価に制作できる、という理由だけで動画広告をつくり、その後トラブルとなりやすいという状況をつくっているということでもある。
このような状況は、生活者にとっても企業にとっても「良好な関係をつくるための広告」とはなっていない、ということでもあるのだ。
上述したように、「ラジオ番組がわからない若者たち」という内容のエントリを先日している。
それは若い世代が、「5W1H」という文脈を理解せずに、断片的で自分に都合の良い情報だけを集めている、ということでもある。
だからこそ、広告を出す側は「5W1H」という、伝える基本を守りながら端的で生活者に誤解を与えないような「広告」をSNSで展開していく必要がある時代になっている、ということなのだと思う。
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