今日、「都道府県別魅力度ランキング」についての記事が、朝日新聞などに掲載されている。
朝日新聞:都道府県の魅力度ランキング、北海道が16年連続トップ 最下位は?
朝日新聞の記事は、有料会員向けなのでデータソースとなっている「地域ブランドNEWS」のリンクも貼っておくことにする。
地域ブランドNEWS:地域ブランド調査2024 都道府県の魅力結果
このような「魅力度ランキング」が発表される度に、下位となった県の方などは「がっかり」されたり「わが県は魅力がないのか?」と、思われたりするのではないだろうか?
そしてメディアがこのランキングを取り上げる時、決まって下位にある自治体を取材し、自治体の首長さん達は「そんなことはない!」と、やや怒りながらのインタビューとなることが多いような印象を持っている。
おりしも、衆議院選挙で自民党総裁となられた石破さんは、地方創生を公約の一つに挙げている。
その背景にあるのは、都市部と地方の格差の拡大、ということがあるのでは?と、考えている。
そして今回のランキングでは石破さんの地元・鳥取県は44位という下位にある。
私の実家がある米子市もまた鳥取県の自治体の一つなのだが、「そんなに魅力がない?」という気がしている。
「身びいき」というつもりはないが、1960年代~1970年代の高度成長期に完全に乗り遅れてしまった地域の為、農水産業が生活の中に根付いている地域だと実感している。
工業製品を作り出す企業は、目立って多くはないし、日本を代表するようなエクセレントカンパニーの本社もない。
逆に、そのような企業が誘致できなかったことで、豊かな農水産業が残り、豊かな食生活を提供する地域となっている、ともいえるのでは?と、考えている。
例えば、鳥取県民のソウルフードの一つ「白バラ牛乳」がある。
この牛乳を生産しているのが、鳥取県内の牧畜農家が集まった「大山乳業」という協同組合だ。
小規模の牧畜農家が集まり、製品基準を設けることで、高い品質を保つことができると、一部の高級スーパーで取引をされている。
おそらく、下位の県にも同様の魅力ある地元ならではの商品や製品があるのでは?という、気がしている。
そして全体を見てわかることだが、有名観光地がある地域が上位にある、という傾向がある。
もう一つは上位にある地域の隣接県が、下位にある、ということもポイントの一つかもしれない。
隣接県があまりにも、強力なのでその陰に隠れてしまっている、ということも考えられるだろう。
しかし、このようなランキングに右往左往する必要があるのだろうか?
上述したように、下位にある自治体であってもそれぞれの地域には、魅力があるのでは?と、考えている。
オーバーツーリズムで話題になるような地域(=多くは魅力度ランキング上位自治体)をあえて避けて、地方へと出かける海外からの観光客も増えつつある。
この秋、海外からの旅行者がInstagramにアップさせた写真が世界中で話題になったが、その写真はローカル電車の車窓から見た夕日で真っ赤になった田んぼだった。
このような地域魅力度ランキングを、どのような視点で見ているのか?と考えると、そのランキングの意味は余り関係が無い、ということにもなるのでは?
とすれば、上位にないから魅力がないのではなく、発信すべき魅力は違うところである、と考え上手に世界とつながるツールを使うことで、それぞれの地域の魅力が価値あるモノへと変わる、ことになるのではないだろうか?
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