今日のGoogleのトップページは、「国際女性デー」に合わせた内容だ。
日本の場合、国際経済フォーラムが発表しているジェンダーギャップ指数が、先進諸国の中でも下位に沈んでいることは、度々指摘されている。
特に、政治と経済界においては、圧倒的な低位置だ。
それは先日の、2020東京オリンピックの前森会長の発言や、その発言を受け会長選出の経過を見ても実感される方は多いと思う。
現在の橋本聖子さんが、会長になるまでの経過が公開されなかったこともあるが、世間では「森さんの発言があったから、女性の橋本さんを選んだのではないか?」という指摘もされた。
それは橋本さんの会長就任に合わせて、オリンピックの担当大臣に丸川珠代氏が就任したり、理事会のメンバーにマラソンの金メダリストの高橋尚子さんを選んだりしたことで、より一層そのような「女性だから選んだのでは?」という疑念を深めることになっているような気がしている。
橋本さんにしても高橋尚子さんにしても、アスリートとしての実績は十分すぎる位ある。
高橋さんは、ご自身の名前を付けたマラソン大会などを開催する等、現役を退いても「マラソン」というスポーツの振興に取り組んでいる。
だからこそ、数値目標を掲げ世間が「女性をもっと要職につけるべき」という社会的雰囲気に合わせたような人事に疑問を持ってしまうのだ。
まして丸川議員に関しては、「自民党の重鎮と言われるオジサマたち」の意向人事なのでは?という、印象を持っている方が多いのでは?
というのも、丸川議員自身が「男女共同参画担当大臣」をされているからだ。
だからと言って「男女参画担当大臣」として、どのような実績があったのか?という点ではよく分からない。
何故なら、ジェンダーギャップの順位が年々下がっているからだ。
言い換えれば、日本では「男女共同参画」が進んでいないどころか、後退しているということになるからだ。
政府として、具体的数値目標を掲げ、ジェンダーギャップ順位を上げるような法整備などが必要である、ということだ。
その一つが「クォーター制」と呼ばれる制度だ。
ただ制度が整えられれば、ジェンダーギャップが解消するのか?と言えば、決してそうではない。
男性側の意識変革も必要だが、日本の場合、女性側の意識変革のほうがもっと重要なのでは?と、感じることが度々あるからだ。
特に名古屋のような保守的な思考が強い地域では、女性側の意識変革のほうが重要な気がするのだ。
制度として整備されても、子どもの頃から「女性は、公務員やトヨタ自動車のようなエクセレントカンパニーに勤めるような男性と結婚して、専業主婦になるのが一番幸せ」という刷り込みがされている場合、「仕事で結果を残すより、男性に気に入られるように振る舞う」ことのほうが、重要になるからだ。
男性と対等の関係を求めるのではなく、男性の庇護のもと(自由に)生きることを選ぶ女性の方が多い。
それが可能となるのは、おそらく結婚まで親元で過ごすことが当然と考える傾向が強く、結婚後も「実家依存」を親(特に母親)も娘も良しとしているからだろう。
このような女性たちを数多く見てきた私としては、ジェンダーギャップの現在順位は妥当だと考えているし、順位を上げるためには法整備だけではなく、当事者の意識変革を促すような教育や社会的雰囲気を創りだすことが必要なのでは?と、考えるのだ。
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