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メディアの劣化を感じたフジテレビの記者会見

2025-01-28 11:54:12 | アラカルト

昨日の夕方から始まった、フジテレビの記者会見。
この記者会見は、前回のフジテレビ側が限定した報道機関の記者のみの出席を認めた静止画記者会見に対する、社内及び社会的反発を受けて開かれたものだった。
その為、参加記者を限定せず、時間制限も無し、動画撮影を認める、ということでスタートしたのだが、ご存じのように終了したのは日付が変わっていた。
延々と続いた時間は、10時間を超えたようだ。
スポニチアネックス:フジ2度目会見は超異例の10時間23分!会見史に残る時間無制限430人超参加、質問者のべ09人

なぜ、これほど長い時間になってしまったのか?と言えば、質問が集中したから、ということのようだが、単に質問が集中したのではなく、記者と名乗る方の中には、司会者側が挙手を求めていたにもかかわらず、無視をして質問をしたり、似たような質問を何人もの人が繰り返す、質問ではなくフジテレビを糾弾する発言をする、という不規則発言等の行為があったことも一因のようだ。

確かに、今回のフジテレビの記者会見は、社会の注目を浴びる会見だったことには、違いない。
だからこそ、記者と名乗る人の中には、「自分の存在感を示したい」という野望に似た考えを持って参加した人もいただろう。
そのような人全てではないとは思いたいが、「報道機関で取材をする」という、報道と記者として質問をする、という基本を学んでいなかったのではないだろうか?
というのも、通販新聞の記者さんが「静かにして、マジで」と、その場を落ち着かせる、という場面があったからだ。
毎日新聞: 「静かにしてください。マジで」フジ記者会見の混乱鎮めた呼びかけ話題に 

興味深いのは、この発言がいわゆる「業界紙」と呼ばれる新聞の記者さんからの発言であった、という点だ。
一般的に言われる「大手メディア」の記者さんではない、という点にも注目すべきだと思う。
「通販新聞」という、業界紙の記者さんが参加していたということに、違和感を感じられる方もいらっしゃると思うのだが、今やテレビ局にとって「テレビ通販番組」は、自分たちで制作する必要がなく、1日の間に複数回放送できるという「スポンサーであり、魅力的なコンテンツ」だからだ。
そのようなテレビ局事情を考えれば、通販新聞の記者さんが記者会見に参加していてもおかしくはないことが、わかるだろう。

このような混乱が続く記者会見となった理由の一つは、フジテレビ側の「仕切りの悪さ」もあったと思う。
ただそれよりも、上述したような「取材の基礎」を学ばず、回答者の語質を取りながら糾弾したり、目立つことで自分の存在感を示したかった、という記者が多数いたのでは?ということの方が、問題なのだと思う。
このような記者と名乗る人達が、メディアに携わっているとすれば、それは「日本の報道力の低下」であり「メディアの質の低下」だからだ。
その現実を図らずも今回のフジテレビの記者会見で露呈してしまった。

「メディアや報道側が社会的に上位にいる」のではない。
確かに「世論をつくる力」となっていることには違いないが、社会を扇動するのがメディアや報道の目的ではないはずだ。
今回のことは、様々な情報を受け取る側に、「より一層メディア不信を招く」結果になってしまったのではないだろうか?





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