一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

「NHK将棋講座」7月号と、エロ系レースクィーンの話

2009-07-08 00:16:57 | プライベート
「NHK将棋講座」7月号は、松尾歩七段・香織女流初段ご夫妻の表紙。
同誌には以前、中座真七段・中倉彰子女流初段ご夫妻も表紙を飾ったことがあったが、女流棋士が旦那さまと一緒に出ると、人妻という事実を再認識させられて、ちょっぴり寂しい気分になる。
今年の1月25日(日)に行われた、日本女子プロ将棋協会(LPSA)主催の「ペア将棋選手権」決勝戦。プロ棋士のどなたかが解説をしている壇上に、コンビニ帰りのフリーターと思しきオニーサンが、突然、といった感じで乱入してきた。
よく見ると、それは松尾歩七段だった。いわく、
「妻の応援に来ました」。
ジョークなのか、天然なのか。
妻の香織女流初段はとっくに1局目で敗退している。当の香織女流初段はというと、そのときはヘッドホン係だったが、「何しに来たのあの人!?」とおろおろしていたのが、妙に可笑しかった。
それはともかくNHK将棋講座を開いてみると、数年前の経費削減の影響がモロに出て、以前ほどの充実した内容ではなくなっている。しかし冒頭のおふたりのインタビューはおもしろい。まさに「仲睦まじい夫婦」という感じで、つけいるスキがない。読んでいて、そのうちバカバカしくなった。ごちそうさまでした。
そのほか、橋本崇載七段の講座はとてもためになったし、河口俊彦七段、安食総子女流初段、鈴木環那女流初段らのエッセイもおもしろかった。
ところでNHK将棋講座の特筆すべきは、日本将棋連盟・女流棋士会棋士とLPSA棋士に、分け隔てなく原稿の依頼をしているところだ。この号では、「NHK杯将棋トーナメント」観戦記4本のうち、中田功七段×糸谷哲郎五段戦を、LPSAの石橋幸緒女流王位が担当していた。
この観戦記で感心したのは、石橋女流王位が「1行20文字」を頭に入れて、なるべく空欄を作らないよう、計算して執筆していたことだ。
タイトルは「堂々と勝ち、堂々と負ける」。これは本文にも触れられていたとおり、故・原田泰夫九段の言葉である。
昨年の7月8日(火)から13日(日)まで、東京・銀座「鳩居堂」で「原田泰夫九段遺墨展」が開かれ、私も着なれぬスーツで最終日にお邪魔し、故人の墨痕鮮やかな書を堪能したものだった。そのとき最も私の心に残ったのが、
「堂々と勝ち、堂々と負ける」
だったのである。
ところでこの日、私は午後から秋葉原で所用があった。モデルでレースクィーンでもある、月見栞(つきみ・しおり)ちゃんの新作DVD「Naked Clips」の発売記念イベントがあったのだ。
栞ちゃんは、以前クルマ系の某イベントで、目立たないブースで孤軍奮闘していたのを拝見したのが最初である。カメラ小僧は私も含め少数だったが、ほかの客の邪魔にならないよう「みなさんこっちへ来てー」とカメラ小僧を巧みに捌き、私たちに気持ちよく撮影をさせてくれたのだ。
美人でスタイルもよく、気配りができる栞ちゃんを私はすっかり気に入り、以来彼女に注目するようになった。あとで調べてみると彼女は「高学歴現役大学生」という触れ込みで、ブログも開設していた。
それが高じて今回、初めて栞ちゃんのイメージDVDを予約購入し、イベントに参加する運びとなったわけだった。しかし肝心の服装が、アキバ系オタクとは対極にあるスーツである。本来なら汗臭いTシャツを着て小汚いリュックを背負い、秋葉原仕様のいでたちで出向きたいところなのだ。
しかしその格好では、原田九段の書を見るのは憚られる。ために、スーツという「正装」で、引き続きイベントにも参加することになったのである。
大型電気店階上の一隅に設けられたイベント会場に入り、整理券の順番に着席すると、栞ちゃんが登場し、まずはトークショーとなった。それが終わると、栞ちゃんが水着に着替えて、お待ちかねの撮影タイムである。持ち時間はひとり1分半。私はスーツ姿で一眼レフのカメラを構え、撮影する。
しかしこの服装が邪魔をして、なんだか自分が変態になりきれない、妙な気持ちであった。
その後の栞ちゃんの活動は順風満帆。ブログの反響も徐々に増え、モデルやレースクィーンの活動と並行して、ちょっとH系のグラビアへの露出も多くなった。ところがそんな矢先の昨年11月、栞ちゃんは新作DVD「Hard Core」の発売と同時に、タレント活動の休止を宣言したのだった。
11月30日(日)のサヨナライベントも秋葉原で行われ、もちろん私も参加した。しかし…と思う。やっと人気も上昇してきたのに、どうして活動休止なのか。雑誌の休刊は廃刊を意味する。これをグラビアアイドルやレースクィーンに当てはめれば、実質的に「引退」ではないのか!? 私は動揺を抑えきれなかった。
今回の私は冬の服装だったものの、ちゃんと秋葉原仕様である。ちなみにその時間、ここからちょっと離れた浜松町では、LPSAの会員が社団戦で奮闘していた。
イベントはいつもどおり淡々と進んだ。しかしお客の大半は、どこか沈んでいる。栞ちゃんはトークショーで、「23歳になる前に、自分をもう一度見つめ直したい。お年寄り相手に介護の世話もしてみたい」というようなことを語った。
ちょっと切ない撮影タイムも滞りなく終了。あとは栞ちゃんと握手をし、DVDのジャケットにサインをもらって、帰るのみである。
ようやく私の番が回ってきた。彼女は私に白く細い手を差し出して、「どうでしたか?」と言った。それは今回のイベントが、という意味だろうか。それともいままでの活動全般について、だったのだろうか。私は「とても素晴らしいイベントでした。いままで、ありがとうございました」としか言えず、そのまま秋葉原をあとにした。
その後彼女は、とりあえず九州を旅行します、と書いて、ブログを閉鎖したのだった。

ところが世の中、何が起こるか分からない。この数ヶ月後、実に意外な形で、私は栞ちゃんと再会することになるのである。
(つづく)
コメント (4)
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