一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

LPSA指し初め式(前編)・中倉宏美女流二段の美しさ

2010-01-06 00:07:58 | LPSAイベント
昨日、囲碁・棋聖戦の観戦記を読んでいたら、テレビ東京系「TVチャンピオン」が生んだスター、「さかなクン」が、「宮沢吾朗九段のご子息」と書かれてあって、ビックリした。世の中には意外な繋がりがあるものだ。

さて本題だが、これは書いていいものかどうか迷った。大いに迷ったが、LPSAのある女流棋士が、自ブログで「ばらしている」ので、書くことにする。
だが、以下の文章で私をうらやむ方がいると予想されるので(もっとも、タイトルで内容がバレているのだが)、8日まではそれを覚悟の上、読んでいただきたい。

LPSAは3年目の正月を迎えたが、4日(月)は、東京・駒込でLPSAの指し初め式が執り行われた。今年の特色は、私の記憶が確かならば、初めて将棋ファンを招待したことである。とはいっても、それは駒込サロンの会員に限られている。
私も招んでおかないと後で面倒だと思われたのか、昨年末に声だけは掛けられていた。理由はどうあれ、新年から女流棋士の面々にお会いできるとは縁起がいい。私は毎年寝正月なので、当日はいそいそと駒込へ向かった。
指し初め式は午前11時から。定刻10分前に着くと、ビル1階のロビーが受付になっていた。大庭美夏女流1級、大庭美樹女流初段姉妹がクローク係も兼ね、きびきびと動いている。
3階に着き、開けっ放しのドアを通ると、和服姿の中倉宏美女流二段がいらした。その美しいこと!! 乳白色のきもので、髪をアップにまとめている。こちらを見てにっこりと微笑んだ。ああ…。ちょっとこれは、なんと表現したらいいのか。私の乏しいボキャブラリーでは、この艶姿を的確に表現できる言葉がない。ただ、「和風美人」が中倉女流二段のためにある言葉ということだけは分かった。
「眼がくらみました…」
私はそれだけしか言えず、奥に向かった。こんなに美しい女性を見たのは、今年初めてだった。
室内にはけっこう人がおり、駒込サロン会員の顔もチラホラ見える。「明けましておめでとうございます」と、言いなれない挨拶を交わす。
古作登・元「週刊将棋」編集長が、「一公さんは全国で有名だからなぁ…」と、嬉しいことを言ってくれる。なんだか面映ゆいが、このブログの読者はせいぜい数百人、有名でもなんでもない。
11時すぎ、代表理事・中井広恵天河も艶やかなきもの姿で、新年の挨拶をする。
「明けましておめでとうございます。今年はLPSAのみんなが将棋に勝つことを目標に…」。
LPSA女流棋士から見れば、新年早々厳しい激励になったが、これはファンの願いでもある。LPSAは、勝たなければならないのだ。
この日の参加女流棋士は、ほかに蛸島彰子女流五段、山下カズ子女流五段、石橋幸緒女流四段、藤森奈津子女流三段、神田真由美女流二段、船戸陽子女流二段、松尾香織女流初段、中倉彰子女流初段、島井咲緒里女流初段、藤田麻衣子女流1級であった。
女流棋界らしく、スパークリングワインで乾杯。このワインも含め、スポンサーなどから、大量の祝い酒の提供があったらしい。有難いことではないか。
LPSA女流棋士は、将棋に勝つこと、普及に加え、スポンサーへの御礼も定期的にすべきである。そしてその比重も、3等分であるべきだ。スポンサーがいてこそ将棋が指せる。その有難さを片時も忘れてはならない。
私は船戸女流二段にワインをついでもらった気がするが、なんだかこのときは舞い上がっていて、記憶があやふやだった。別のひとだったかもしれない。
船戸女流二段は紫のきもので、洋風の趣がある。髪は下ろしていたが、欲を言えば、アップにしてほしかった。ちょっと髪の長さが足りなかったのだろうか。ファンの要求はうるさいのである。
室内の一隅に畳を敷き屏風を立て、メインの指し初め式が始まる。第1手目は中井代表理事だが、相手は誰になるか。ここからは石橋女流四段の指名で、名前を呼ばれたら断れないルールである。と、いきなり私の名前が呼ばれたのでビックリした。いやこれはさすがに、いくら図々しい私でも受けるわけにはいかない。丁重にお断りする。けっきょく代打は品のいい紳士氏となった。千載一遇のチャンスを逃した気もするが、絵的にもこれでよかったと思う。
このあとは、中倉女流二段とミスターX氏という因縁の顔合わせなどもあり、和気藹藹と指し手は進んだ。
ここで、再び私の名前が呼ばれる。相手の女流棋士はと見ると、なんと船戸女流二段が着座していた。これはたしかに、私が相手をするべきだ。
しかし石橋女流四段、さすがによく分かっていらっしゃる。そのサービス精神に、大いに感服した。
船戸女流二段の前に着座する。六寸盤を挟んで対峙すると、一層緊張感が高まる。「今年もよろしくお願いします」と深々と一礼。船戸女流二段が指し、私は☖5三銀と上がる。ほんの数秒。これで私の指し初め式は終わった。でも、とてもいい記念になった。
「船戸陽子女流二段と指し初め式を指す」。
早くも今年の10大ニュースの候補がひとつできた。
2手をやりとりしただけだが、私がいかに緊張していたか。私は船戸女流二段が指した手を、まったく憶えていないのだった。
(つづく)
コメント (8)
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