きょうは冒頭から「次の１手」を考えていただく。
先手：１七歩、１九香、２六歩、３六歩、４五歩、４八玉、５四桂、５五歩、６四馬、７六歩、８七歩、９五歩、９六香 持駒：金２、銀３、桂、香、歩５
後手：１一香、１四歩、２一桂、２三歩、２九馬、３二金、３四歩、４一王、４三歩、５二飛、６二金、６六銀、７四桂、８四歩 持駒：飛
ここで先手の指し手を問う。
さて今年最初のLPSA金曜サロンは１月８日だった。この日の担当は、昼が大庭美樹女流初段、夜が石橋幸緒女流四段。
午後３時ごろ入室しただろうか。指し初め式ですでにお会いしているのだが、手合い係の植山悦行七段へあらためて新年の挨拶を述べる。この日は渡部愛ツアー女子プロの姿も見え、黙々と棋譜並べをしていた。昨年のいまごろはアマで、昨年の私の指し初めは、渡部・現ツアー女子プロとだった。あれから１年が経ったのかと思う。
新年である。大庭女流初段はスッキリした表情であった。
しばらくして、夜担当の石橋女流四段が姿を見せる。石橋女流四段もサッパリした表情で、今年も元気いっぱいだった。
またしばらくして、中井広恵天河も訪れた。新年１回目だから、会員への挨拶ということもあるが、今回は渡部ツアー女子プロの保護者の役割であろう。そして中井天河もまた、サッパリしたいい表情であった。
「（この前の指し初め式では）帯だけが綺麗でスミマセン」
と、相変わらず憎まれ口を叩いているが、中井天河は本当に美人なのである。ことにこの日は、私がいままで中井天河を拝見した中で、最も綺麗だった。私に正月気分が抜けきらず、とくに綺麗に見えたのかもいれないが。
大庭女流初段との指導対局の前に、第８回金曜リーグを指す。このクールで丸２年となるこのリーグ、会員同士の対局に真剣味は加味されたが、勝利へのプレッシャーとの闘いも生じ、なかなかどうして大変な企画となった。
今年の第１局目は、実年紳士氏との２枚落ち（私が上手）。中盤まで私がうまく指したかに見えたが、終盤、紳士氏に大駒を見切って殺到され、一気に受けなしにされてしまった。ほとんど必死で、私は苦し紛れの手を指したが、全然受けになっていない。上手玉はなんの手筋もいらない簡単な３手詰だったが、将棋は最後まで何が起こるか分からない。これを紳士氏が逃してくださり大逆転、薄氷の勝利となった。
しかし99.99％負けの将棋。なんだか味が悪かった。
そして迎えた２局目。相手は強豪のＭ氏である。相矢倉模様からＭ氏が中飛車に出て、猛攻に出る。冒頭の局面はその変化図である。実際は先手の２九に飛車、６四の馬が９一におり、後手の馬は５六にいて、持駒はナシだった。実戦ではここで先手の私が☗４七金と悪手を指し、以下☖５七銀成☗同金☖２九馬☗６四馬☖２八飛（当然☖６八飛と王手馬取りをかけるべき）☗５九玉と進行した。
もし私が☗４七金ではなく☗６四馬と指していたら、後手は☖２九馬と指したようだから、問題はここで後手王に即詰みがあるかどうかである。この２手を想定し、私は持ち時間20分のうち５分を使ったが、詰みが分からなかった。しかし局後、植山七段に
「これは（後手玉が）詰みですね。最後は９五の歩が働いてくるかな。（☗６四馬☖２九馬なら）☗５一金で後手玉は詰み」
と教えられ、私は唸った。私は☗４二銀から清算することばかり考え、逆サイドからの☗５一金がまったく見えていなかった。ちなみに☗５一金以下は、☖同王☗６二桂成☖同飛に☗６三桂が習いある手筋で、後手王はあらかた詰む。さすがは植山七段である。新年から素晴らしい手を教えていただいた。
余談だが実戦は泥仕合になり、まだこちらが優位は保っていたと思うが、☖１九馬、☖２七竜、☖６三香、☗５九玉、☗７四馬の局面で、私が堂々と☗２九香と打つ錯覚を犯し、悔しい逆転負けとなってしまった。
実戦の☗４七金ではふつうに☗５九飛と逃げておいて、後手の指し切り模様だったようだ。
それにしても、リーグ戦での逆転負けは痛い。完全に負けだった１局目の将棋といい、今年はもうちょっとフンドシを引き締めて臨まないと、大変である。
大庭女流初段、石橋幸緒女流四段との指導対局が終わり（詳細は後日）、辺りの将棋を見る。中井天河は、渡部ツアー女子プロに、ブイエス（VS）で鍛えている。中井天河の顔は先ほどとはうって変わり、いつになく厳しい。
渡部ツアー女子プロは、LPSA生え抜きのホープである。棋力の向上は本人の努力次第だが、中井天河のサポートも大きなカギを握っているだろう。
渡部ツアー女子プロに、もっともっと強くなってほしい。
私はふたりに、心の中で声援を送るのだった。
先手：１七歩、１九香、２六歩、３六歩、４五歩、４八玉、５四桂、５五歩、６四馬、７六歩、８七歩、９五歩、９六香 持駒：金２、銀３、桂、香、歩５
後手：１一香、１四歩、２一桂、２三歩、２九馬、３二金、３四歩、４一王、４三歩、５二飛、６二金、６六銀、７四桂、８四歩 持駒：飛
ここで先手の指し手を問う。
さて今年最初のLPSA金曜サロンは１月８日だった。この日の担当は、昼が大庭美樹女流初段、夜が石橋幸緒女流四段。
午後３時ごろ入室しただろうか。指し初め式ですでにお会いしているのだが、手合い係の植山悦行七段へあらためて新年の挨拶を述べる。この日は渡部愛ツアー女子プロの姿も見え、黙々と棋譜並べをしていた。昨年のいまごろはアマで、昨年の私の指し初めは、渡部・現ツアー女子プロとだった。あれから１年が経ったのかと思う。
新年である。大庭女流初段はスッキリした表情であった。
しばらくして、夜担当の石橋女流四段が姿を見せる。石橋女流四段もサッパリした表情で、今年も元気いっぱいだった。
またしばらくして、中井広恵天河も訪れた。新年１回目だから、会員への挨拶ということもあるが、今回は渡部ツアー女子プロの保護者の役割であろう。そして中井天河もまた、サッパリしたいい表情であった。
「（この前の指し初め式では）帯だけが綺麗でスミマセン」
と、相変わらず憎まれ口を叩いているが、中井天河は本当に美人なのである。ことにこの日は、私がいままで中井天河を拝見した中で、最も綺麗だった。私に正月気分が抜けきらず、とくに綺麗に見えたのかもいれないが。
大庭女流初段との指導対局の前に、第８回金曜リーグを指す。このクールで丸２年となるこのリーグ、会員同士の対局に真剣味は加味されたが、勝利へのプレッシャーとの闘いも生じ、なかなかどうして大変な企画となった。
今年の第１局目は、実年紳士氏との２枚落ち（私が上手）。中盤まで私がうまく指したかに見えたが、終盤、紳士氏に大駒を見切って殺到され、一気に受けなしにされてしまった。ほとんど必死で、私は苦し紛れの手を指したが、全然受けになっていない。上手玉はなんの手筋もいらない簡単な３手詰だったが、将棋は最後まで何が起こるか分からない。これを紳士氏が逃してくださり大逆転、薄氷の勝利となった。
しかし99.99％負けの将棋。なんだか味が悪かった。
そして迎えた２局目。相手は強豪のＭ氏である。相矢倉模様からＭ氏が中飛車に出て、猛攻に出る。冒頭の局面はその変化図である。実際は先手の２九に飛車、６四の馬が９一におり、後手の馬は５六にいて、持駒はナシだった。実戦ではここで先手の私が☗４七金と悪手を指し、以下☖５七銀成☗同金☖２九馬☗６四馬☖２八飛（当然☖６八飛と王手馬取りをかけるべき）☗５九玉と進行した。
もし私が☗４七金ではなく☗６四馬と指していたら、後手は☖２九馬と指したようだから、問題はここで後手王に即詰みがあるかどうかである。この２手を想定し、私は持ち時間20分のうち５分を使ったが、詰みが分からなかった。しかし局後、植山七段に
「これは（後手玉が）詰みですね。最後は９五の歩が働いてくるかな。（☗６四馬☖２九馬なら）☗５一金で後手玉は詰み」
と教えられ、私は唸った。私は☗４二銀から清算することばかり考え、逆サイドからの☗５一金がまったく見えていなかった。ちなみに☗５一金以下は、☖同王☗６二桂成☖同飛に☗６三桂が習いある手筋で、後手王はあらかた詰む。さすがは植山七段である。新年から素晴らしい手を教えていただいた。
余談だが実戦は泥仕合になり、まだこちらが優位は保っていたと思うが、☖１九馬、☖２七竜、☖６三香、☗５九玉、☗７四馬の局面で、私が堂々と☗２九香と打つ錯覚を犯し、悔しい逆転負けとなってしまった。
実戦の☗４七金ではふつうに☗５九飛と逃げておいて、後手の指し切り模様だったようだ。
それにしても、リーグ戦での逆転負けは痛い。完全に負けだった１局目の将棋といい、今年はもうちょっとフンドシを引き締めて臨まないと、大変である。
大庭女流初段、石橋幸緒女流四段との指導対局が終わり（詳細は後日）、辺りの将棋を見る。中井天河は、渡部ツアー女子プロに、ブイエス（VS）で鍛えている。中井天河の顔は先ほどとはうって変わり、いつになく厳しい。
渡部ツアー女子プロは、LPSA生え抜きのホープである。棋力の向上は本人の努力次第だが、中井天河のサポートも大きなカギを握っているだろう。
渡部ツアー女子プロに、もっともっと強くなってほしい。
私はふたりに、心の中で声援を送るのだった。
