一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

九州旅行2011年5月1日・ウルトラマンアート!

2011-05-08 22:35:04 | 旅行記・G.W.編
翌5月1日(日)。天文館近くのネットカフェで一夜を明かした私は、とりあえず鹿児島中央駅に向かった。駅前の広場では何かのコンサートをやるみたいだったが、これを見だすとキリがない。
きょうは指宿に泊まる予定になっているが、それまでのプランは立てていない。フェリーで桜島に向かい、周辺の温泉に入ってみたいが、手元に時刻表がないので、調べようがない。
しかし時刻表はともかく、ガイドブックぐらいは持ってくるのだった。もっともガイドブックに書いてある観光地ぐらいは、もうほとんど訪れてしまっているが…。
鹿児島の山間地に宮之城というバス停がある。ここはかつて宮之城線というローカル線が通っていた。宮之城線は鹿児島中央とは無関係だが、宮之城の周辺には、廃線跡の遺構がありそうだ。
しかし駅前のロータリーで時刻を確認すると、宮之城行きは9時45分に出たばかりだった。
次のバスは11時45分である。そういえば以前も宮之城へ向かうつもりが、バスの発着時間が合わず、断念した記憶がある。今回も宮之城行きはパスとした。
駅構内に入ると、壁に「ウルトラマンアート!」のポスターが貼られてある。ウルトラマン放送45周年と銘打った企画で、ウルトラマンとウルトラセブンの貴重な資料を、鹿児島市美術館で展示している。
入館料は当日券1,100円とかなり高い。しかしそれゆえに貴重な資料が見られそうだ。何も旅に出てまで見ることもないと思うが、これが東京で開催されても、行く気はしない。
桜島の温泉地へ行くのはめんどうになっていた。私はウルトラマンアート!を見ることにし、美術館行きの「まち巡りバス」に乗った。しかし外は小雨が降っており、気分はグレーだった。
西郷銅像前で降り、いまさらという西郷さんの銅像を写真に撮り、隣接する美術館に入る。
家族連れならまだしも、大のオトナがひとりでウルトラマン展を見る図は、傍から見れば不気味な光景であろう。ただ旅行カバンを提げているので、旅行中にフラッと入りました、という言い訳はできる。
ところが、受付嬢が親切にもカバンを預かってくれ、軽装になった私は、ただのウルトラマン好きのオジサンになってしまったのだった。
入室すると、ウルトラマンとウルトラセブンの着ぐるみや、ジェットビートルなどが出迎えてくれる。この一角のみ撮影可で、お父さん連中が夢中にシャッターを切っている。しまった、と思う。私のカメラは、カバンの中だ。
先に進むと、ここから本格的な資料展示となる。ウルトラマンが放送されるまでのエピソードを、写真パネルを交えて丁寧に解説している。
私が興味深く見ていると、客のご婦人が、私を気の毒そうな顔で見る。あなたいい歳をして、ウルトラマンに夢中になっているんですか、という顔だ。大きなお世話である。一般的に、女性より男性の方が熱心に見ているようだ。
館内には、実際に使われていた隊員服やウルトラマンマスク、台本など、ウルトラファンには垂涎の資料が陳列されていた。とくに怪獣デザイン担当、成田亨によるデザイン画は圧巻だった。
たっぷり小一時間見学して、美術館を後にする。黒豚専門店があったので、そこでランチ。さすが黒豚だけあって、肉はやわらかく、うまかった。
鹿児島中央駅まで徒歩で戻る。途中、フランス菓子一公の支店があったが、寄らない。ケーキを買っても、食べる場所がないからだ。
駅で確認すると、13時33分の喜入(きいれ)行きが出たばかり。どうも後手後手に回っていて、時刻表を持っていない不便さを実感する。
駅前にシャレた喫茶店があるので、入る。品のいい夫婦が経営していて、こういう店は信用できる。いまさらチェーン店を出そうという下心はなく、客に美味しいコーヒーを出すことだけを心掛けているから、味に間違いがない。
店ではコーヒーとチーズケーキのセットを食す。チーズケーキがよく冷えていて、うまかった。
14時34分鹿児島中央発の指宿枕崎線に乗り、谷山で下車。数年前、ここ谷山をぶらぶらしていたら、ある美術館が目に入ったのだが、定休日で入れなかった記憶がある。きょうは美術館デーなので、ここにも入ることにする。
しかし、肝心の美術館が見つからない。あると思っていた場所になく、すっかり道に迷ってしまった。
そんなとき、「三宅美術館」という看板を見つけ、何とか入ることができた。こじんまりとしてはいるが、入館料は300円で、そこそこのおカネは取る。
館内には有名画家の油絵が展示されていた。ひとしきり鑑賞したあと、受付の女性に聞いたが、ここは向かいにある三宅病院の先代院長が蒐集した油絵を、展示しているという。やはりそうだったかと、ひとり納得した。
15時52分谷山発・快速なのはな号で指宿へ向かう。なのはな号は窓が広く快適だが、JR九州は全車両の窓をUVカットにしたようで、若干外が見にくい。
16時38分、指宿着。その足で海岸に向かい、圭屋(たまや)ユースホステルへ旅装を解く。夕食までギリギリ時間があるので、向かいにある「砂むし温泉・砂楽(さらく)」へ行く。入場制限の整理券は配っていないので、客のピークはすぎたようだ。建物2階のロビーで砂むし料金900円を払い、浴衣を借りて、1階の脱衣場へ行く。
ところが…。100はあるであろうロッカーが、すべて使用中である。ほかに脱衣置き場もなく、往生した。砂むし温泉から温泉浴場を経てあがってきた客はいるが、まさかその人の後ろについて、ロッカーの空きを待つわけにもいかない。
私はロビーへ戻り、事情を話して料金の払い戻しを請求した。私は短気なのである。
応対したオバちゃんは、
「本当に浴衣は使わなかったんでしょうね」
と疑いの目を向ける。
「使ってないですよ。風呂も入ってないですよ。見れば分かるでしょ」
そう言って私は、半ば強引にお金を返してもらったのだった。
砂風呂を楽しみにしていたが、これではやむを得ない。今年は縁がなかったということだ。
ユースでの食事を終えた後、市営の元湯温泉に行く。以前入ったときは200円だったが、今回300円といわれ、ガク然とした。
温泉はいい湯加減で、旅の疲れが取れた。
(つづく)
コメント (2)
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