9日(金)は、今年最後の「ジョナ研」があった。事前のリサーチでは、今回の参加は3人。Kun氏、Is氏と私である。やはり師走なので、みんな忙しいようだ。Is氏もギリギリの参加表明で、彼がいなかったら、またKun氏との「2人ジョナ研」になるところだった。まあそれでもいいのだが、このふたりだと、出る話題にいささか偏りがあるので、できれば避けたい。Is氏の参加はまことにタイムリーだった。
9日は午後7時15分ごろに入ると、すでにIs氏がいたが、もう食事は終えていた。
私はキャンペーンメニューを頼み、Is氏と雑談。Is氏とのサシは2月14日(月)、LPSA芝浦サロンの帰りにサイゼリヤで話して以来だ。余談だが、あの日私は喜怒哀楽が入り混じった、複雑な一日を送った。いやいまとなっては、苦い一日だったと結論するしかなく、思い出したくない。
現在に戻る。Is氏とは社団戦の話を中心に、カタイ話となった。できれば避けて通りたいが、いずれは俎上に乗るテーマである。私は本音を言い、Is氏も独自の見解を述べた。
その合間に、Ayakoさんが料理を持ってきてくれる。Ayakoさん、ほおのあたりがすっきりして、ずいぶん綺麗になった。しかし機嫌がわるそうだ。それをIs氏は、「ボクたちが深刻な表情で話していたからじゃないか?」と言ったが、まさかAyakoさん、オトコができたんじゃあるまいな!? Ayakoさんに彼氏はいないとのW氏情報があったが、そんなものアテになるか。一公さんの絡みつく視線がキモい…などと、いまごろ嫌悪感を抱いているかもしれない。
8時を過ぎたが、まだKun氏は現れない。このままIs氏とのツーショットが続くのか?と危惧したら、そこへKun氏が現れた。
Kun氏がビールとつまみを頼み、しばらくして布盤と駒が出された。先月のLPSAジャンジャンマンデーで中井広恵女流六段に勝って大いに気をよくしているKun氏、きょうも静かに熱い。
きのうIs氏はLPSA芝浦サロンに行ったそうで、中倉宏美女流二段に教わってきたという。その将棋を並べてもらったが、ぶっちゃけて言えば、「宏美先生、う~ん」という感じだった。
宏美女流二段、将棋に「余裕」がない気がする。目先の勝利ばかりに気を取られて、将棋の本質を見失っているような気がする。もっとご自分の性格のように、おおらかな将棋を指すよう心掛けたらいいと思う。
続けて、中井広恵女流六段との将棋が並べられる。Is氏の三間飛車に、中井女流六段の一目散穴熊。Is氏もよく戦い、中盤で互角以上の戦いになった。その忙しい最中、▲3八金と締め、ハナレ駒をなくしたのがいい手に見えた。私は思わず
「味がいいねえ」
とうなる。
しかしどこかで見た将棋だと思ったらそれも道理で、本局は先月の将棋合宿で指したもので、私が隣で見ていたという。しかもIs氏が▲3八金と指したとき、やはり私は「いい手だねえ」と褒めたという。ハハ、ときが経っても、将棋の見方は変わらないのだなと思ったものだった。
本譜も、Is氏がそのまま押し切った。実力者のIs氏、これは本領を発揮した。
ヒトの将棋ばかり見てもおもしろくないので、実戦に入る。誰と誰が指してもいいのだが、席の配置の関係で、まず私とIs氏が指すことになった。Is氏はもちろんだが、私のジョナ研での実戦は久しぶり。妙に緊張した。
振り駒の結果、私の後手。相矢倉となった。私が端攻めを狙ったが、Is氏の攻めのほうが一手早く、私が守勢に回った。これは矢倉の宿命で、やむを得ない。
Is氏、銀損を覚悟で端を攻めたが、これが好判断だった。ただIs氏は必ずしも成功したとは思っておらず、局面を悲観したようだ。これが本局の帰趨を微妙に左右することになる。
▲7五歩△8五銀というお手伝いが入って、私が若干有利になった。以下強気の攻めを続け、双方の気持ちの差で、形勢が開いた。
終盤、私は敵銀を取り△7七歩成。是非ない▲同玉に△7六歩と叩いた。しかしこれが疑問手。▲8八玉と下がられて寄りがない。
ここで私はどう指したか。

私は屈辱の思いで、△7七歩成とした。途端に、「オオーッ!!」と、Kun氏が奇声を上げる。続けて、
「高島弘光は、いったん打った歩を成り捨てることはできないと言いましたが、大沢さんは高島さんにはなれませんでしたか」
と言った。
▲同玉以外は詰みだからIs氏は再び▲同玉だが、私は△7六香と打ち換える。今度▲8八玉なら、△7九銀▲9八玉△6八竜で詰む。このとき△7九銀と打てるのが、△7六香の効果だ。けっきょく最初の△7七歩成のときに、先手玉は詰んでいたのである。△7六香にIs氏は▲同金としたが、△同銀以下綺麗に詰んだ。
しかしKun氏が言うように、いったん打った歩を成り捨てるなんて、ジョナ研会員として恥ずべき行為だ。これは勝ってもうれしくなかった。
続いてKun氏とIs氏の一戦。Kun氏の石田流三間飛車にIs氏が落ち着いて対抗し、コクのある戦いになった。とても軽口を挟める雰囲気ではなく、私は黙って見ていた。
終盤、Kun氏が決め損なって、ややヨリが戻ったか、というところで時間は午後11時5分。Kun氏の帰宅時間となり、それならと、これでお開きになった。
今回は異色の顔合わせだったが、どんな組み合わせでも、楽しい会話になるものである。そこに将棋があるからだ。
9日は午後7時15分ごろに入ると、すでにIs氏がいたが、もう食事は終えていた。
私はキャンペーンメニューを頼み、Is氏と雑談。Is氏とのサシは2月14日(月)、LPSA芝浦サロンの帰りにサイゼリヤで話して以来だ。余談だが、あの日私は喜怒哀楽が入り混じった、複雑な一日を送った。いやいまとなっては、苦い一日だったと結論するしかなく、思い出したくない。
現在に戻る。Is氏とは社団戦の話を中心に、カタイ話となった。できれば避けて通りたいが、いずれは俎上に乗るテーマである。私は本音を言い、Is氏も独自の見解を述べた。
その合間に、Ayakoさんが料理を持ってきてくれる。Ayakoさん、ほおのあたりがすっきりして、ずいぶん綺麗になった。しかし機嫌がわるそうだ。それをIs氏は、「ボクたちが深刻な表情で話していたからじゃないか?」と言ったが、まさかAyakoさん、オトコができたんじゃあるまいな!? Ayakoさんに彼氏はいないとのW氏情報があったが、そんなものアテになるか。一公さんの絡みつく視線がキモい…などと、いまごろ嫌悪感を抱いているかもしれない。
8時を過ぎたが、まだKun氏は現れない。このままIs氏とのツーショットが続くのか?と危惧したら、そこへKun氏が現れた。
Kun氏がビールとつまみを頼み、しばらくして布盤と駒が出された。先月のLPSAジャンジャンマンデーで中井広恵女流六段に勝って大いに気をよくしているKun氏、きょうも静かに熱い。
きのうIs氏はLPSA芝浦サロンに行ったそうで、中倉宏美女流二段に教わってきたという。その将棋を並べてもらったが、ぶっちゃけて言えば、「宏美先生、う~ん」という感じだった。
宏美女流二段、将棋に「余裕」がない気がする。目先の勝利ばかりに気を取られて、将棋の本質を見失っているような気がする。もっとご自分の性格のように、おおらかな将棋を指すよう心掛けたらいいと思う。
続けて、中井広恵女流六段との将棋が並べられる。Is氏の三間飛車に、中井女流六段の一目散穴熊。Is氏もよく戦い、中盤で互角以上の戦いになった。その忙しい最中、▲3八金と締め、ハナレ駒をなくしたのがいい手に見えた。私は思わず
「味がいいねえ」
とうなる。
しかしどこかで見た将棋だと思ったらそれも道理で、本局は先月の将棋合宿で指したもので、私が隣で見ていたという。しかもIs氏が▲3八金と指したとき、やはり私は「いい手だねえ」と褒めたという。ハハ、ときが経っても、将棋の見方は変わらないのだなと思ったものだった。
本譜も、Is氏がそのまま押し切った。実力者のIs氏、これは本領を発揮した。
ヒトの将棋ばかり見てもおもしろくないので、実戦に入る。誰と誰が指してもいいのだが、席の配置の関係で、まず私とIs氏が指すことになった。Is氏はもちろんだが、私のジョナ研での実戦は久しぶり。妙に緊張した。
振り駒の結果、私の後手。相矢倉となった。私が端攻めを狙ったが、Is氏の攻めのほうが一手早く、私が守勢に回った。これは矢倉の宿命で、やむを得ない。
Is氏、銀損を覚悟で端を攻めたが、これが好判断だった。ただIs氏は必ずしも成功したとは思っておらず、局面を悲観したようだ。これが本局の帰趨を微妙に左右することになる。
▲7五歩△8五銀というお手伝いが入って、私が若干有利になった。以下強気の攻めを続け、双方の気持ちの差で、形勢が開いた。
終盤、私は敵銀を取り△7七歩成。是非ない▲同玉に△7六歩と叩いた。しかしこれが疑問手。▲8八玉と下がられて寄りがない。
ここで私はどう指したか。

私は屈辱の思いで、△7七歩成とした。途端に、「オオーッ!!」と、Kun氏が奇声を上げる。続けて、
「高島弘光は、いったん打った歩を成り捨てることはできないと言いましたが、大沢さんは高島さんにはなれませんでしたか」
と言った。
▲同玉以外は詰みだからIs氏は再び▲同玉だが、私は△7六香と打ち換える。今度▲8八玉なら、△7九銀▲9八玉△6八竜で詰む。このとき△7九銀と打てるのが、△7六香の効果だ。けっきょく最初の△7七歩成のときに、先手玉は詰んでいたのである。△7六香にIs氏は▲同金としたが、△同銀以下綺麗に詰んだ。
しかしKun氏が言うように、いったん打った歩を成り捨てるなんて、ジョナ研会員として恥ずべき行為だ。これは勝ってもうれしくなかった。
続いてKun氏とIs氏の一戦。Kun氏の石田流三間飛車にIs氏が落ち着いて対抗し、コクのある戦いになった。とても軽口を挟める雰囲気ではなく、私は黙って見ていた。
終盤、Kun氏が決め損なって、ややヨリが戻ったか、というところで時間は午後11時5分。Kun氏の帰宅時間となり、それならと、これでお開きになった。
今回は異色の顔合わせだったが、どんな組み合わせでも、楽しい会話になるものである。そこに将棋があるからだ。