一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

十五たび大野教室に行く(前編)

2011-12-12 00:06:10 | 大野教室
4日(日)は、前日に続いて「大野教室」に行った。これは日本将棋連盟棋士の大野八一雄七段が主宰する将棋教室で、大野七段の熱血指導から、将棋の本筋を学ぶというものである。
きょうも午後1時40分ごろ入室。W氏、Ue氏、Fuj氏、少年に交じって、珍しやR氏の姿があった。きょうは教室が終わったあと、大野七段の「竜王戦5組昇級祝い・焼肉パーティー」が用意されており、そのための出席だった。
早速大野七段に教えていただく。手合いは角。私の居飛車明示で相居飛車戦。いろいろあって、中盤戦になった。
と、Su氏が入室し、私の右で指導を受ける。これで7面指しである。座りながらの指導だから、大野七段も大変だ。きのうの植山悦行七段のように、3面指しぐらいが適当なのかもしれない。
私の左にはR氏。局面を見ると、5七にと金を作られ、敗勢である。
「相手に大ゴマがないんだから、(私たちが)負けるわけないんだけどねえ…」
私が嘆息すると、R氏がそのとおりとばかり苦笑した。
ほどなくして、Kun氏、Is氏も現れた。ふたりはもちろん将棋を指しに来たのだが、大野七段のお祝いに来たのは言うまでもない。
▲5六歩▲6六角▲7三成銀▲7七金・△4三金△4四金△6五飛の形で、私は▲4五歩と突きだす。△同金は▲5七桂なので△5四金だが、私は▲5五桂と打ち、△4二金▲6三桂成。これで上手の飛車が窮屈になったから下手十分と思ったのだが、後に△9六歩▲9八歩を利かされ、9五に飛車の逃げ道ができてしまったのは誤算だった。
△5四桂と▲6六銀取りに打たれたところで、3時休み。おやつは前日の「植山システム」にならい、めいめいがお菓子をつまむシステム。ただきょうは、きのうほどおやつがハケなかった。きょうは子供が1人だったことも影響していたかもしれない。
恒例の詰将棋トライアルは、問題を鑑賞するだけで終わりにした。私は怠け者なのである。
Su氏は今夜の焼肉パーティーには参加できないが、その代わりにと、プレゼントを持ってきた。
大野七段が箱の中を開けると、シャレたネクタイだった。Su氏は教室まで来るのに、けっこうな時間をかけている。それでもこうしてプレゼントを用意したことに、頭が下がる。
3時半、指導対局再開。▲4三歩△同金を利かし、▲7七銀と味よく締める。しかし大野七段に△3五歩と、△2三玉の逃げ道を開けられてみると、容易でない。ここ△7五飛と角を取り、▲同金に△3九角の飛車金両取りなら、▲2一飛と打って下手必勝と考えていたのだが、上手がそんな都合のいい手を指してくれるわけがない。これは私の勝手読みだった。
奨励会のM君が来た。早速大野七段の教えを乞う。M君は私たちの期待の星である。
Hon氏も来た。Ue氏とFuj氏が研究をしているので、それを覗く。
私の将棋はいよいよまずい。入玉ぶくみに指され、最後は私の飛車が詰まされたところで投了となった。急転直下の終局、という感じだった。
感想戦で私は、▲7七銀のあとの▲7五歩を無意味な手と思い、▲9五馬△同香▲2一飛と迫るんだったと悔やんだ。しかし大野七段の見解は違い、▲6三桂成とする前に▲7六金と立ち、△6一飛▲6三桂成と、上部を厚くするべきだったという。本譜は△3五歩と突き、3四への逃げ道ができてから上手がおもしろくなったと思った、と大野七段は言った。
そうだったのか…。私が▲7七銀と締めて、「指せる」と思ったところでは、すでに下手が難局だったのだ。どうもプロと私たちレベルとでは、形勢判断の局面が違うようである。私がここは…と思ったところでは、プロから見れば「終わっている」。私が分からないところで優劣が決まっているわけで、これではアマチュアがプロに勝てるわけがないと思った。
これはどうも、勉強法を根本から変えないとダメなようである。
私の2局目は、R氏と早指し戦。R氏の先手で、相横歩取りになった。27手目▲5五角に、私は△8五飛。▲8八飛△同飛成▲同銀△2八歩。以下数手進んでR氏は▲7三桂だが、私が△9五角と王手桂取りに打つと投了してしまった。
それはいくら何でも、早すぎるだろう。▲7七銀△7三角には▲6三馬の角取り詰めろがある。これは△3七角成で逃げられるが、まだ先手も指せたのではないだろうか。
大野七段がHon氏を指導対局に誘うが、Hon氏はふたりの研究をまだ見ていたいという。Hon氏、将棋が大好きなのだが、対局にはこだわらないようだ。これでは何をしに来たのか分からないが、この「分からないところ」がHon氏の持ち味である。
3局目はIs氏と。矢倉模様になった。しかしIs氏の▲7七銀が早かったので、私は矢倉中飛車に変化する。きょうの午前、テレビのNHK杯将棋トーナメントで、松尾歩七段と北島忠雄六段の一戦が行われ、後手の北島六段が矢倉中飛車に出、巧妙に指し回していた。
私の指し手はそれをそっくりマネたもの。バックにプロ棋士がいるのだから心強い。
本譜も強気の指し手を心掛けたのだが、ここが将棋のむずかしいところで、そんなに好転もしなかった。ただ、Is氏が終始局面を悲観していて、中盤でIs氏の持ち時間が切れてしまった。
マジか…!?
(つづく)
コメント (2)
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