私の家から200m離れたところに公立図書館があり、よく利用している。最近は本を借りていないが、3日(土)は久しぶりに、4冊の本を借りた。
「追憶のカシュガル」島田荘司、「五反田駅はなぜあんな高いところにあるのか」長谷川裕、「盲腸線-行き止まり駅-の旅」村上義晃、「そのノブは心の扉」劇団ひとり。
午後からは「大野教室」に行った。大野教室は午後1時から5時までだが、入ったのは1時半。と、指導対局の席に植山悦行七段がいたので怪訝に思った。
聞くと、きょうは大野八一雄七段が行方尚史八段の結婚式に出席するため不在、植山七段がピンチヒッターを務めているとのこと。さしずめ「植山教室」であった。
講師が植山七段に変わっても、指導方針はほとんど変わらないが、対局は最大3面指しだった。これだと一度に教われる数は減るが、多ければそれなりに時間もかかるので、一概にどちらがいいとは言えない。
きょうは大人5人、少年5人。まずは少年A君と対局した。A君は居飛車党で、筋のいい将棋を指す。振り駒で私の先手。▲3四飛の横歩取りにA君は角を換わって△7六飛。相横歩取りとなった。
定跡通り進んで、△3八歩に私は▲4九金。以下△5五角▲2四桂△2九飛▲3二桂成△同銀▲3五飛に、△5六桂▲同歩△5七銀が好手で、私が負けた。
△3八歩には▲同金だったか。しかし感想戦では、これも先手がよくならなかった。とすると、攻め合いがいいのだろうか。今後の研究課題である。
すぐに2局目に入り、少年B君と。これも私の先手で相横歩取りになった。しみじみ思うが、LPSAサロンの指導対局では、まずお目にかからない戦型である。…いや昔、北尾まどか女流初段との金曜サロンで、何度か現れたことがある。しかし北尾女流初段は現在、女流棋士会所属だ。LPSAは実に惜しい人材を失くした。
飛車角総交換で▲4六角。対して定跡は△8二角だが、B君は△6四歩。これもある手だ。私は▲8三飛。これにB君は△4二金と寄ったが、どうだったか。▲8一飛成りに△2七角がB君の期待した一手だったが、私が▲8八竜と引き揚げると、意外や後続がない。△4九角成▲同玉△6九飛は、▲5九角で受かっている。また△6九飛▲同玉△4九角成も、駒損が大きく指し切れまい。結果、後手は純粋に桂損が残ってしまった。
本譜は私が手堅くまとめた。
きょうは、午前中は雨で、絶好の将棋日和だったが、午後から雨が上がった。それでも私は大野教室、いや植山教室に来た。雨でも晴れでも、将棋が指したければここに来るのだ。
ここで3時休み。植山七段は大野七段ほど厳しくないので、詰将棋プリントも配ることは配るが、解答の強制まではしなかった。私も、詰将棋を解かないで済めば、それに越したことはないので、問題を眺めるにとどめる。
お菓子は個別には配らず、めいめいが食べたいものをつまむ、というスタイルだった。
きょうはAkiちゃん、Hanaちゃんも来ていた。相変らずふたりはそっくりだ。彼女らの名前を呼ぶとき、私はつい一拍置いてしまう。姉妹はマジメなので、ちゃんと詰将棋を解いている。この努力が、やがては大きな実を結ぶのだ。
「大沢さんは、アタマいいの?」
Hanaちゃんが唐突に聞く。
「アタマは悪いよ。勉強は出来なかったね。あっ、でも、知能指数は高かったよ。早生まれのせいもあるかもしれないけど、クラス一だか学年一だったね。担任の先生から、キミは勉強は出来ないけど、知能指数は高いんだよねえ、ってイヤミを言われたこともあった」
「ふーん。大沢さんは、AKBの中で誰のファンなの?」
Hanaちゃんの追究は続く。
「やっぱり篠田麻里子かなあ。あ、あと河西智美」
「カサイトモミ? 誰それ? 板野友美じゃなくて?」
「河西智美だよ。ほら、ハートブラのCMでいちばん右にいた子。分かんないかな。Wさん、パソコンで検索してくれない?」
W氏がキーボードを叩く。
「…あ、分かった」
Hanaちゃん、画像が出る前に思い出したようだ。「河西智美、分かった」
「Hanaちゃんは将来、AKBに入るの?」
今度は私が聞く。
「グフッ、入らなーい」
…という、40をとっくに越えたオッサンと小学生のなごやかなお話も終わり、対局の再開である。ここで植山七段に教えていただく。手合いはもちろん角落ち。
居飛車系の将棋になったが、▲7八金が△7二飛に睨まれているまま、戦いを起こしたのはマズかった。▲4七歩▲5六歩▲5七金、△4五金△6五銀の局面で、▲4六歩と突いたのが無謀な手だった。△5六金には▲4五歩と突き、次の▲4四歩に期待したのだが、上手の△4六歩のと金作りがそれ以上に厳しい手だった。この手は▲4五歩を突いた直後に気がついたのだが、遅かった。
「▲4六歩△5六金▲4五歩△4六歩」は4手の読み。このくらいは、▲4六歩を突く前に読まなければならない。最後も慎重に寄せられ、私の完敗。やはりプロ棋士は強い。
テンポよく対局がつく。次はSat氏と。Sat氏は先日、植山七段との平手戦指導対局で、見事勝利したほどの実力者。容易ならざる相手だが、前回の初対局では、私が幸いしている。是非とも連勝したいところである。
将棋は先手番Sat氏のひねり飛車。私は△9四歩-△7二銀と、細心の注意を払い、駒組を進めめる。しかし△4二玉は誤った。ここは△4一玉とし、3一~2二のルートで、堅囲いを目指すのだった。それでも7筋から逆襲して位を取り返し、△7五歩と抑えて指し易さを感じた。
さらに私は△4四角と上がる。これが問題の一手だった。
(つづく)
「追憶のカシュガル」島田荘司、「五反田駅はなぜあんな高いところにあるのか」長谷川裕、「盲腸線-行き止まり駅-の旅」村上義晃、「そのノブは心の扉」劇団ひとり。
午後からは「大野教室」に行った。大野教室は午後1時から5時までだが、入ったのは1時半。と、指導対局の席に植山悦行七段がいたので怪訝に思った。
聞くと、きょうは大野八一雄七段が行方尚史八段の結婚式に出席するため不在、植山七段がピンチヒッターを務めているとのこと。さしずめ「植山教室」であった。
講師が植山七段に変わっても、指導方針はほとんど変わらないが、対局は最大3面指しだった。これだと一度に教われる数は減るが、多ければそれなりに時間もかかるので、一概にどちらがいいとは言えない。
きょうは大人5人、少年5人。まずは少年A君と対局した。A君は居飛車党で、筋のいい将棋を指す。振り駒で私の先手。▲3四飛の横歩取りにA君は角を換わって△7六飛。相横歩取りとなった。
定跡通り進んで、△3八歩に私は▲4九金。以下△5五角▲2四桂△2九飛▲3二桂成△同銀▲3五飛に、△5六桂▲同歩△5七銀が好手で、私が負けた。
△3八歩には▲同金だったか。しかし感想戦では、これも先手がよくならなかった。とすると、攻め合いがいいのだろうか。今後の研究課題である。
すぐに2局目に入り、少年B君と。これも私の先手で相横歩取りになった。しみじみ思うが、LPSAサロンの指導対局では、まずお目にかからない戦型である。…いや昔、北尾まどか女流初段との金曜サロンで、何度か現れたことがある。しかし北尾女流初段は現在、女流棋士会所属だ。LPSAは実に惜しい人材を失くした。
飛車角総交換で▲4六角。対して定跡は△8二角だが、B君は△6四歩。これもある手だ。私は▲8三飛。これにB君は△4二金と寄ったが、どうだったか。▲8一飛成りに△2七角がB君の期待した一手だったが、私が▲8八竜と引き揚げると、意外や後続がない。△4九角成▲同玉△6九飛は、▲5九角で受かっている。また△6九飛▲同玉△4九角成も、駒損が大きく指し切れまい。結果、後手は純粋に桂損が残ってしまった。
本譜は私が手堅くまとめた。
きょうは、午前中は雨で、絶好の将棋日和だったが、午後から雨が上がった。それでも私は大野教室、いや植山教室に来た。雨でも晴れでも、将棋が指したければここに来るのだ。
ここで3時休み。植山七段は大野七段ほど厳しくないので、詰将棋プリントも配ることは配るが、解答の強制まではしなかった。私も、詰将棋を解かないで済めば、それに越したことはないので、問題を眺めるにとどめる。
お菓子は個別には配らず、めいめいが食べたいものをつまむ、というスタイルだった。
きょうはAkiちゃん、Hanaちゃんも来ていた。相変らずふたりはそっくりだ。彼女らの名前を呼ぶとき、私はつい一拍置いてしまう。姉妹はマジメなので、ちゃんと詰将棋を解いている。この努力が、やがては大きな実を結ぶのだ。
「大沢さんは、アタマいいの?」
Hanaちゃんが唐突に聞く。
「アタマは悪いよ。勉強は出来なかったね。あっ、でも、知能指数は高かったよ。早生まれのせいもあるかもしれないけど、クラス一だか学年一だったね。担任の先生から、キミは勉強は出来ないけど、知能指数は高いんだよねえ、ってイヤミを言われたこともあった」
「ふーん。大沢さんは、AKBの中で誰のファンなの?」
Hanaちゃんの追究は続く。
「やっぱり篠田麻里子かなあ。あ、あと河西智美」
「カサイトモミ? 誰それ? 板野友美じゃなくて?」
「河西智美だよ。ほら、ハートブラのCMでいちばん右にいた子。分かんないかな。Wさん、パソコンで検索してくれない?」
W氏がキーボードを叩く。
「…あ、分かった」
Hanaちゃん、画像が出る前に思い出したようだ。「河西智美、分かった」
「Hanaちゃんは将来、AKBに入るの?」
今度は私が聞く。
「グフッ、入らなーい」
…という、40をとっくに越えたオッサンと小学生のなごやかなお話も終わり、対局の再開である。ここで植山七段に教えていただく。手合いはもちろん角落ち。
居飛車系の将棋になったが、▲7八金が△7二飛に睨まれているまま、戦いを起こしたのはマズかった。▲4七歩▲5六歩▲5七金、△4五金△6五銀の局面で、▲4六歩と突いたのが無謀な手だった。△5六金には▲4五歩と突き、次の▲4四歩に期待したのだが、上手の△4六歩のと金作りがそれ以上に厳しい手だった。この手は▲4五歩を突いた直後に気がついたのだが、遅かった。
「▲4六歩△5六金▲4五歩△4六歩」は4手の読み。このくらいは、▲4六歩を突く前に読まなければならない。最後も慎重に寄せられ、私の完敗。やはりプロ棋士は強い。
テンポよく対局がつく。次はSat氏と。Sat氏は先日、植山七段との平手戦指導対局で、見事勝利したほどの実力者。容易ならざる相手だが、前回の初対局では、私が幸いしている。是非とも連勝したいところである。
将棋は先手番Sat氏のひねり飛車。私は△9四歩-△7二銀と、細心の注意を払い、駒組を進めめる。しかし△4二玉は誤った。ここは△4一玉とし、3一~2二のルートで、堅囲いを目指すのだった。それでも7筋から逆襲して位を取り返し、△7五歩と抑えて指し易さを感じた。
さらに私は△4四角と上がる。これが問題の一手だった。
(つづく)