インターネット機能は正常だから、ブログの更新に支障はないが、早晩パソコンは直す必要がある。自力でリカバリするにしても失敗の可能性があるし、仮にうまくいっても、そこからまたネットなどの設定をしなければならない。そうなったら、しばらくブログを休むことになるかもしれない。
(きのうのつづき)
では、その局面を以下に紹介する。
先手:1六歩、1九香、2二歩、2三竜、3四歩、5五歩、7六歩、7八金、8七歩、8八銀、8九玉、9六歩、9九香 持駒:角、金、銀、桂、歩3
後手:1三香、1四歩、3二歩、4二金、4三歩、4六角、4七成桂、6二玉、6四銀、6五歩、7四歩、8一飛、8五歩、9一香、9四歩 持駒:金、銀、桂2、歩
(△6四同銀まで)
どちらが植山悦行七段かは伏せるが、平手戦で、先手の番である。この局面、どちらが勝ちだろうか。植山七段以下4人で1時間近くをかけて検討し、一応出した正解手順らしきものはあるが、ほかにも正解があるかもしれない。
とりあえず、「植山悦行からの挑戦状」である。研究好きの方は、盤に並べて研究してください。解答は後日書きます。
検討も終わり、植山七段が壁の時計を見て、ウヘッ、とうめいた。針は午後8時を指そうとしていた。
大野教室は午後5時まで。それをハナから無視して、8時まで将棋に没頭してしまう生徒の熱意がすごい。
恥ずかしながら、その中に私も入っている。
ここから食事会。きょうは和食屋に行くらしい。メンバーは、大野八一雄七段、植山七段、W氏、Hon氏、Fuj氏、Minamiちゃん、M君、私の8人。店に行く途次Fuj氏が、ジョナ研メンバーや教室生徒との対戦成績を口にする。その中にはもちろん私も入っている。
「大沢さんには11勝5敗、ダブルスコアなのに…」
まったく…。彼からこの言葉を聞かない日はない。
和食屋では、Minamiちゃんの向かいに座った。私がぼ~っとしていると、大野七段が
「大沢さん、静かですね」
といった。
大野七段は気配りの人だ。私がたまに黙っていると、すぐ心配?してくれる。
私は鉄火丼と天ぷらのセット。Minamiちゃんはイクラ丼と天ぷらのセットを頼んだ。
Fuj氏が、3時休みに出された詰将棋のプリントを考えている。前回出されたそれが分からず、2時間以上も考えているらしい。私たちも見たが、大野七段は一目で解き、M君は3分、私は5分で解けた。Fuj氏は相変わらず、仕事以外の時間は将棋三昧だ。
食事が運ばれてきた。それぞれのおかずは、いずれも美味。Minamiちゃんは、食べるスピードは遅いが、しっかりと完食した。これは偉い。
食後はMinamiちゃんと内緒の話。Minamiちゃん、周りを見ていないようで、実はよく見ている。
Fuj氏が私に、ある女流棋士との対戦成績を訊いてくる。
一公「平手で26勝28敗」
Fuj氏「私は5勝1敗…」
一公「グッ……」
若干険悪な雰囲気が流れたところで、W氏が
「大沢さんは将棋を考えないで、先生の顔ばかり見てるから」
と茶化し、場が和やかになった。
Fuj氏、病的なまでに勝敗に拘るのは、彼が几帳面な性格だからだろう。しかし聞いてるこちらは、いささか辟易してきた。
最近の若手棋士は、往生際が悪い、という話になる。かつて植山七段が若手棋士と対局したとき、明らかに敗勢となった若手クンが、ミエミエの一手詰めろを掛けてきたので、イヤになったという。
と、Fuj氏が、
「そういえば竜王戦挑戦者決定戦の羽生-木村一基戦で、羽生さんが一手詰めを喰らったことがありました。あと羽生-片上六段戦で、片上さんが一手詰めろを無視して指して、一手詰めを喰らったことがありました」
と、ペラペラとしゃべる。
Fuj氏の博覧強記にはシャッポを脱ぐが、「最近の若手棋士は諦めが悪い」というテーマからは外れている。
銀河戦の植山-清水市代女流六段戦で、中盤の一失で惨敗したときの、植山七段と解説の大野七段とのやりとりが爆笑だった、という話も出る。そこでFuj氏がまた、
「NHK杯の木村一基-畠山鎮戦で、負けた木村さんの愚痴が面白かったです」
と、口を挟んだ。
この一言も、う~ん、という感じだ。私たちが何かのテーマで語りだすと、「この前の○○-○○戦もそうでした」と話を転換するのはFuj氏の得意なパターンだが、ちょっと話の流れを止めている気がする。
9時半ごろ店を出る。M君とはここでお別れ。私たちは「ガスト」に河岸を変える。では席の配置を記そう。
植山 大野 W
Fuj 壁
Minami 一公 Hon
壁
これは2月5日、2月19日と同じメンバーだ。私はセミレギュラーだから今後は抜ける可能性が高いが、残りの6人は、日曜日の鉄板メンバーといえる。
みんなでデザートを頼んで、バカ話に興じる。日曜の夜である。あすからは仕事だと思うと、このどうしようもない自由な時間が、より貴重に思えてくる。
1時間ぐらい経ったころだったか、Fuj氏が、ああっ!! と、モノスゴイ声を挙げた。隣のテーブルの女子が一斉にこちらを見る。
Fuj氏の脳内で、例の詰将棋が解けたらしい。気持ちは分かるが、ファミレスでは冷静な言動をお願いしたい。
そのFuj氏のリードで、また対戦成績の話になった。私も負けず嫌いなので、ついFuj氏の話に乗っかってしまう。
私「中井先生はやっぱり強いネ。オレは中井先生に1勝13敗だよ」
Fuj「私は2勝0敗です」
私「グッ…そ、それは中井先生が緩めてるだけだからなッ!!」
私はつい、語気を荒げる。しかしさすがに、大人げなかった。
楽しい時間はたちまち過ぎ、11時45分散会。指し将棋、研究会、食事会と、きょうも濃密な1日だった。
(きのうのつづき)
では、その局面を以下に紹介する。
先手:1六歩、1九香、2二歩、2三竜、3四歩、5五歩、7六歩、7八金、8七歩、8八銀、8九玉、9六歩、9九香 持駒:角、金、銀、桂、歩3
後手:1三香、1四歩、3二歩、4二金、4三歩、4六角、4七成桂、6二玉、6四銀、6五歩、7四歩、8一飛、8五歩、9一香、9四歩 持駒:金、銀、桂2、歩
(△6四同銀まで)
どちらが植山悦行七段かは伏せるが、平手戦で、先手の番である。この局面、どちらが勝ちだろうか。植山七段以下4人で1時間近くをかけて検討し、一応出した正解手順らしきものはあるが、ほかにも正解があるかもしれない。
とりあえず、「植山悦行からの挑戦状」である。研究好きの方は、盤に並べて研究してください。解答は後日書きます。
検討も終わり、植山七段が壁の時計を見て、ウヘッ、とうめいた。針は午後8時を指そうとしていた。
大野教室は午後5時まで。それをハナから無視して、8時まで将棋に没頭してしまう生徒の熱意がすごい。
恥ずかしながら、その中に私も入っている。
ここから食事会。きょうは和食屋に行くらしい。メンバーは、大野八一雄七段、植山七段、W氏、Hon氏、Fuj氏、Minamiちゃん、M君、私の8人。店に行く途次Fuj氏が、ジョナ研メンバーや教室生徒との対戦成績を口にする。その中にはもちろん私も入っている。
「大沢さんには11勝5敗、ダブルスコアなのに…」
まったく…。彼からこの言葉を聞かない日はない。
和食屋では、Minamiちゃんの向かいに座った。私がぼ~っとしていると、大野七段が
「大沢さん、静かですね」
といった。
大野七段は気配りの人だ。私がたまに黙っていると、すぐ心配?してくれる。
私は鉄火丼と天ぷらのセット。Minamiちゃんはイクラ丼と天ぷらのセットを頼んだ。
Fuj氏が、3時休みに出された詰将棋のプリントを考えている。前回出されたそれが分からず、2時間以上も考えているらしい。私たちも見たが、大野七段は一目で解き、M君は3分、私は5分で解けた。Fuj氏は相変わらず、仕事以外の時間は将棋三昧だ。
食事が運ばれてきた。それぞれのおかずは、いずれも美味。Minamiちゃんは、食べるスピードは遅いが、しっかりと完食した。これは偉い。
食後はMinamiちゃんと内緒の話。Minamiちゃん、周りを見ていないようで、実はよく見ている。
Fuj氏が私に、ある女流棋士との対戦成績を訊いてくる。
一公「平手で26勝28敗」
Fuj氏「私は5勝1敗…」
一公「グッ……」
若干険悪な雰囲気が流れたところで、W氏が
「大沢さんは将棋を考えないで、先生の顔ばかり見てるから」
と茶化し、場が和やかになった。
Fuj氏、病的なまでに勝敗に拘るのは、彼が几帳面な性格だからだろう。しかし聞いてるこちらは、いささか辟易してきた。
最近の若手棋士は、往生際が悪い、という話になる。かつて植山七段が若手棋士と対局したとき、明らかに敗勢となった若手クンが、ミエミエの一手詰めろを掛けてきたので、イヤになったという。
と、Fuj氏が、
「そういえば竜王戦挑戦者決定戦の羽生-木村一基戦で、羽生さんが一手詰めを喰らったことがありました。あと羽生-片上六段戦で、片上さんが一手詰めろを無視して指して、一手詰めを喰らったことがありました」
と、ペラペラとしゃべる。
Fuj氏の博覧強記にはシャッポを脱ぐが、「最近の若手棋士は諦めが悪い」というテーマからは外れている。
銀河戦の植山-清水市代女流六段戦で、中盤の一失で惨敗したときの、植山七段と解説の大野七段とのやりとりが爆笑だった、という話も出る。そこでFuj氏がまた、
「NHK杯の木村一基-畠山鎮戦で、負けた木村さんの愚痴が面白かったです」
と、口を挟んだ。
この一言も、う~ん、という感じだ。私たちが何かのテーマで語りだすと、「この前の○○-○○戦もそうでした」と話を転換するのはFuj氏の得意なパターンだが、ちょっと話の流れを止めている気がする。
9時半ごろ店を出る。M君とはここでお別れ。私たちは「ガスト」に河岸を変える。では席の配置を記そう。
植山 大野 W
Fuj 壁
Minami 一公 Hon
壁
これは2月5日、2月19日と同じメンバーだ。私はセミレギュラーだから今後は抜ける可能性が高いが、残りの6人は、日曜日の鉄板メンバーといえる。
みんなでデザートを頼んで、バカ話に興じる。日曜の夜である。あすからは仕事だと思うと、このどうしようもない自由な時間が、より貴重に思えてくる。
1時間ぐらい経ったころだったか、Fuj氏が、ああっ!! と、モノスゴイ声を挙げた。隣のテーブルの女子が一斉にこちらを見る。
Fuj氏の脳内で、例の詰将棋が解けたらしい。気持ちは分かるが、ファミレスでは冷静な言動をお願いしたい。
そのFuj氏のリードで、また対戦成績の話になった。私も負けず嫌いなので、ついFuj氏の話に乗っかってしまう。
私「中井先生はやっぱり強いネ。オレは中井先生に1勝13敗だよ」
Fuj「私は2勝0敗です」
私「グッ…そ、それは中井先生が緩めてるだけだからなッ!!」
私はつい、語気を荒げる。しかしさすがに、大人げなかった。
楽しい時間はたちまち過ぎ、11時45分散会。指し将棋、研究会、食事会と、きょうも濃密な1日だった。