一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

三十八たび大野教室に行く(その4)・最後はファミレスでおしゃべり

2012-12-09 00:07:07 | 大野教室
初手から持ち時間10秒で対局開始。△○○○▲7六歩△○○○▲6六角。以下またたく間に飛車角が成りこんだ。私のときはどちらも成れなかったから、私はおもしろくない。
「Honさん、それじゃあオレの立場がないじゃない!!」
ふたりとも苦笑いして、対局が中断しかけた。大野七段が、上手が勝つには下手に催眠術をかけるいとまが必要だから、その前に20秒将棋とかで脅しておくのがいいという意味のことを言った。いきなりの10秒将棋はキツイようだ。
あれから私も考えた。10秒将棋は上手が即座に指してくるが、下手はそのペースに巻き込まれてはいけない。「たとえ考えなくても、5秒以降に指すよう心掛ける」のがよい。
しかしHon氏は委細構わず、ノータイムで指す。これじゃ上手ペースで、下手マズい。案の定大野七段は角金交換で角を入手、かなり追い上げてきた。
しかし下手のリードが大きかったようで、最後は下手が一手勝ち。あと一歩だったから、これは上手も熱い。「…もう一局」と大野七段がリベンジ宣言して、第2局が始まった。
今度もHon氏は飛車角を成りこむ。早くも上手玉は寄り形だ。傍から見ると終局も時間の問題なのだが、ここからHon氏の指し手が滞る。前局の乱れが尾を引いているのか。
大野七段は△2八角から馬を作り、3八にと金を作る。△7八金と縛って、居玉の下手は絶体絶命になった。以下数手で上手勝ち。これは大野七段の魔術が決まった。
Hon氏は頭が真っ白になったようで、前回の私と同じ状態になったらしい。しかしなぜかうれしそうだった。
次に私が上野裕和五段に六枚落ち・10秒将棋を申し込む。上野五段も快諾?してくれ、江戸の敵を長崎で討つ機会がやってきた。
対局開始。ところがしばらく経って大野七段が「それじゃダメだ」と上野五段に苦言を呈した。「上手はノータイムで指さないと。それで下手のペースを乱さないと」。「なるほどオ」と感心する上野五段であった。
今回は私もしっかり考える。上野五段の攻めも急所を衝いたが、私も落ち着いて応接し、最後は上手玉を仕留めることができた。
しかしW氏、
「(六枚落ちにしては)手数がかかりすぎる!」
棋友はなかなか厳しい。しかし、これで勝つコツは掴めた。次のターゲットは10秒将棋のスペシャリスト・野月浩貴七段となる。いつかお願いしたい。
これできょうの将棋は終了。オール指導対局はありがたき幸せであった。
いよいよ食事会。参加者は大野七段、植山悦行七段、上野五段、W氏、Hon氏、Sai氏、Minamiちゃん、私の8人。前回と同じガストに向かう。
店内は8人分の席がなく、2手に分かれる。では席の配置を記しておこう。

   壁
Sai 上野 Minami
           壁
W Hon 一公

少し離れたところに、大野七段と植山七段が座った。私の席は2人用テーブルなのだが、向かいのMinamiちゃんはゲームに没頭している。
食事を待つ間、私たちは将棋界に対して思うところを上野五段にぶつけた。上野五段はタジタジながらも、誠意を持って応えてくれる。いまの日本将棋連盟はどうなのか。来年の理事選では、上野五段にまた立ち上がってほしいと思う。
ところできょうはFuj氏の姿がない。このところFuj氏は忙しいようで、大野教室も休みがちだ。しかし未曾有の大不況の中、休日にも仕事があるのは幸せなことである。
そのFuj氏がいたら、上野五段に将棋の話をしても、指し手の話ばかりだったろう。
食事のあと一休みすると、大野七段のほうのテーブルが空いたので、私たちは移動した。
私は当ブログ2011年3月1日に、上野五段に関する記事を載せていたので、スマホでそれを見せた。いまさらながら便利な時代になったものだ。
Fuj氏からW氏へ、メールが来た。その内容は、ただいま行われている女流最強戦・里見香奈女流四冠と甲斐智美女流四段戦グダグダで…というもの。こちらでも女流最強戦を見ているとの読みだろうが、こちらはそれほど将棋に熱心ではなく、おしゃべりに興じていた。
それにしてもFuj氏、メールでも将棋のことしか書かないのだった。
誰かが上野五段の、順位戦のクラスを聞く。聞きにくいことを聞くよなあと思う。現在上野五段はC級2組で降級点2つ持ち。今期順位戦も1勝5敗で、まさに崖っぷちだ。上野五段にはとにかく、ひとつでも多く勝ってもらうしかない。
植山七段と上野五段が薄毛談議に興じる。私も加わりたいが、おふたりから見れば、まだその資格はないのだろう。しかし私だってかなりヤバイのだ。
上野五段の「将棋・序盤完全ガイド」は、W氏、Hon氏、Sai氏も購入して、上野五段が用意していた4冊はすべて売れた。ちなみにこれは「振り飛車編」だそうで、現在は「居飛車編」を執筆中だという。その発売も楽しみだ。
その後も楽しい話は続き、午後10時40分、散会。
ガストの表は、雨が降っていた。私と植山七段が顔を見合わせて、
「困りますよオ」
「私ですか」
と、お互い、雨男をなすり合った。
コメント
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