一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

LPSA芝浦サロン・中倉彰子女流初段2・綺麗だった

2012-12-02 03:17:46 | LPSA芝浦サロン
いまさら…という感じだが、昨年の3月4日(金)、LPSA芝浦サロンで女流棋士に教わった将棋を振り返ってみようと思う。この日の担当は、1部が中倉彰子女流初段、2部が中倉宏美女流二段だった。
この日はもちろん仕事があったのだが、彰子女流初段に教えていただくために、仕事を早く切り上げて芝浦に向かった。当時は私にも情熱があったのだ。
このときのサロンの模様は、昨年3月9日にアップしたエントリを参照していただきたいが、注目すべきは、W氏、Y氏、Is氏と、ジョナ研メンバーが何人も来ていたことだ。とくに彰子女流初段とW氏とのやりとりがおもしろい。当時は金曜サロンの雰囲気がまだ残っていたのだ。懐かしくも、切ない。
まずは彰子女流初段から教えていただく。▲2六歩△3四歩▲7六歩に、彰子女流初段は少考して△4四歩。△8四歩からの相掛かりも考えていたのだろう。
彰子女流初段は振り飛車党だが、私との将棋ではひねり飛車を受けて立ったこともあり、指導対局ではいろいろな戦法を指していた。
私は▲4八銀と指し、「扇子サイン勝負」を改めて宣言した。いまはどういうシステムになっているのか知らぬが、当時は白扇を5,000円で購入し、女流棋士に買ったらサインをもらえる、ということをやっていた。なお本局が「扇子サイン勝負」の記念すべき100局目。ここまでの成績は61勝38敗だった。
彰子女流初段の藤井システムに、私は棒銀。角交換から飛車のコビンを狙い、一足先に飛車を取り、残ったと金で相手の金を取って、こちらが有利になった。
しかし彰子女流初段に△8四香と据えられ、やむない▲7九桂に△2九飛成と桂を取り返されてみると、こちらも威張れた形勢ではない。▲1五銀が残っているのが痛いのだ。
彰子女流初段、手筋風に△4六歩と打つ。私は▲同銀。この局面が下である。

上手・彰子女流初段:1三歩、1九と、2四歩、2九竜、5二銀、5三歩、6一金、6三歩、7二銀、7三歩、8一桂、8二玉、8三歩、8四香、9一香、9五歩 持駒:角、桂、歩2
下手・一公:1一馬、1五銀、1七歩、2一竜、4五歩、4六銀、5六歩、5八金、6七歩、6九金、7六歩、7八玉、7九桂、8七歩、8九桂、9七歩、9九香 持駒:金、香、歩

以下の指し手。△8七香成▲同桂△8六桂▲6八玉△4九角▲7七馬△5八角成▲同金△8九竜▲8六馬△6五桂▲4八金△4七歩▲6二金△7八金▲5八玉△4八歩成▲同玉△4一歩▲5二金△3六金▲6一金△同銀▲3二竜…以下、一公の勝ち。

彰子女流初段は△8七香成~△8六桂。しかしちょっと勘違いがあったようで、ここで彰子女流初段は△7九角と打とうとした。▲7九同金なら△同竜▲同玉△7八金まで詰み、の読みだが、▲7九同金では当然▲7九同玉で、何事もない。
そこで彰子女流初段は△4九角。私は馬を引きつけ、切らしにかかる。彰子女流初段は子持ちなのに瑞々しい雰囲気で、美人棋士という言葉は彼女のためにあるんだ、と胸に刻みながら指していた。
7手後△4七歩の金取りに、私は▲6二金! 2012年12月2日未明、ボーッとしながら棋譜を並べていたからかもしれないが、これは鮮烈な一手だった。△4七歩が詰めろでないのを見越して、反撃(詰めろ)に出た姿勢が素晴らしい。堕落を自覚している現在の私だったら、打てたかどうか。
当時は仕事の悩みをまだ深刻に考えておらず、アホみたいに将棋に没頭していたのが分かる。まったく幸せな男だった。
数手進んで、▲6一金△同銀に▲3二竜引きが王手金取り。急所の△3六金が抜けては、私の勝勢となった。
以下20手進んで、私の勝ち。勝敗はともかく、彰子女流初段は本当に綺麗だった。

彰子女流初段に今年お会いしたのは、6月のマイナビ予選抽選会での1回のみ。また仕事を早引けして、彰子女流初段に教わりに行こうか。
コメント (3)
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