一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

大山康晴十五世名人追悼号

2013-02-02 18:45:17 | 男性棋士
「将棋世界」2月号はきょう2日発売。1月号は買わなかったが、米長邦雄永世棋聖逝去の速報が載っていたらしい。日本将棋連盟の現職会長、稀代のスター棋士の逝去である。今号は本格的な追悼号となろう。
ところで将棋界の巨人・大山康晴十五世名人が亡くなったのは1992年7月26日。「将棋世界」では9月号(8月売)の巻頭に速報を挟み、10月号で大々的な特集を組んだ。
きょうは10月号の中身を記してみよう。

表紙=三寸盤(山形県天童市「滝の湯ホテル」にて)
大山康晴、最強棋士の生涯 無敵の忍(グラビア・19頁)
名人の譜・完結編 井口昭夫(6頁)
大山先生の思い出 有吉道夫 インタビュー/池崎和記(6頁)
大山十五世名人との将棋 加藤一二三(8頁)
大山康晴自戦記再録 第11期名人戦最終局 対木村戦
羽生、森下、先崎「大山将棋を大いに語ろう」(8頁)
大山名人の想い出――追悼文
・大山さんを偲んで 九段 丸田祐三
・ヒロツサン、オオヤマです 九段 廣津久雄
・なぜ急ぐのですか 九段 原田泰夫
・會者定離のことわり 八段 山本武雄
・十五世名人やすらかに 八段 佐瀬勇次
・大山さん寸描 産経新聞社 福本和生
・いくつものスナップ 毎日新聞社 加古明光
・軍歌を歌う会 朝日新聞社 東公平
・健啖ぶり、戻らず 読売新聞社 山田史生
・名人の心配顔 共同通信社 中野正
・二律背反を宿した巨人 日本経済新聞社 表谷泰彦
・大山名人の記憶 新聞三社連合 高林譲司
・升田さんが連れに来た 脚本家 石堂淑朗
・千古無対 NHKアナウンサー 吉川精一
・オレの知っている名人 写真家 弦巻勝
・握手 女流五段 林葉直子
・大山名人の風姿に学ぶ 写真家 中野英伴
大山康晴渾身の譜
・VS二上達也
・VS升田幸三
・VS米長邦雄
・VS中原誠
・VS谷川浩司
・VS羽生善治
大山康晴の記録
連載自戦記 第17回王座戦 思い出の初手合 米長邦雄(7・1/3頁)

大山十五世名人の自戦記再録は、当時の仮名づかいと活字をそのまま収録したもの。当時の息吹が感じられ、興味深い。
加藤九段の寄稿は、大山十五世名人との対局紹介の中に、自分の会心局も何局か入れているのがおもしろい。いかにも加藤九段らしいではないか。
追悼文は17名が寄稿した。林葉さんの追悼文はさすがに「読ませる」。現在は17名中7名が鬼籍に入っている。
米長永世棋聖は当時連載自戦記を持っており、この号では対大山戦の初手合いを収録した。実に読み応えのある名文である。
追悼号というだけあって、表紙も含め、全114頁の大特集だった。なおこの余波で、「16ページ講座」をはじめ、連載記事8本が休止となった。

今号(2月号)の表紙は、もちろん米長永世棋聖だった。機会があれば購入して、熟読しようと思う。
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