一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

四十一たび大野教室に行く(後編)

2013-02-27 00:55:20 | 大野教室
きょうの生徒は大人11人、子供5人。大人数だ。
表ではHon氏が一服している。私もお邪魔すると、大野八一雄七段、植山悦行七段、W氏も合流した。中は暖かかったが、外は寒い。北海道より寒い。
話題になったのは、10日に行われた女流最強戦・上田初美女王と清水市代女流六段の一戦だ。この将棋、私見では清水女流六段の指し方がダサかったと思う。あれじゃあ40年前の指し手だ。
この分なら、21日に行われる女流王位戦・中井広恵女流六段と清水女流六段の一戦は、中井女流六段が勝つだろう。
3時休み後は、植山七段に教えていただく。植山七段が香落ちを指したがるのを抑えて、角落ちでお願いする。
将棋は矢倉模様に進む。私が駒組みを進めていると、植山七段が先攻した。植山七段は受けの棋風なので、ここはやむにやまれぬ攻め、ということになる。
私は交換した桂を▲7五に打つ。以下△8四飛浮き▲7三歩成~▲8三桂成と飛車を殺せては下手十分になった。

そこから上手の反撃もキツかったが、図の局面で、私が▲5五桂と打ったのが決め手になったようだ。
しばらく考えて、植山七段の投了。きょうは割合うまく指せた。
書棚に「石田和雄名局集」がある。先日その出版記念パーティー(&渡辺大夢四段昇段パーティー)があり、大野七段も出席してきたという。
発行元のマイナビは最近、ベテラン棋士の実戦集を立て続けに刊行している。これは以前から私が所望していたもので、装丁も私のイメージに近い。私は芹澤博文九段のそれを望んでいるのだが、故人なのがネックだ。
ここでAoさんと対局をする。私の二枚落ちだ。
Aoさんは▲7六歩~▲4六歩・▲4五歩と定跡通り指す。さらに右銀を4六まで、パッパッ進める。ここがAoさんの悪いクセで、Aoさんは相手の手を理解せず、指し手を進めてしまうところがある。しかも4六へは左銀を持っていくのが正しい。私はもちろん待ってあげる。
▲3五歩に私は△2二銀。△4二銀上と指しても▲3四歩とは来ないのは分かっているが、ここは大人しく指す。
中盤以降は私のアドバイスを参考に、Aoさんが指し手を進める。別に平手戦ではないので、私は負けても構わない。
向こうの部屋では、HanaちゃんがKun氏に挑んでいる。Hanaちゃんはあす17日、LPSAの大会に出る。一局でも多く実戦を指したいところらしい。
下手▲5四銀、5五飛の局面で、私が「銀を活用して飛車を働かせましょう」とアドバイスしたのを受け、Aoさんは▲6三銀不成と指す。私の玉は8三だから、これで寄りだ。
ところがAoさんは持ち駒をベタベタ打ち、もう飛車の活用を忘れている。
そこで思ったのだが、初心者は盤面のひとつところしか見ないようだ。広く見ることができない。持ち駒も、高い駒から使いたがる傾向があるようだ。
▲5一飛成~▲9一竜で、私の投了。次回以降もこんな展開で進むのだろうか。
続いてMinamiちゃんと将棋を指そうとするが、断られる。そこで大野七段ともう一局、となりそうだったが、結局Minamiちゃんと指すことになった。
対Minamiちゃんの指し方はむずかしい。本気は出さないけれど、わざと悪手も指さないという感じ。
以前Minamiちゃんが私との二枚落ち戦で、必勝の局面から負けたことがあったが、そのときのMinamiちゃんの悔しがりようが尋常でなかったらしいから、私も真剣に指さなければいけないのである。
中盤、Minamiちゃんが▲4四歩△同銀▲4五銀。以下は私がMinamiちゃんの攻めをいなして勝った。
局後は、指導対局中にこちらをチラ見していた大野七段が感想戦に参加してくれた。
大野七段は▲4四歩△同銀に▲4五銀が疑問で、▲5五歩△同歩▲同銀からの攻めを推奨する。私は自然に応接するが、意外に下手がでかしていない。
大野七段は別の攻めで来るが、私はのらりくらりと抵抗する。プロの七段が二枚落ちの下手を持っているのだから簡単に攻め潰せそうだが、そうならないのが将棋のむずかしさだ。
しまいには、「大沢さん、上手の指し方うまいですねえ」と大野七段がつぶやいた。きょう私がいちばんうれしかった言葉がこれであった。
Kun-Hana戦は、Hanaちゃんの勝ち。HanaちゃんはKun氏、Fuj氏、私に全勝。あす(17日)への弾みをつけた。それにしてもジョナ研メンバーはだらしがない。

食事会は、大野七段、植山七段、W氏、Fuj氏、Minamiちゃん、私の参加。
駅近くの「ガスト」の喫煙席が満席だったので、「サイゼリヤ」に移る。私の向かいにはMinamiちゃんが座った。
しばし政治の話をするが、すぐにバカ話に移る。食事をしたあと、Fuj氏とMinamiちゃんがAKB48(グループ)のメンバーを紙に書き始めた。どちらが多く知っているか、競っているらしい。平和だ。
そのMinamiちゃんは現在、ドリフターズのコント(レンタルビデオ)にはまっているという。おもしろいコントは時代を越えて受ける、ということか。私はこれを毎週観ていた、と言うと、羨ましがられた。
W氏が大野七段に、「AKBの番組を見ないと」とハッパをかける。大野七段は「大野八一雄ブログ」を開設しているが、なかなかアクセス数が増えない。「大相撲(のネタを載せて)も(アクセス数が)伸びなかったし…」と落ち込んでいる。そこでW氏が、AKB48のネタをブログに書けば、アクセス数も増えるのではと提案したわけだった。
何のキッカケか、「忠臣蔵」の話になる。歴史好きの大野七段、水を得た魚のように、ペラペラしゃべる。しかし相手が歴史嫌いの私では、張り合いもなかろう。
聞くと、現在言い伝えられている忠臣蔵は史実と違うことばかりらしい。
私もその噂は知っているが、それは私の想像以上に広範囲に渡っていた。大野七段の講義をひととおり拝聴したが、現在映像化されている「忠臣蔵」は、完全なフィクションと見ていいようだ。哀しい現実ではあるが。
話がブログに戻る。
私「(大野先生が)どうしてもアクセス数を増やしたいなら、私のブログの隅にリンクを張る、という手はありますよ」
大野「……。リンク張ってくださいよ」
大野七段、考えがセコイ。アクセス数を増やす近道はただひとつ。毎日地道に更新することである。
コメント (4)
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