一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

冬の北海道旅行8・大通公園を歩きまくる

2013-02-23 00:15:59 | 旅行記・北海道編
「申し訳ありませんが、写真撮影およびビデオ撮影はご遠慮ください。皆さまの記憶にとどめてください」
チッ…またかと思う。旭川冬まつりで戦隊ヒーローが出てきたときもそうだったが、最近はイベントの写真・ビデオ撮影を禁止するところが多くなった。これ、インターネットが発達したことの弊害で、画像の流出を恐れているのだ。肖像権の問題もあろう。しかし私の場合はネットにアップせず個人で楽しむので、こうした措置は納得できないのである。
今回のグループは「ぱすぽ」といった。どのくらい有名かは知らぬが、シラケてしまって、私はその場を離れた。
10丁目の「ちびまる子ちゃん in Hawai’i」では、午後2時からフラダンスのショーがある。こちらにシフトを移して、しばし鑑賞。男女6人によるダンスは力強くしなやかで、見応えがあった。
再び5丁目へ戻る。2時半から自衛隊のコンサートがあるからだ。しかしそこまではけっこう距離があり、例えば4丁目と11丁目には、地下鉄東西線が通っている。駅でいったらほぼ一駅ぶんなのだ。
が、ちょっとお腹が空いたので、9丁目のどん兵衛ブースに入る。「きつねどん兵衛」は北海道仕様があり、出汁に利尻昆布を使っているという。200円というのがアレだが、試してみることにした。
ブースに入って注文すると、クジがあった。なるほど、これがサービスか。クジは3等で、「どん兵衛釜めし」が当たった。ここで運を使ってしまうからいけない。
北海道版どん兵衛は上品な味で、美味かった。
緑効青汁ブースに寄り、本日2杯目の青汁をいただく。また試供品をいただいた。緑効青汁万歳!
5丁目には定刻を少し遅れて到着。すでに自衛隊北部方面音楽隊の面々は、ステージに上がっていた。早速演奏が開始され、軽快な音楽が流れる。自衛隊の演奏は真駒内時代から聴いているが、毎年素晴らしい。
「虹と雪のバラード」が演奏される。1972年に開催された札幌オリンピックのテーマソングで、北海道民の心の歌である。私もこの曲が大好きで、このメロディーを聴くとなぜか泣けてくるのだ。2010年7月に中井広恵女流六段を招き、将棋仲間で焼肉&カラオケパーティーを開いたときは、中井女流六段とこの歌をデュエットしたものだった。
自衛隊の演奏が終わったが、私たちは拍手を続ける。「アンコール!」の声も飛んで、アンコールになった。これも毎年のお約束である。
都合30分、今年もコンサートを堪能した。また来年のお楽しみだ。
JTブースを何とか見つけ、ゴミ袋を返却する。記念品はゴミ袋で、ズッコケた。私はジュースが欲しかったが、ぜいたくは言えない。
再び札幌市資料館に入る。今度はホワイトコンサートを聴くためだ。2階の一室では、4組目の演奏が始まっていた。演者はモカシェスタ。ヴォーカルは伊藤由里子だ。といっても私は知らないが。
プログラムを見ると、1組目のグループが、「虹と雪のバラード」を演奏していた。これは聴きたかったが、まあ仕方ない。
満席だったので、部屋の外でジャズの調べを聴く。満ち足りた気分になって、4時少し前に、資料館を出た。
さて、ここで一休みである。といっても古本屋巡りだ。私は大通公園を外れ、すすきの方面に向かう。
札幌に来てから、カメラを首からぶら提げたままだ。立ち止まってリュックに仕舞っていると、すぐ先を「初音ミク電車」が通った!!
札幌市電では冬から春にかけて初音ミク電車を走らせており、今年で3回目…と、観光案内所で入手した初音ミクガイドブックには書かれてあった。
電車ダイヤも載っており、機会があれば一度拝みたいと思っていたのだが、まさか目の前を通るとは思わなかった。カメラなんか仕舞わずそのまま歩いていれば絶好のシャッターチャンスだったのだが、それを言っても詮無い。
終点・西4丁目の近くまで行くと、先ほどの電車が出発待ちをしているところだった。車体の前方には初音ミクのファンがバシャバシャ写真を撮っている。私はどうするか、微妙なところである。このままこの場で待ち、電車がこちらへ来たところを撮るか。それとも停留所まで駆けていって、車体を間近で撮るか。
私は駆けた。信号待ちをする。青になった。あっ!? 停留所に回り込む。あっ!! 出発しちゃった!! 何だこれ!! 私は横断歩道を引き返す。カメラを構える。外付けストロボが開かない! あっ、行っちゃう! バシャ! 1枚だけ撮れた。
…なんだ…。大した写真は撮れなかったなー。しょせん私は、初音ミクには縁がなかったということか! 次の初音ミク電車を待つほど、私はファンではない。先を急いだ。
「BOOKOFF札幌南2条店」に着く。何も旅行中に行かなくてもいいと思うだろうが、札幌には札幌の趣がある。コミック売り場に行き、1冊だけ買った。
続いては「まんだらけ」である。ここを冷やかすのも毎年の定番だ。しかし今年は、いつもの場所にない。スマホで調べると、移転したとの情報があった。
地図を出して、そこに向かう。まったくスマホというのは便利すぎる。今回の旅行も、列車ダイヤの調べは全部スマホで済ませている。スマホがあったら人間が堕落すると思う。
まんだらけ札幌店は、すすきの付近のビルの2階にあり、引越し前の3倍のスペースになっていた。けっこう時間を費やして、ここでも古本を1冊買った。
表に出ると、外はすっかり暗くなっていた。大通りを出ると、すぐ右には「すすきの氷の祭典」があった。いま鑑賞するのがスジなのだが、私は大通公園に戻る。6時から8丁目で、HTBのファイナルステージがあるからだ。
その8丁目は、チビッ子諸君の歌が始まっていた。いやこれはちょっと期待外れ。もっとアイドル系の歌手を予想していた。
またまた緑効青汁をいただく。本日3回目だ。しかし試供品はもらえなかった。さすがに品切れになったものだろう。
私は2丁目に向かう。2丁目は道新・氷の広場「氷の国~白き翼のプリンセス~」。ライトアップされた氷像が美しかった。
1丁目はJ:COMひろば。ここはスケートリンクが毎年好評だが、私には関係ない。
グッズ売り場で、雪まつり絵はがきを買う。500円で、17枚入り。今年は、缶バッジは買わなかった。
4丁目に向かう。7時から中村あゆみのライブがあるからだ。中村あゆみと言われて咄嗟に顔が思い出せないが、有名な歌手というイメージがある。
4丁目会場に着く。伊勢神宮は、いい感じにライトアップされていた。時間になり、中村あゆみが登場する。ああ、彼女か!
例によって「撮影はご遠慮ください」のアナウンスがあったが、まあ、そうであろう。
中村あゆみはハスキーボイスで、「翼の折れたエンジェル」を歌い上げた。
(つづく)
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冬の北海道旅行7・さっぽろ雪まつり

2013-02-22 00:10:45 | 旅行記・北海道編
3丁目はHTB PARK AIR広場で、「白い恋人 PARK AIR ジャンプ台」。いつもの巨大ジャンプ台で、熟練のスキーヤーがプロの妙技を見せてくれるが、私はあまり興味がない。
4丁目はSTV・よみうり広場。大雪像は「伊勢 神話への旅」。今年は20年に一度行われる「式年遷宮」の年で、それでテーマに選ばれたらしい。伊勢神宮の大鳥居とその手前に架かる橋、巫女さんと白馬が綺麗に彫られている。
きょうは雪まつりの最終日ということもあり、物凄い人出である。会場は反時計回りの一方通行。前の人に続いて、そろそろ歩く。
ひとつ気付いたことがある。例年より、自分の視線が、「高い」のだ。大量の雪で踏み固められ、地面が数センチ盛り上がったのだろう。しかし体感温度はそれほど低くない。東京にいるときと変わらない。
5丁目、環境ひろばは「豊平館」。札幌に現存する、歴史ある建物のようだ。毎日氷の広場は「中正記念堂」。台北にある建物らしい。
TVクルーがいる。どこかのアイドルタレントが、ミニコンサートをやるようだ。
6丁目・市民の広場は「北海道・食の広場」。道内各地の名物が味わえる。数年前、真駒内会場が廃止になり、そこで開いていた店が移設した形だが、これで白一色の大通公園が賑やかになった。
6丁目には観光案内所がある。中に入って、さっぽろ雪まつりの公式ガイドを入手する。プログラムを見ると、私が毎年楽しみにしている陸上自衛隊北部方面音楽隊のコンサートは、14時半から5丁目で行われる。きょうはこれを軸にゆきまつりを堪能する。
数年前には、ここに缶バッジを売る売り子ちゃんがいたが、いなくなってしまった。公園を流れるBGMも、いつの年からか消えた。さっぽろ雪まつりも、細かいところで、経費節減をしているのである。
なお、旅行前は小樽も考えたが、「周遊きっぷ」を使用していないので、余計な出費は慎もうと思った。それに小樽は昨年、ある女性と観光し、それはそれは楽しいひとときを過ごした。私の半生で最高の1日で、あれ以上の小樽はもうないから、とても行く気にはなれなかった(なお「周遊きっぷ」は、今年の3月で全廃されることが決まった)。
7丁目・HBCタイ王国広場「ワット・ベンチャマボピット(大理石寺院)」。
8丁目・雪のHTB広場「歌舞伎座」。
9丁目・市民の広場は、「数々の動物」「北海道大学総合博物館」。
いずれも力作ぞろいだが、足を止めて見やる、という感じではない。ここまで雪像を観すぎて、目が肥えてしまったのか。いや、飽きてしまったのか。
「焼肉のタレ」の試食会なるものがあった。ミニミニ焼肉丼を食わせてくれるようだが、これが物凄い行列である。どうしてヒトは、タダだと並ぶことを苦にしないのか。私も、彼女が食べたいと言えばいっしょに並ぶが、ひとり旅ではごめんである。そのまま通り過ぎる。
その反対のブースでは、「緑効青汁」を配っていた。こちらはそれほど行列が長くないので、しばし並んで貰った。
ブースを出るとき、試供品もいただく。緑効青汁は青汁特有の青臭さがなく、飲みやすい。東京に戻ったら青汁パックを買おうといつも思うのだが、今年の冬はどうか。
9丁目には出張郵便局もあった。かわいらしい局員さんに引き寄せられる。いろいろ記念切手が売られていて、初音ミクの切手シートが目玉らしい。初音ミクは「北海道発」という話を聞いたことがあるが、どうなのだろう。
記念切手は1枚だけ欲しかったのだが、1枚単位では売っていないようだ。初音ミク切手シートは割高なので、買わなかった。おねえさんには申し訳なかった。
ちょっと小腹が空いたので、私はリュックからフィレオフィッシュを取り出し、頬張る。これが270円か…。バンズがちょっと小さくなった気がするが、どうだろう。
JTのブースがあった。JTは「将棋日本シリーズ」を主催している優良企業だ。いつものようにゴミ袋を配っていたので、それをいただく。道端に落ちているゴミは拾わないが、ジャンパーやリュックに残っているゴミを全部ここに放り込むつもりだ。そしてそれを返せば記念品がもらえる。例年どおり、ペットボトルのジュースだろうか。
10丁目・UHBファミリーランド。大雪像は「ちびまる子ちゃん in Hawai'i」。中雪像は「どん兵衛くん・すべり台」。どん兵衛ブースで、各カップめんが200円で食べられる。
ミニSL広場も併設されている。ミニSLにはいつも乗りたいと思うのだが、大人ひとりではさすがに無理だ。
11丁目は「国際雪像コンクール」。今年は11か国からの参加があり、これも見応え十分なのだが、雪まつりも最終日となると雪がくたびれており、若干見にくい。名寄と比べると、札幌の雪は水分が多く、それもネックとなっている。私は北海道の雪には厳しいのである。
12丁目は「市民の雪像」。半分だけ観て、折り返し…はせず、私はそのまま直進し、札幌市資料館に入る。これも毎年の定番である。
まずはトイレに入り、大を一発。旅先でのトイレは、「もうけた」気分になる。
資料室の隅で、JTのゴミ袋に、マクドナルドのゴミ袋や、空き缶などを放り込んだ。ゴミが処分できて、記念品がもらえる。これぞ一石二鳥である。
2階に上がって、乞望さんの店に入る。お地蔵さんのイラストに、気の利いた一言がしたためられたハガキなどが売られている。買わないまでも、眺めるだけで心が洗われる気分になる。
「苦労は人生の隠し味」
ちょっといい言葉のハガキがあったので、購入した(150円)。今月上旬、将棋ペンクラブの湯川博士幹事から手紙をいただいた。まだ返事を出していないが、このハガキを使おうと思う。50円の記念切手が欲しかったのは、このためであった。
隣の部屋は「懐かしのレコード館」。新冠のレコード館からの出張らしい。いまは懐かしいレコード盤をかけている。いまはジャズが流れている。室内にはレコード盤が豊富にあり、私たちもリクエストできることになっている。傍らのテーブルの上には、細川たかし、ピンクレディー、中森明菜らのレコードが置いてある。
私も何かリクエストしよう…と選んだのは、ちあきなおみの「喝采」。しばらく経つと、それがかけられた。
「いつものように幕が開き…」と室内に流れる。ここから入室した客は、私がリクエストしたことを知らない。「いい曲ね」とおばちゃんがつぶやく。ちあきなおみは歌手としても一流だが、女優にこそその真価が発揮されると思う。
ゆきみどりの部屋に入る。みどりさんは元気そうだった。
「昨年はあんな状態だったから、どうなることかと思いました。でも元気そうでよかった」
八嶋智人似の女性が、笑いながら言う。私も苦笑するしかない。
今年の作品は、緑を主張した作品にまとめたという。緑と一口にいっても、青や黄緑、碧や蒼などいろいろある。今年も味わい深い作品が並んだ。
しばし談笑したあと、ここでも1枚だけ、絵葉書を購入する。私製の50円切手付きで400円はちと痛いが、こういうところでケチってはいけない。
同じフロアでは午後1時から、恒例のホワイトコンサートがある。今年は4組登場するようだ。プロの演奏をタダで聴けるのはありがたいが、雪まつりそっちのけでこれらをすべて聴いていたら、本末転倒になってしまう。
あとで時間を作って、再度聴きに来ようと思う。
資料館を出て、再び雪像の鑑賞に戻る。昼食はすすきの近くの狸小路商店街で摂るつもりだったが、時間がもったいないので、大通公園で済ませることにする。
9丁目で、「北方領土返還」の署名をする。これも毎年の恒例である。記念品はポケットティッシュひとつだった。ちなみに旭川冬まつりは、同3コだった。
JTにゴミ袋を返しに行かなければならない。しかしその場所が分からなくなってしまった。
仕方がないので、とりあえず5丁目に急行する。前述したが、自衛隊コンサートの1時間前に、アイドルのコンサートがあるから、それを観るのだ。しかし人が多すぎて、容易に前に進めない。今年は例年以上に観光客が多いのではなかろうか。
5丁目には1時20分ごろに着いた。すでに何人かのアイドルがステージに登っている。何を聴かせてくれるのか、楽しみである。
ところが、女性の司会者が意外なことを言った。
(つづく)
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湯川博士幹事からの手紙

2013-02-21 00:24:01 | 将棋ペンクラブ
2月初旬、将棋ペンクラブの湯川博士幹事から封書が来た。そのクセのある字で、すぐ分かった。湯川幹事からの手紙は、あの鬼瓦が想起されてビビる。でも意を決して開けてみた。
その中身は、私が先月「将棋ペン倶楽部」に投稿した原稿(「将棋寄席」レポート)に触れたものだった。
将棋寄席では神谷広志七段が高座に上がったのだが、私がボーッとしていて、そのとき名乗った高座名を忘れてしまった。それを編集部で補足してくれるようお願いしたのだが、湯川幹事の判断は、その高座名は記す必要ナシ、というものだった。
そのほかに、拙稿を「一つ二つ、校正した」と、手紙には書かれていた。
機関誌「将棋ペン倶楽部」では原稿の直しなしに活字化されることは稀で、だいたい編集部の校正が入る。
ちなみに拙稿はこれまで20回近く掲載されたが、あまり直された記憶はない。これは私の文章がうまいとかそういうことではなくて、いつも〆切後に投稿するから、校正の時間がなかったからだと思われる。
今回は余裕を持って投稿したので、直しが入ったものであろう。
ただ、補足された箇所が問題である。「将棋ペン倶楽部」は掲載スペースに限りがあり、原則的に4頁までである。今回は湯川幹事に「3頁で」とお願いされていたのでそれに従ったのだが、このときにちょっと文章を削り過ぎた。それはどこか。
今回湯川幹事が演じたのは「藪入り」である。奉公先から3年振りに帰ってくる倅の心情を情感豊かに描くものだ。
寝床の中でオヤジは、明朝帰ってくる倅を待ち切れず、倅が食べたそうなものを、カカアにつぶやく。納豆から始まり、蜆汁、鰻、刺し身、中華料理や西洋料理――。将棋寄席ではこのくだりを湯川幹事(仏家シャベル)が実にうまくやっていた。
私はそれに感心して、その模様を原稿にしたためたのだが、しばらく経つと、それは藪入りの粗筋であって、レポートとはあまり関係がないと思えた。そこで思い切って削除したのだが、これがどうだったか。けっこう、キモの文章だったのではあるまいか?
もしそこを補足されたとしたら、私もやり切れないところである。いったいどこが校正・補足されたのか…。まあこれは、最新号を見るまでのお楽しみとするしかない。
余談ながら、上記の寝床での会話は、映画「男はつらいよ・望郷篇」で、柴又に帰ってきた寅が、おばちゃんに翌朝の食事を所望するところに似ている。
寅、最初は温かい味噌汁があれば十分と言っていたのに、「おしんこと海苔とタラコ一腹」「辛子の利いた納豆」と続き、「塩こんぶに生卵も添えてくれりゃ、もう何もいらないよ、おばちゃん」と締めた。ここまで来れば立派な朝食である。
山田洋次監督は落語好きと聞いたことがあるが、どんどん料理の品数を増やすところなど、明らかに「藪入り」をモチーフにしていると思う。
…と、このあたりも原稿に書きたかったのだが、これは完全にレポートから逸脱しているので、さすがにボツにした。
話を戻すが、封筒の中には、ある物も同封されていた。
将棋寄席では仲入りのときに、将棋書籍や色紙などが当たる抽選会があるのだが、私が「これに当たったことがない」と原稿の中で不満を書いたら、湯川幹事が気の毒に思ったのか、貴重な品物(非売品)をプレゼントしてくれたのだ。これは涙が出るほどうれしかった。
私の好きな作家は推理作家の島田荘司、紀行作家の宮脇俊三、それに湯川幹事である。湯川幹事の淡々と進む味わい深い文章は、読む返すたびに新たな発見がある。そんな湯川幹事と交流が持てるのはありがたいことだ。
湯川幹事は顔が恐いので面と向かって言えないけれど、ここで厚く御礼を申し上げる次第である。
「将棋ペン倶楽部」次号の発行は3月下旬だそう。自分の原稿が載ると思えば、楽しみも倍加する。私はその日が来るのを指折り数えて、待っている。
コメント (4)
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冬の北海道旅行6・1年遅れの高速バス

2013-02-20 00:08:37 | 旅行記・北海道編
さっきから女性司会者が、最後のイベントの説明をしていた。スタッフが用意したアイスキャンドル-その数200個!!を、観光客がステージ前の階段に設置し、灯りをともす。観光客はそのままステージに登り、それらのキャンドルを観賞するというものだった。
しばらくすると、ローソクの炎の形をしたアイスキャンドルが運び出された。すぐにでも人が群がるだろうと思いきや、そうでもない。観光客の絶対数が少ないのだ。夜まで盛況なのはさっぽろ雪まつりだけということか。
そこで私も参加する。キャンドルは設置するが、ガスライターが配られないので、そのままにした。
しかし進行がグズグズしている。私は一刻も早くここを離れ、買物公園通りで氷像を鑑賞したいのだ。
早くキャンドルを捌かなければいけない。私はさらに2基設置。火はスタッフが点けてくれると思った。約10分後、ようやく全200基に灯りがともった。
私はステージに上がる。いささか迫力に欠けるが、そこそこ幻想的だった。しかし来年同じ企画をやるなら、500基はほしいところである。
ここで旭橋河畔会場とはオサラバ。来年も私はここに来られるのか? 来られたら、どんな精神状態になっているだろう。想像するのが恐ろしい。
買物公園通りの氷像は、ライトアップされて生き生きしていた。きょうは一日雪が降らなかったので、像も綺麗だ。
裸像や動物など定番ものもあったが、芸術性が匂うものもあり、足を止めてはカメラに収める。8条通から駅前の宮下通まで、じっくり鑑賞した。
さて、遅い夕食を摂ることにする。買物公園通りを引き返し、ここ何年かの定番にしている「敦煌」に入る。ちょっと迷って、五目やきそばを注文した。確かな味で、美味かった。
店を出ると、氷像が消灯されていた。ライトアップは午後9時までだったようだ。
きょうの宿は前日に続いて「COMIC BUSTER Compa3.7」を予定している。何時に入ってもいいのだが、もう少し旭川最後の夜を楽しみたい。
私は繁華街をうろうろし、「みよしや」で300円のカレーライスを食した。北海道に来てからの食事を列記すると、おにぎり、幌加内そば、特上にぎり、ラーメン、牛丼、たぬきそば、たぬきうどん、五目やきそば、カレーライス、となる。いつもながら、味気ない。
「COMIC BUSTER」には9時半ごろ入店した。きょうは「ナイト12時間パック」を選択する。フラットブースに入り、前夜と同じく、ペットボトルにお茶を補充した。自己嫌悪だ。読むマンガは「ゴルゴ13」「HOTEL」。しかしこんな生活をしていていいのか。堕落していると思う。
10日は午前2時に就寝した。

スマホは8:30にセットしていたが、11日(月・祝)朝は7時ごろ目が覚めた。
このままウダウダしていてもいいのだが、起きたら起きたで、一刻も早く札幌に向かったほうがいいようにも思う。身支度を整えて、7時54分にネットカフェを出た。
札幌へは高速バスを利用する。もし鉄道を使って札幌まで行こうとすれば、特急料金込みで5,000円近くかかってしまう(往復なら安くなるSきっぷはあるが、私の行程は「一筆書き」が多いので、なかなかこの恩恵を受けられない)。バスで行けば2,000円である。
ネットカフェから中央バスターミナルへは意外に近かった。札幌までは30分ヘッドで出ているはずだから、うまくいけば8時発のバスに乗れてしまう。
現在7時58分。あの信号を渡ればすぐだ。青が点滅した。ここが運命の分かれ道だが、私はとどまった。歳を取って、積極的に動く気力がなくなったのだ。
私は引き返し、買物公園通りのマクドナルドで、持ち帰り用の朝食を買う。店頭の看板には、マンデーの無料サービスとして、ソーセージマフィンとプレミアムローストコーヒー(こちらは終了)が掲示されていた。とりあえず私は中に入る。
朝セットのようなものはないかと問うと、店員さんがそれらしきメニュー表を出してきた。
しかし「フィレオフィッシュ420円」などとある。ずいぶん高額だが、これに飲み物か何かが付くのだろうか。私はよく分からず、フィレオフィッシュとプレミアムローストコーヒーS、ハッシュポテトを注文する。しかし合計490円は定価をそのまま足しただけだった。私は変な頼み方をしてしまったのだろうか。
ソーセージマフィンが無料でついてきたから不満も半分というところだが、何となく納得がいかなかった。
中央バスターミナルに入る。次のバスは8時30分発と思いきや、朝は本数が多く、8時20分発があった。これはありがたい。
旭川→札幌の高速バスは昨年も利用するつもりだったが、高速道路が豪雪で閉鎖。私は路線バスで深川~滝川と乗り継ぎ、そこから特急電車で札幌に向かったのだった。今年はそのリベンジというわけである。
高速あさひかわ号、定刻発車。すぐに「この先は大雪のため、札幌着は遅れます」とのアナウンスが入る。昨年のことを考えれば、少しの遅刻ぐらい何でもない。
私はソーセージマフィンをパクつく。無料だから美味い。
何とかいうバス停に止まり、何人かが乗車した。けっこうな乗車率である。きょうはさっぽろ雪まつりの最終日。全国から多くの人が集まるのだ。
高速道路に入った。旅行中に何度か高速バスを利用したことがあるが、景色はどこも似たりよったりで、いまひとつだ。
バスは高速に入る。左の窓から陽が射した。きょうも天気はいいらしい。この3日間、お陰で天気には恵まれた。やはり私は雨男ではなかったのだ。
熱いコーヒーを飲む。ちょっとウトウトする。目を覚ます。辺りに目をやる。車窓の景色を楽しむ。狭い空間でも、いろいろやることはあるのだ。
バスは高速を下り、札幌市内に入った。意外にスイスイ来た気がする。時計台前、10時31分着。定刻より4分も早かった。特急電車を使えば同区間は1時間20分だが、バスなら時計台や大通公園まで連れて行ってくれるので、若干時間を詰められる。
あるガイドブックによると、時計台のオススメ度は低い。しかし札幌のシンボルであることに変わりはない。私は時計台の前に着くと、その対面にあるビルの2階踊り場に出て、写真を撮った。
さて、いよいよさっぽろ雪まつりだ。しばらく歩くと、大通公園内に建造物が見えてきた。
(22日につづく)
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冬の北海道旅行5・慌ただしかった層雲峡

2013-02-19 00:07:28 | 旅行記・北海道編
道北バスの事務所は、ビルの地下1階にあった。カウンターで3,000円の「昼割パス」を買う。ついでに層雲峡行きのバス乗り場を教えてもらった。
横断歩道を引き返し、そこに着いたのは12時12分。意外と余裕があった。といっても発車3分前だったが。
来たバスに乗り、席にすわって、缶コーヒーを開けた。こういう場で飲むコーヒーがこよなく美味いのだ。
バスはだだっ広い国道を走る。路線バスとは思えない飛ばしっぷりだ。
左手には石北本線が見える。この路線も赤字で列車も少なく、それを補うためか、ほとんど優等列車しか走っていない。しかしいまはレールが雪に埋もれていて、廃線にも見える。
13時35分、JR上川駅前着。上川は層雲峡への玄関口で、「かみかわ」と読む。松尾香織女流初段の旧姓も同じ「上川」だが、こちらは「うえかわ」と読む。時間が合えばここまで鉄路を利用したかったが、ダイヤがないのでやむを得なかった。
5分間のトイレ休憩を挟み、13時40分上川発。25分ほど走って、そろそろ層雲峡である。私は「昼割パス」を取り出す。なにげなくその裏を見て、ギョッとした。但し書きに、「乗車時刻10:00から降車時刻16:00に限ります」とあったからだ。
帰りのバスは層雲峡発15時40分、旭川駅前着17時35分を予定している。こうした昼パスは、有効時間がたいてい16時までだが、それまでに「乗車」すれば構わないと、ひとり合点していた。しかし今回それでは、昼割パスは使えない。ちょっとでも得をしようとして、また損をしてしまった。
14時10分、層雲峡バスターミナル着。層雲峡へは若かりし頃何度か訪れたことがある。ターミナルから先には大函・小函と呼ばれる屏風岩があり、観光バスに乗ったら綺麗なバスガイドさんが案内してくれた。何となく甘酸っぱい思い出である。
しかし冬のいまは、「層雲峡氷爆まつり」がメインである。むろん今回の目的もそれだった。それに温泉に入れればなおよい。
眼下にある「氷爆まつり」会場に向かう。と、入場料を200円取られたので驚いた。地元も予算がないのだろう。
北海道の冬は厳しいが、私の経験では、約20年前の氷爆まつりがいちばん辛かった。標高が高いうえに風が物凄く、全身が痛いくらいだった。それに比べればきょうはラクなほうだ。風がないため、体感気温は東京のそれとほとんど変わらない。
会場内には氷で造られた洞窟がある。入ってみるが、幻想的で楽しい。しかしどこか虚しいのはなぜだろう。
氷爆まつりは夜のライトアップが美しいのだが、旭川冬まつりのライトアップも楽しみたい。今回は旭川の夜を採った。ちなみに、あすは札幌の夜を愉しみ、12日の朝に空路で帰京する。もう少し休日が欲しかったが、自営業者は贅沢は言えない。
バスターミナルに戻り、観光案内所に入る。適当な温泉処を所望すると、ここから最も近い「黒岳の湯」を教えてくれた。
これ、夏の間だったらすぐ着いたのだろうが、真冬のいまは雪の量が物凄くて、途中で何度も道に迷った。
時刻は午後3時にならんとしている。冬は着るものが多いから、その手間も加算すると、ほとんどカラスの行水となろう。
悪戦苦闘して、ようやく黒岳の湯に着いた。
脱衣所で服を脱ぐが、キンタマが縮み上がっている。湯につかると、すこしずつふやけてきた。ちょっと熱めの湯が心地いい。
温泉といえば中倉宏美女流二段である。彰子女流初段と姉妹で入浴してもらいたいところだが、いまは妄想するしかない。
中井広恵女流六段という手もある。こちらは植山悦行七段の同行か。「いい旅、夢気分」に出れば味わいのある旅になるだろうが、それには中井女流六段にいま少しのネームバリューが必要だ。タイトルぐらい獲ってもらわねばならない。
急いで湯を出て、バスターミナルには発車10分前に戻った。窓口で、普通回数券に相当する「My CARD」1,000円を買う。これで1,100円分使えるから、100円トクだ。「昼割パス」で失敗していながら、私も懲りないのである。
バスは15時40分に発車した。層雲峡の滞在時間、わずか1時間半だった。
上川駅前着、16時10分。トイレ休憩のあと、16時15分発。バスには左側の席にすわったので、目の前の景色が全開である。これがバス旅の醍醐味である。
計2時間近くバスに揺られ、旭川駅前のひとつ手前で降りた。移動距離が長い割には実りが少なかったが、しょうがない。
あたりはすでに真っ暗である。買物公園通りに出た。氷像がライトアップされているが、ものには順番というものがある。まずは旭橋河畔公園の雪像の鑑賞である。
旭橋のたもとにある古本屋で、買わずもがなの古本を買い、公園に入った。トランスフォーマーの大雪像もライトアップされていて、それなりの迫力はあるものの、やはり物足りなさが残る。ステージではチビッ子たちのダンスが行われていた。しかし撮影対象ではないので、それをBGMに、公園内を散策した。
市民制作の雪像にも光が当てられており、それなりに存在感はあるのだが、やや崩れかけているのがある。雪質も名寄に比べると劣るようだ。
昼に食べた店で、今度はたぬきうどんを食べる。これも蕎麦に劣らず、美味かった。
午後7時からは「雪とあかりのFantastic Night!!」。大雪像をバックに、照明とレーザー光線のショーがある。昨年も見たが幻想的で、これは一見の価値がある。大雪像の対面、会場入口のバルコニーが特等席だということで、そこに移動して、7時になるのを待った。
ショー開始。大雪像が天然のスクリーンだ。そこに照明とレーザーが照射され、軽やかな音楽が流れる。それなりに見応えはあるが、昨年の演出よりは劣る感じか。もう少しレーザーの使用比率を上げてほしかった。
パンフレットに書いてある10日のイベントはこれで終了。しかしここに書かれてない、臨時のイベントが最後にもうひとつあった。
(つづく)
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