戸山原古墳は1~3号までが検出されており、現在見ることの出来る古墳は今の今まで散々見せられる羽目になった1号墳で、2,3号墳は埋め戻されている。
ところが現場作業の方が言うには、「向うにも古墳らしいものがあるみたいですよ」と言うので行ってみた。1号墳から西に約300m、畑の中に在って接道が無い。たまたま農作業中の方が居られたので断って畦道を通って行ったのである。遠目からはストーンサークルのように見えたものは墓であった。
真ん中付近に注目してもらいたいのだが、大きな平たい石が横たわっている。正に古墳玄室に用いられる天井石そのものであった。古墳自体が削平され、石室は押し潰されているのである。この付近には8基を数える古墳があったのだが戦後の食糧難でこの一帯は畑と化したのである。残されているのはここだけで、墓があるがために残されたのではないかと思われる。