

涅槃に入ったクシナガラから、80年遡って、ブッダが誕生されたルンビニーに行った。
正直、苦労した。
元々ネパールの中でも、ルンビニーのある地区は、マオイストの強い地域とされ、入国しようとした当日も、マオイストの指導で、イミグレのストが行われていた。
商用以外はOKとされていたが、乗っていた車が商用とされかかり、なかなか入国できなかった。
結局、入国はできたが、その日は、危ないからということで、ホテルでごろごろしただけで、翌日、ストが明けてから、ネパール内をうろちょろした。
ルンビニーには、早朝訪れた。言わずもがなだが、お釈迦様が生まれたところ。
お母様の摩耶夫人が、カピラ城から、出産のため、実家に戻る途中のルンビニーで、サーラ樹に手をかけたところ、右脇からお釈迦様は、誕生されたという。
朝早かったせいか、訪れる人も少なく、聖地にふさわしい落ち着いた佇まいだった。
アジア各国から、瞑想のため訪れている人はいたが、日本人は、私だけだった。
そういえば、ブッダガヤ以降、タージマハールまで、日本人には、全く出会わなかった。
丹下健三さんが、この公園のデザインをしたそうだ。
昔の写真を見ると、遺跡がむき出しになっている。

摩耶堂。
中は、建物の基盤の跡で、その上にお堂が建てられている。
中には、お釈迦様が生まれたところとされるところが特定されており、ルンビニーで、一番神聖な場所となっている。
その脇に、お釈迦様が生まれた様子を刻んだレリーフがあるが、イスラム教徒によってか、顔が削られている。

アショカ王の石柱。この石柱が見つかったことで、この地がブッダの誕生地であることが特定され、もっと言えば、ブッダの存在が、史実であったことが確認されたのだ。
この石柱が見つかるまで、ブッダが実在したかどいうかは、論争になっていたという。

嘘とは思うが、本当だったら言語道断である。
仏教を弾圧し、チベット人を弾圧し、ダライラマさんを亡命させ、そのまま放置し続ける中国が、何故、仏教の聖地である、ネパール領のルンビニーに、鉄道を通す理屈があるのか?
ネパールにも、中国から亡命したチベット人がたくさん住んでいる。
ネパールへの影響度を増し、インドに対してプレッシャーを与えるための謀略だろうが。