かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

ビートルズの遊び方

2013年12月11日 | The Beatles
本書は、時間つぶしにはいった、東京駅近辺の大きな書店で、見つけた。
この手のマニアックな本は、最近は、だいたいAMAZONさんが先に見つけて連絡してくれるので、そこでゲットしてしまうケースが多かったのだが。
発刊が、12月下旬になっていたからか、なぜか、AMAZONのサーチ網に引っかからなかった。



まず目をひくのがこの装丁。
この写真じゃちょっとわからないけど、本の形が、B!
この色は、Beatles 1 を意識しているのは間違いないが、デザインが違うので、盗作とはされないだろう。
中を見ると、装丁者、装丁の材質、フォント制作者、フォントの種類が細々記載されており、凝りに凝った装丁、フォントであることがわかる。
思わず手にとりたくなる本で、この装丁と、フォントで、掴みはばっちり。

そして、中身だが、これまたなかなか。驚いた。
著者は、米沢敬さんという方だが、読んでみると、私よりちょっと年上の、編集の仕事をされている方であることはわかった。
それにしてもうまく書けているし、マニアックな情報と、洞察が散りばめられている。
最初、最近ちょっと紹介した、英語読解ガイトからのパクリかなと思ったけど、後書きを見ると、ビートルズ・オブジェという1999年から、2001年からの連載が原型で、そこに書き足して本書ができたという。
参考文献が数冊載っているが、一般的に入手可能な本ばかりで、この本のみから、本書の濃密なエッセイが書けるとは思えない。著者の米沢さんは、相当、凝り性、かつマニアックな方なのだろう。
ビートルズ以外の薀蓄もたっぷりで、何か拡張高い本を読んだような錯覚に陥る。



B型の本がしまいにくいことはおわかりいただいているようで、ちゃんと、長方形の箱もついている。
ビートルズを遊び尽くし、その謎を追う。
と帯にあるが、まさにその通り。
マニアックなビートルズファン向けだが、ちょっと凝り性とはどんなものかと知りたい人にも、めくってもらいたい本。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

モネ展

2013年12月10日 | Culture・Arts



日曜の、午後のラストに行ったのが、国立西洋美術館で、始まったばかりの、モネ展。
上野駅を降りたら、銀杏の紅葉が、ピークをちょっと過ぎたぐらい。



傾きかけた陽に映えて、美しい。



落ち葉が、地表を覆っていた。



そしてモネ展。
モネ展と言っても、モネの作品を中心に、同時代の関連する作品を並行して展示するという、企画力を駆使した?展示になっている。
基本的には、西洋美術館所蔵品と、箱根のポーラ美術館所蔵品の展示だから、半分ぐらいの作品は、見たことがあっただろうか。
特に、ポーラには、何回か足を運び、特に印象派の作品が出ている時に行ったから、ほとんどカバーできてしまっていた。

モネと言えば、西洋美術館の所蔵品の骨格を成す所蔵品だが、その元となった松方コレクションが形成された時が、モネの最盛期とぶつかっていた。モネの作品が日本の浮世絵に大きな影響を受けていたことはよく知られるところだが、そうしてできたモネの作品を、日本の収集家がせっせと買っていたわけである。

モネは、フランスの中をいろいろ移り住んだが、終の棲家となった邸宅に、あの睡蓮で埋め尽くされた池を作り、時間により刻刻と変わる色を、描き続けた。
印象派を代表する画家と言えば、やはりモネということになるのだろう。
その光の追求は、徹底的なものだったのだ。

関連画家との比較も面白く、コローや、ピカソなど、画風からして、全然関係なさそうな画家との関わりも知ることができた。

見たことある作品が多数展示されていることを覚悟で、モネファンにお勧めしたい展示会。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

植田正治のつくりかた

2013年12月09日 | Culture・Arts



昨日の続き。
昨日は、午前中の野暮用が終わった後、夜のJOHN LENNON DAYの催しまで、随分時間があったので、時間つぶしに二つ展覧会に行った。
まず行ったのが、東京ステーションギャラリーで開催中の、植田正治のつくりかた。



正直、あんまり期待していなかった。というより、植田正治が写真家であること以外、全く知らずに、見に行った。
それが新鮮でかえってよかったのか、とてもよかった。
私の親より、0.5世代ぐらい上の方だが、戦前から20世紀の最終年まで、写真という芸術にとことん取り組んだ植田さんの仕事の全容がわかる展示になっている。

写真の面白さをとことん追求。私も若い頃、面白い写真をいろいろ撮ろうとしてたように思うが、知らず知らずのうちに、植田さんの写真のイメージが頭に残っていたのかもしれない。
家族の砂浜での写真や、被写体をオブジェのように扱ったシュールな写真、カラーになってからの花の接写、そして、最後の寂しげな写真など、頭にこびりついて離れなくなるような写真がいっぱい。

東京ステーションギャラリーも初めてだったが、以外とスペースもあり、東京駅の元のレンガ壁をそのまま生かしたスペースなど、今回のように小さな展示物を多数展示するには、趣もあり、ぴったりだ。



ということで、場所も最高だし、興味のない方にも、時間調整にででもいいから、是非お勧めしたい。特に、写真を撮ることが好きな人には。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

JOHN LENNON DAY

2013年12月08日 | The Beatles

今日は、野暮用で、東京に用事があったのだが、午前中で、終わったので、午後は、イベント巡り、三連荘。
一応、今日だから意味がある方のイベントからご紹介。

今日は、JOHN LENNON の33回目の命日。33回忌のようにも思えるが、厳密に言えば、34回忌?
昨日は、オフィシャルなゴルフと重なり、ずっと行っていたJLスーパーライブには行けなかったのだが、本当の命日に開催された、JOHN LENNON DAYの方に、行ってきた。



たぶんこのような催しが行われたのは、初めてではないか?



日比谷公会堂だったので、新橋から行ったが、いつものSLサンタ。例年よりも、きれいなライトアップだ。



日比谷公会堂は、たぶん入るのは生まれて初めて。
戦前の建物で、いかにも古い。
何の表示もなく、本イベントに来た人が、黙々と、中に入っていく。
午後5時半開場だったが、朝の9時から並んでいた人もいたという。

内容は、JLの曲のビデオクリップを挟みながらの、ゲストのとのトーク。
本イベントの音は、J-WAVEで、29日の夜中に放送されるそうなので、興味のある方は、どうぞ。

参加者からのリクエストによる3曲に続き、最初のゲストは、ラブサイケデリコ。最近CMでも、すばらしい歌を聴かせてくれている。JLスーパーライブも、もう9回参加している。
今日のゲストの中では、一番若く、JLのING体験は、さすがに無理。YOKOさんの話や、JLの楽曲の話が中心。来年も、スーパーライブ是非とのこと。
ロックを、ネガティブから、ポジティブに変えたのがビートルズというコメントは、なるほどだった。

次のゲストは、ビデオ参加の横尾忠則さん。足骨折で、急遽、ビデオ参加になった。
横尾さんとJLとの出会いは、何とあのジャスパージョーンズのプライベートパーティだったという。その時は、緊張で、全く話せなかったが、ギターを弾く右手の親指が妙に大きかったのを覚えているという。
YOKOさんから、翌日自宅に招待され、じっくり話す機会を得たという。といってもYOKOさんとの会話がほとんどで、JLは、部屋を歩きまわっていた。靴下の親指に穴が空いていたのが印象的とも。
この時の3ショット写真は、見たことがある。

次のゲストは、篠山紀信さん。
あのダブルファンタジーのジャケット撮影で有名だが、その伏線は、1974年のYOKOさんの写真撮影にあった。
1980年に撮影された写真とともに思い出を語っていたが、撮影は、2日間7時間ほどで、枚数は、700枚強。
その中で、ビューティフルボーイができた時に、できたばかりの曲が流れる中で、スタジオを訪れたショーンを抱きしめるJLの写真や、ダコタハウスで、かつて篠山さんが撮ったYOKOさんの写真集を見るJLの写真が印象的だった。
その時の写真は、100枚ほどピックアップして新たに写真集を出すそうだ。
去年、青山で、ちょっとした写真展があったけどもね。

次が、樹木希林さん。全身ガンで、心配したが、元気そう。樹木希林とJLの繋がりは、もちろん内田裕也さんによる。といっても、オオクラでのJLとの食事に、ぶっきらぼうに呼び立てられ、JLと握手しただけで、帰ったという。何ということだ。
YOKOさんとは、1974年の郡山のワンステップコンサートに裕也さんが出演してからの縁という。といっても、私生活のゴタゴタで、しばらく音信不通になり、JLスーパーライブで、また親交が復活したという。
それにしても、ユニークなキャラ。夫も夫なら、妻も妻である。

そして、トリはもちろんYOKOさん。
何でこのイベントが日比谷公会堂?と思ったが、何とYOKOさんの曾祖父さんである安田善次郎のお金で、建てられたのだそうだ。会場の横に、レリーフが飾られていた。
YOKOさんも、変人中の変人と思うが、シンプルなメッセージ、例えばLOVE & PEACE、を発し続けることで、その考えは、世界に浸透しつつある。
昨日可決された秘密保護法に対する意見も明白。ニクソン時代、JL夫婦は、政府に監視され続け、国外退去寸前だった。横尾さんがNYの自宅を訪れた時も、隠れるように家にはいったという。
もちろん運用方法の問題もあるが、多くの人が、団結して、政府に対し、警告を発し続けることが大切だと説く。

篠山さんの撮ったYOKOさんの写真を、からくりで、開けられないようにしたオーダーメイドの机を、ロストウィークエンドの時、JLに送ったのだそうだ。JLは、開けられないと、何度も連絡したが、結局開けられたのは、寄りを戻してからという。
御年80歳。
脱帽。

ということで、エンターテイメントというよりは、ひじょうに面白いエピソード語り会だった。今回のゲストは、毎年、YOKOさんと、旧交を温めているメンバーで、息もぴったり。

この催し、来年もやるのかな?
JLファンにとっては、忘れられない一日に、忘れられない話が聞けた、貴重な2時間だった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

奈良京都 空白を埋める旅その5 開化天皇陵・船宿寺

2013年12月07日 | Nara ( Japan )
今日は、ゴルフだった。好天に恵まれたものの、スコアは、平凡。残念。



奈良二日目は、意気揚々と、朝もはよから、葛城の道へ。
いきなり、鹿が。
朝は、鹿ものびのび道路を歩いている。



JR奈良駅へ三条通りを歩いていったら、古墳を見つけた。
何度も通っているのに、今まで、気付かなかった。
開化天皇陵という。
調べたら、第9代。BC208年からBC98年に生きた方。流石に、200年生きるというのは無理だけど、だから実在しなかったとも言えない。
平城京を作った時には、すでに古墳があったのだろうが、取り壊されることはなかった。
その時点で、何らかの伝承はあったのだろう。



奈良駅には、リニアの宣伝が。まだまだ先だが、リニアは、京都でなく、奈良を通って、大阪に抜ける予定。



JR奈良から、昨日も降りたJR王子へ。そこからさらに、JR御所へ。
のどかな2両編成の、ディーゼルだ。



御所駅も、のどか。御所駅から、近鉄御所駅へはすぐ。バスの発着は、近鉄御所駅からになるが、本数が少なく心配していたが、ちょうど観光シーズンということで、臨時バスが出ていて乗った。
でも乗客2人。ボランティアのおじさんが、いろいろ資料をくれた。葛城の道を、観光地に盛り上げようと頑張っておられるのだと思う。
葛城の道は、日本書紀が作られた時点で、すでに記録が消されてしまっていて、よく実態がわからなくなってしまっている。
それだけにミステリアスとも言えるのだが。
御所付近が、葛城の道の北の終点になるので、バスで、まず南の終点近くにあるかもきみの湯という施設まで行き、近くにある船宿寺に行った。
このお寺は、厳密にいうと、葛城の道のルートには入っていない。



案内版によれは、”船宿寺(せんしゅくじ)は、奈良時代の神亀(じんぎ)年間、行基(ぎょうき)菩薩が山中の船形岩の上に薬師瑠璃光(やくしるりこう)如来をまつる庵を建て、船宿寺と名付けたのがはじまりです。寺内には、遠州流の池泉(ちせん)回遊式庭園があって、季節にはさまざまな花が咲きます”と紹介されている。



こじんまりとしているが、綺麗になっており、お坊さんの苦労がうかがわれる。
季節毎の花も、お坊さんの努力の賜物なのだろう。



回遊式庭園。



お寺を後にする時に、正装した御坊さんが出られて、庭を説明してくれた。咲いていた花は、冬牡丹というそうで、咲いたものを残して、ほとんどつぼみを摘んでしまうのだという。
そうすると、春にしっかりした花を咲かせるそうだ。
いいお寺だった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする