リスペクトコラムです。
記事作成で全クラブチェックをしていた時に、一つ目に留まった事例がありました。いわゆる地元行政による支援者の集合組織ですが、三位一体の支援をシンボルとする大分さんです。大分さんもJ1から一気にJ3まで降格し、昨季は地元岡山よりも4つも上の9位でフィニッシュされています。もう一息でプレーオフに出れていましたね。そんな大分さんの「おおいたホームタウン推進協議会」について紹介したいと思います。
【おおいたホームタウン推進協議会】
〔概要〕
平成21年に結成された、大分市を拠点とする3クラブ(大分トリニータ:Jリーグ2部、大分三好ヴァイセアドラー:(Vリーグ2部)、バサジィ大分(Fリーグ)を住民、行政が一体となって支援するための組織。ヨーロッパで実現されている「地元のクラブを地域が支える」という体制を目指す。
〔執行部役員〕
会長:大分市長、副会長:大分大学長、大分市副市長、事務局長:大分市企画部長、監事:大分市議会議員、大分JC直前理事長
特別顧問:大分県知事、顧問:大分市議会議長、大分商工会議所会頭、大分市自治委員連絡協議会会長
〔主な会員〕
大分市観光協会、大分市工業連合会、大分商工会議所、大分市商店街連合会、市内大学・短大、市内交通機関、市内マスコミ、大分銀行、
各3スポーツ県協会、県議会議員、大分市議会議員
〔会員数〕
128名(平成29年3月31日現在)
〔事務局〕
大分市企画部スポーツ振興課
〔企画運営会議〕
平成28年度は7回開催。事業実施に向けた協議、各事業の運営方針等を協議
〔主な事業〕
・おおいたスポーツ広場
市内地域活動への参加や地域交流イベント等の調整窓口、選手と市民が直接ふれ合う場を提供し、市民に親しまれ愛されるチームづくりを支援。
日時: 平成28年10月10日(祝)13:00~16:000
場所: コンパルホール5階 体育室、柔剣道場
来場: 1,000名
参加選手数: 25名
内容: 競技体験コーナー、選手のデモンストレーション、ボール送り&ハイタッチレース、みんなで一緒にジェンカ、体力測定・健康チェックコーナー等
・スポーツ指導者向け「タウスポコーチングカレッジ」
日時: 平成28年10月10日(祝)18:30~20:00
場所: コンパルホール3階 多目的ホール
参加: 115名
内容: 市内でスポーツの指導に関わる方を対象に、パートナーチームの監督による「コーチング」をテーマとした対談。
・「まいにち選手カレンダー」の製作
内容: パートナーチームの監督・選手・マスコットが一人ずつ登場し、子どもたちに向けたメッセージを掲載した日めくりカレンダー。
規格: A4縦半分
配布先:大分市内全小学校、特別支援学校等(約1,100学級)の全教室に掲示。79パターン。
期間: 平成28年9月~平成29年3月(前年度の記録)
部数: 1,350部
・商店街でのパートナーチーム応援横断幕掲示
大分市中央町商店街振興組合の協力のもと、セントポルタ中央町に応援横断幕を掲示し、パートナーチームの存在を広くアピール。
・大分トリニータホームゲーム「大分市ホームタウンDAY」」における協議会ブースの設置
内容: 協議会幟・チーム旗の設置、「まいにち選手カレンダー」の展示、「おおいたスポーツ広場」チラシ、「タウスポ啓発リーフレット」、
パートナーチーム試合観戦情報等の配布、大型ビジョンにて「おおいたスポーツ広場」の告知、「協議会ブース」のPR。
・パートナーチームの試合会場において「タウスポ応援デー」の開催
協議会ブースを設置し、パートナーチームの選手が競技を超えて他チームの応援。
【開催ゲーム】
試合: V・チャレンジリーグⅠ:平成29年11月11日(土)または12日(日)
内容: ①大分トリニータ・バサジィ大分の選手による大分三好ヴァイセアドラーを応援(試合観戦)
②試合前やセット間の時間を使い、大分トリニータ・バサジィ大分の選手が観客に向けてチームをPR
③選手とファンが直接ふれ合える場(サイン会等)を設置 等
・市内で行われる地域活動等に参加
大分市内で行われる地域活動にパートナーチームの選手及び協議会会員が参加し、地域住民と直接ふれ合い交流するとともに地域貢献につなげる。
活動: さつまいもの収穫等
日程: 平成29年10月22日(日)または29日(日)
参加: 大分市民、パートナーチーム選手、協議会会員等
大分でのこれらの活動を観ていて、もう1チーム無かったっけと思いました。大分ヒートデビルズというプロバスケチーム。調べてみると、bjリーグ開幕の'05-06年に誕生し、'15-16年に愛媛県のダブルフランチャイズ制で「大分・愛媛ヒートデビルズ」に変更され、'16-17年からホームタウンが愛媛県のみとなり、愛媛オレンジバイキングスに変更され、現在はB2リーグで活動しています。おっと、出ました。以前に当ブログでプロスポーツクラブが無くなる事例を紹介しましたが、ここにもありました。今は夢にも思わなくても、100年続けないクラブはこうなるという事です。また、別の機会に紹介しましょう。
おおいたホームタウン推進協議会の写真を過去から観ていたら、確かにバスケ選手の写真がありました。何とも言えない気持ちになりました。こうならないためにも、大分の皆さんには頑張ってもらわないといけませんね。
実際、市当局から600万円弱の補助金が出ているのも事実です。ただ、行政からの支援というのは全国どこのプロスポーツクラブでも見られる光景。どういう形で支援を受けるかでしょうから、大分さんはこういう形もあるという事。大分さんといえば、前にJ1に昇格する時に、個人の募金が何億円も集まって、ものすごい県民パワーを感じたのが印象に残っています。過去の記事にあるように、後援会組織も先進的に、地域と職域の2タイプであると聞いています。一度三位一体の支援者に火が付けば、その後押しでJ1に行ってしまうのもあるかもしれません。
おおいたホームタウン推進協議会公式HP:http://www.oita-hometown.jp/index.shtml
〃 総会資料:アドレス
J2大分関連⑩:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20161123
〃 ⑨:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20151212
〃 ⑧:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140324
〃 ⑦:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130628
〃 ⑥:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121126
〃 ⑤:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20091216
〃 ④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090706
〃 ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090102
〃 ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20081104
〃 ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20081103