リスペクトコラムです。
やっとできました。やはり金沢さん、当ブログでの大作になりました。Jクラブの付加価値シリーズ13チーム目です。金沢さんはJ3からJ2に昇格した1年目で上位に食い込んできて勢いを感じましたが、最近では付加価値の部分でも上位に食い込んできた印象です。これから川崎さんのように進化していくんだろうなというイメージを持っています。当ブログでの評価ポイントでじっくり分析しています。あくまで個人的な論調ですが、参考にご覧下さい。
【Jクラブの付加価値】
<ハード面>
1)サッカー専用スタジアム
2024年のオープンに向けて整備中の新市民サッカー場の多様な観戦環境を創出するため、ふるさと納税制度によるクラウドファンディング「みんなのホームスタジアムプロジェクト」を実施。北陸初のJリーグ規格のフットボールスタジアムとして、2024年のオープンを目指し整備を進めており、Jリーグ基準を満たす10,000席規模のスタジアムを令和元年から基本設計に着手、令和3年9月から工事着工し、令和5年度中の完成を目指して現在整備を進めています。2/17の報道で名称が「金沢スタジアム」になるそうです。動画にもありましたが、「みんなで作ろう」という事で寄付を呼び掛けています。行政が渋々作ってくれるものではなく、これが本来の姿ではないかと思います。
2)専用練習場
2016年1月、金沢市安原スポーツ広場にて、専用のクラブハウスが完成。着工日は2015年9月で、完成日は2016年1月。なお、クラブハウスの壁面には協賛者のネームプレートが掲出されており、2020年1月に再度協賛が募集された。練習場としては石川県西部緑地公園補助競技場、津幡運動公園陸上競技場、白山市松任総合運動公園グラウンド、金沢市安原スポーツ広場多目的グラウンド((金沢市)、石川県サッカー・ラグビー場(能美市)となり、その他に北陸大学フットボールパークも使用。
3)アカデミー
まずはしっかり書かれてあるアカデミーフィロソフィーが目に留まります。U-18、U-15、U-12、U-6のアカデミーが組織されており、個別に「アカデミーニュース」もアップされていてわかりやすいです。アカデミーの取り組みとして「よのなか科」「SNS研修」があります。ジュニアユースチームが特に強いようですね。2018年の「高円宮杯JFA全日本U-15サッカー選手権大会」で準優勝。昨季の日本クラブユースサッカー選手権U-15大会でベスト8。U-18チームは現在北信越プリンスリーグに所属しています。ツエーゲン金沢アカデミー、およびツエーゲン金沢BFCの活動支援基金として「挑戦の芽基金」を運営されています。
4)後援会等支援組織(チェック機能)
オフィシャルファンクラブの他に後援会があります。入会メリットとして、試合イベント(キックインセレモニー/エスコートキッズなど)や、石川県内を中心としたパートナー企業、他後援会企業と繋がる法人向けイベント(後援会デー)に参加できるそうです。
5)選手会活動
余り選手会の活動はされていないようです。調べてみると、選手会主催の超短期オークションがありました。実際に履いたスニーカー、のぼり、タペストリーですが、チャリティーではなく、収益はクラブに行くようで、J2岡山とよく似ています。選手たちが主体となって、地域の子どもたちが抱える課題の理解、支援を行う活動「Kids Smile Project」で選手向け自主勉強会をされています。なかなかそういう事はできないと思います。
<ソフト面>
1)情報公開(役員名簿や出資社などの経営面)
会社概要ページに役員名簿、株主名簿、決算概要がしっかり情報開示されています。さすがですね。まるで当ブログの主張記事を見られたような内容です。
2)情報公開(SNS等による情報開示)
公式フェイスブックページ、公式ツイッター、公式Instagramページ、公式YouTubeチャンネル「Zweigen Channel ZONEZ」があります。他に公式TikTokページもあります。自社ファッションブランドを展開しているクラブらしく、ファッション系の投稿がいくつか見られました。公式LINEページではLINEスタンプを販売されており、ヤサガラスのスタンプとか面白そうですね。何とJクラブ初のマスコットファンクラブ(特に「悪の秘密結社 ヤサガラス党」が面白そう)もあります。
3)スタジアムイベント
まずはマスコットですね。ゲンゾー、変身したゲンゾイヤー、女の子の帰国子女ナンシー、ヒール役のヤサガラスの4マスコット。マスコットショーの「ヤサガラス劇場」が有名で、ゲンゾーよりも悪役のヤサガラスの方が人気が高い。ステージイベントの時間が長く(4時間半)、金沢さん名物である事がよくわかります。ステージ会場は石川県産業展示館3号館という事ですが、この情報を見ると、広い会場の様子。また、ホームゲームで「ZWEIGEN SDGs TAKE ACTION 2022」と銘打って、来場者がSDGsを体感できるイベントを開催。
4)広報誌
クラブ公式月刊マガジン「ZWEIGEN HEROZ」を刊行されています。公式HPや公式SNSでは伝えることができない、マガジン以外では見ることができないツエーゲンに関わる英雄たちを取り上げていくとあります。E-BOOKで980円、WEBで読めるのがうれしいですね。
5)協賛店制度(サポートショップ制度)
2019年までは、サポートショップ「RedSpot」の存在を確認していますが、今は運営されていない様子。またやって欲しいですね。また、サポショではないですが、アパレルブランド「WAYZ」を立ち上げて、アパレルショップを展開されています。時々期間限定でリアル店舗を開設されています。「【選手×地元企業】廣井選手プロデュース『ルームフレグランス』」が販売されており、知り合いで探していた人がいたので購入してみました。
6)地域の後援会組織
オフィシャルファンクラブの他に後援会がありますが、職域や地域の支部組織はまだ無いようです。ぜひ大分さんを参考に組織を発展させていってください。
7)サポーターカンファレンス
2015年にサポミをされています。2020年に、能登や加賀在住のサポーターから「地元でのツエーゲンの露出が足りない」「もっと能登(加賀)にも進出してきてほしい」という声があって、オンラインサポミを開催されています。ゴール裏サポーターで先月に「ゴール裏ミーティング」を開催されていますが、これにはクラブ側は出席しなかったのかな。いろいろ調べてみると、応援集団「RED TAG」で、'24年(新スタジアム完成)開催を目標にサポミの開催や重要性を訴える中心的存在にとあります。
<ハート面>
1)Jリーグ百年構想
やはりブラインドサッカーですね。「ツエーゲン金沢BFC」を運営され、中日本リーグに参戦されています。それに伴い、サッカー教室を開催するだけでなく、体験型コミュニケーション研修を、地元企業向けに提案されています。B3金沢と交流があり、B3リーグのタイアップマッチに、ゲンゾー参戦(逆は全選手参加)。PFUさんとも交流があり、V1リーグホーム開幕戦に3選手、GM、ゲンゾーが参加し、始球式を実施。うらやましい。どうしてこう違うのかとつい思ってしまう。
2)災害の復興支援(東日本大震災等)
2021年に日本赤十字社石川県支部との防災・減災プロジェクトを実施されています。日本赤十字社石川県支部とは、2020年8月にパートナーシップ協定を締結しており、本プロジェクトもその一環として実施。啓発動画には、当時岩手県盛岡市で震災を経験した藤村選手が動画に参加。東日本大震災から12年が経ち、Jクラブ全体を見ても復興支援活動が少なくなってきました。今年の3月11日近辺のホーム戦でも募金活動をされていたのは少なかったかな。あれから、他にも災害が発生し、最近ではコロナ禍ですか。
3)選手による社会貢献活動(シャレン活動等)
「Future Challenge Project」の中で「地域の子どもたちの笑顔のためにできることをしたい」という廣井主将の発案で「Kids Smile Project」を発足。フードドライブ(いしかわフードバンク・ネットへの食品寄贈活動)の他に、トップチーム全選手を対象に「子ども達が抱える課題」をテーマに勉強会を定期開催(四半期に一回のペース)されています。こちらに詳しく紹介されています。あと、「ツエーゲンがやってくる!」事業も活発にされています。J2岡山はほぼ岡山市内限定でやっていますが、金沢さんは全県を範囲に、きちんと選手が参加しています。さすが県民クラブという内容。他にも選手による絵本読み聞かせイベントをされており、選手による社会貢献活動が活発なクラブですね。
4)市町村デー(ホームタウン活動)
石川県内の各市町を対象とした招待・PR事業である「ホームタウンサンクスデー」を開催されています。県内19市町がホームゲームにいずれかに必ず割り振られており、対象の市町に在住の住民は無料観戦ができるという内容。当日の試合会場では市町ごとにPRブースやステージ出演、首長挨拶など、市や町の魅力をたくさん発信されています。いくつかの中心市というのではなく、等しく19市町でというのが立派ですね。
ホームタウン活動ですが、公式HPの「ホームタウン」ページを見ると、「ホームタウン活動開催レポート」できちんと開催レポートを情報公開しています。こういうレポがあるかどうかが、クラブの付加価値が高いかどうかだと個人的に認識しています。
5)ファン・サポーターとの交流イベント
キックオフイベントを毎年きちんと開催されていました。1月に選手・スタッフとファンサポーターが顔を合わせる最初の機会として「出陣式」を開催されています。他にも「2023キックオフパーティー」を今年2月にANAクラウンホテルで、よそのスポンサー限定とかでなく、サポーターも対象に開催されていました。他にもコロナ禍の2020年には「UNIFORM LAUNCH PARTY&ファン感謝の集い」を開催されています。また、加賀市山中温泉でのPVを中心とした街中イベント「ツエーゲン金沢がやってくる2022in加賀山中温泉」もされています。
また、シーズン終了後に「シーズン報告会」を開催されています。これもファン・サポーターも対象に入っています。金沢さんでは、イベント色の強いファン感謝デーは開催されていないのかな。でもしっかりいろいろ開催されていてうらやましい。
6)ホームタウンミーティング
地元学生との交流事業として「ツエーゲン金沢学生サミット」を開催されています。他に純粋なシンポジウムという形ではありませんが、地域課題をファン・サポーターと共に考え、行動する機会を作る目的でスタジアムイベントの中で「ZWEIGEN SDGs TAKE ACTION 2022」を開催されています。
という事で、金沢さんのJクラブの付加価値でした。満を期して登場の付加価値の高いJクラブでした。これくらい地域に根が張れているから、新スタジアム構想も順調に進んでいるのでしょう。金沢さんは本当に今後が楽しみなクラブです。現在はまだJ2残留争い圏ですが、これから浮上してくる事でしょう。こんな将来性が高く、付加価値が高いクラブが地元にあって、石川県民サポは幸せそうでうらやましいですね。次は水戸さんのを作らなくちゃ。
「Jクラブの付加価値」全体:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20170206
〃 J1札幌:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20190212
〃 J2山口:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20180623
〃 J1新潟:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140709
〃 J1・C大阪:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140507
〃 J1浦和:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140119
〃 J1川崎:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130825
〃 J2甲府:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130811
〃 J3鳥取:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121021
〃 J1湘南:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20120123
〃 J2仙台:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111230
〃 J3松本:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111030
〃 J1柏 :http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20111126
J2金沢関連⑨:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20230121
〃 ⑧:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20230120
〃 ⑦:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20220730
〃 ⑥:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20220319
〃 ⑤:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20210716
〃 ④:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20210415
〃 ③:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20210303
〃 ②:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20141118
〃 ①:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20061001
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