CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

神の子どもたちはみな踊る

2008-09-08 23:43:28 | 読書感想文とか読み物レビウー
神の子どもたちはみな踊る 作:村上春樹

読みました
どうやら、村上先生の小説は
読んでおかないといけないリストに入っているらしく(どこのだ)
とりあえず、手にとって読んだのが本作でありました
どういうジャンルの人かもわからず
手探りで読んだのですが、
なんというか、本当、正直な感想を書いておきますと

え、それで終わり

そんな話が何話も連なっておりました
連作に見えるような、そういう作りであります
阪神大震災が起きた頃の生々しいリアル(…)を描いているのか
ともあれ、その頃の別地域の軸を
ずいずいと書いていたわけでありましたが
そういう事件があり、それとは関係のない土地で
でも、そこと関係のある人たちが少しずつ傷むみたいな
そういう感じに見受けられました

考えてみると、当時わたくし高校生
地震の日は普通に寝ておりました
朝起きて、何か騒がしかったらしいというのを聞いたくらいで
完全に他人事、今となっては、関西に住むこととなって
様々なことを伝聞するようになったのですが
本当、当時の危機感の無さというか、頭の悪さは
筆舌に尽くしがたい感じだったのであります

そんな一人、二人が、いや、もそっと
そういうことに関して、敬意というか注意をはらっていた人が
少しずつ描かれているのですが、人間劇であります
人情のもつれや、その地震の最中に埋めてしまいたい過去があったり
そういう人々を少しずつ描いていて
何かが始まるでも、終わるでもなく、ただただ
ぼんやりと過ぎていくような小説郡でありました

題名となっている小説が、まぁ、鮮烈というか
ステキなイメージでありましたが
最後に、いわゆる神の子が躍る、ただ、それだけの話で
なんというでもないのに、なんだか心を捕らえて離さないような
深読みする子には大変美味しい小説であります
この作家の小説は、不必要にエロいという話を聞いておりましたが
存外そんなこともなく
むしろ、もう一人の村上さんのほうが酷いなと思ったりしたところ

余談はさておき
小説全体としては、本当、漠然としたものしか読み熔けなかったのですが
短くて、文字大きくて読みやすい
そんな他愛のないことを感じ取りつつしか
読み切れませんでしたと
そういう報告を記しておきます

面白かったかと言われるとどうとも言えない
別につまらないとも思わないのでありました
不思議な小説ですね