CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

陶磁器を探す旅~膳所焼美術館~

2009-02-18 23:26:01 | 陶磁器を探す旅と名物
さっぱりチェックしておりませんでした
滋賀県に信楽のほか、膳所焼という文化があったという話
その美術館にいって参りましたので
もっちりレポであります

膳所焼美術館という、滋賀県は琵琶湖の根っこ脇に
ひっそりたっておるところがありました
膳所焼、聞いたことないなぁと
ぼんやり思っておりましたが、
まさかの小堀遠州ゆかりの窯元にあたるんだそうで
驚きの綺麗さびをちょっとだけ眺めたのでありました

茶道専用の焼き物が多いというか
一番多いのが茶入れとかいうくらい、みっしりと
茶道と隣り合わせの陶器であります
きれいさびのそれに入るのかどうか
よくわかりませんでしたが、なんというか
古いものは、古瀬戸と似た風合いというか
ああいう、地味でもっさりとした焼き物になっております

しかし、名物になるんでありましょう
大江という水指やら、光悦茶碗など
相当の名品がある、そう信じて見に行ったのでありましたが

名物が一個も展示してなかった…

いや、私の目がおかしかっただけかもしれない
あんな地味でマイナーな美術館に
日曜日の昼間に遊びにいくという惚けたことをしたのだが
なぜか、そのタイミングで別の客(夫婦)と
同時に入館したために、なんとも居心地というか
主人や、案内の人にあれこれ質問する機会を喪ってしまい
おろおろと、ばたばたと見ただけだったからか
唐物の名品がいくつかと
井戸脇という、新しい言葉を覚えたに留まる程度でありました

美術館といっても、ひっそりとしたものでして
最初、家というかお寺のようなところから
茶室というか、茶の間というのかに通されて
そこで薄茶をいただきました
ほっこりそれを喫して、茶碗が膳所焼きらしいと
じじっと見てきたのですが
今年の干支が描かれているという土産物然としたそれ
ま、実際に土産物として売っておったのですが
なかなか可愛らしいものでありました

古い膳所焼きというのはすでに滅んだそうで
現在は、復興させてひっそりとやっているとのこと
見た目は、京焼とまではいかないが
金襴手もあるし、絵付けで華やかなイメージでありました
古膳所焼きは、どれもこれも無骨というか
そのまま無垢で、灰かぶりのイメージが強いそれですが
その違いも面白いところ

さて、その茶の間でこっそりかかっていた軸を見ましたところ
どう見ても応挙と書いてあって、なんというか
凄いものを生で、間近で見ているんじゃないかと
ちょっと心躍らせて、また、銅製の花生やら
なぜか九谷の水指などとともに堪能
そして、庭、こちらには本物の茶室もありまして
こっそり茶室のにじりぐちを空けて
中を見せてもらったりしましたが
茶室ってのはいい空間だなぁとちょっとだけ感動したのであります

そのほか、庭の横には水琴窟もあり
目に耳に優しい庭でありました

そこから離れに移動しますと、そちらに展示物が、
詳細は上記の通りで、見たかったものはなかったんだが
朱椎のそれこれや、香合のよい品なども見られたので
よしとするのであります
そのあと、現代の膳所焼がおいてあるところを
案内してもらってから終了
わずか30分くらいで全部見終わってしまうくらいの
こじんまりでありましたが
いつか、あの展示物の中に大名物がでてこないかと思うと
お茶呑んで700円は安いかもしれないなんて感じて
また、いってしまいそうなのでありました