これはペンです 作:円城塔
純文学なんでありましょうか、
えらい難しい中篇というか、短編小説を読みました
これではない作品で、芥川賞をとったそうなので
たぶん、そういう感じなんだろう
けども、私が知ってる芥川賞的な、
なんというか、高尚に暗いといったそれではなく、
もっと不思議というか、不可解というか、
理解が遠い感じの不気味とも思える文章でありました
でも、面白かった
二編収録されていまして、
一本目が書題でもあります「これはペンです」
文章を書くという道程というか、
行為のようなそれを分解して再構築する
いや、揶揄したような、皮肉ったような
なんだろうか、言葉遊びというには
非常に手の込んだ話で、
数学的やら、物理的やらの要素をにおわせながら、
文章について語り続ける哲学めいた装いの
不可思議極まりない文章でありました
でも、面白かった
示唆でもないんだが、語られていく内容が
推理小説っぽい感じで、その実、
ぜんぜん推理とかと関係ない話なんだけども
まだとっつきやすいというか、読みやすくてよかった
普通のことを難しく考えすぎて、こじらせた
そういう症状を説明されるみたいで
いたく気に入って読んだのであります
一方、「良い夜を持っている」といういっぺんが
これがまぁ難解というか、私にはわからない
そういう感じで、やってることは
先のと似た話なんだけども
より鬱蒼としているというか、こっちの方が、
芥川賞ぽいにおいがする、たぶん、純文学というやつなんだろうか
そういう感じだと思えたのであります
下地にいくつかの文章というか、
読書が必要だと思われる要素が散見できまして、
夢十夜は、かなりいろいろとポイントになる一冊ではないか、
そんなことを思わされたのでありますけども、
どこがそうだったか、どれが何だったかは、
指摘できない有様なので、
なんとも、読んで楽しみきれなかった
そういう感じであります
理解を拒むような、わけのわからない道理が
たくさん出てくるというのが素敵で、
これがまた、拒むようで、突き放すでもないといった
手心が垣間見られるので、まだなんとか
読もうと思えたという感じでありました
ま、読み終えて、何一つわからなかったので
なんだろうかなというところでありますが、
なかなか、こういうのは10冊に1冊くらいでいいかなと
ちょっと、おなか一杯といった具合なのでありました
純文学なんでありましょうか、
えらい難しい中篇というか、短編小説を読みました
これではない作品で、芥川賞をとったそうなので
たぶん、そういう感じなんだろう
けども、私が知ってる芥川賞的な、
なんというか、高尚に暗いといったそれではなく、
もっと不思議というか、不可解というか、
理解が遠い感じの不気味とも思える文章でありました
でも、面白かった
二編収録されていまして、
一本目が書題でもあります「これはペンです」
文章を書くという道程というか、
行為のようなそれを分解して再構築する
いや、揶揄したような、皮肉ったような
なんだろうか、言葉遊びというには
非常に手の込んだ話で、
数学的やら、物理的やらの要素をにおわせながら、
文章について語り続ける哲学めいた装いの
不可思議極まりない文章でありました
でも、面白かった
示唆でもないんだが、語られていく内容が
推理小説っぽい感じで、その実、
ぜんぜん推理とかと関係ない話なんだけども
まだとっつきやすいというか、読みやすくてよかった
普通のことを難しく考えすぎて、こじらせた
そういう症状を説明されるみたいで
いたく気に入って読んだのであります
一方、「良い夜を持っている」といういっぺんが
これがまぁ難解というか、私にはわからない
そういう感じで、やってることは
先のと似た話なんだけども
より鬱蒼としているというか、こっちの方が、
芥川賞ぽいにおいがする、たぶん、純文学というやつなんだろうか
そういう感じだと思えたのであります
下地にいくつかの文章というか、
読書が必要だと思われる要素が散見できまして、
夢十夜は、かなりいろいろとポイントになる一冊ではないか、
そんなことを思わされたのでありますけども、
どこがそうだったか、どれが何だったかは、
指摘できない有様なので、
なんとも、読んで楽しみきれなかった
そういう感じであります
理解を拒むような、わけのわからない道理が
たくさん出てくるというのが素敵で、
これがまた、拒むようで、突き放すでもないといった
手心が垣間見られるので、まだなんとか
読もうと思えたという感じでありました
ま、読み終えて、何一つわからなかったので
なんだろうかなというところでありますが、
なかなか、こういうのは10冊に1冊くらいでいいかなと
ちょっと、おなか一杯といった具合なのでありました