CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】遠野物語remix

2016-11-12 17:00:37 | 読書感想文とか読み物レビウー
遠野物語remix  作:柳田國×京極夏彦

初めて、遠野物語を読みました
まったく事前知識がなかったので、
今回読んだのが、まさに、遠野物語というものなのかどうか
それがわからないというのがもどかしいのですけども、
そうか、昔話集みたいな、民間伝承のどちらかというと
怪談に近いお話だったのねと
驚いたのであります、でも、すごい面白かった
こういうの好きだなぁとせつせつ思い知らされたのであります

以前に、山怪という本を読んで、
猟師に伝わる怖い話というか、不思議な話集を読んで
民話といえばいいか、こういう文化風俗史的なものは
本当面白いと思っていましたが、
その先鞭が遠野物語じゃないのかしらと
そう思わされたのであります
ともかく、潜在的といえばいいのか、
どっか、昔にはこういう話が山にあったんだろうなと
理屈じゃなくて信じてしまう感じが
たまらんと思ったのであります

大きくわけて、山人という存在の話、
河童の話、女がさらわれる話と、こんな塩梅で
remixのために、話が固められていて、
これがまた、読むほどに怖いといっていいのか、
わくわくするような、どきどきするようなと
ともかく物語に引き込まれて、とらわれるような感触があって
見事でありました、やはり、好きすぎるな

いくつか読んで思ったのですが、
なにせオチがないというか、落とすという気がない話だから怖い
そう思えてならないのであります
これをわざとやっているわけじゃなくて、
なんか、そうなんだと投げっぱなしにされるけども
腑に落ちるような迫力があるというところが素晴らしいと
騙されているのかもしれないけども、
これは、何かを見間違えたんじゃないかなと
思わせるような話もあるんだけども
そういう示唆を一切無視するというか、
もう完全に、物の怪か、祟りの影響でしかないという話が
ばっさりと、そのまま語り終えられているという
潔さというか、こういうのが
いくつも本物だと思わされて読むのが
もう、たまんなく面白いと思えるのであります

いいもの読んだと大変満足したと
メモっておくのでありました