CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】世にも危険な医療の世界史

2019-09-18 20:44:19 | 読書感想文とか読み物レビウー
世にも危険な医療の世界史  著:リディア ケイン、ネイト ピーダーセン

以前に読んだ、偉人の悲惨な死に様の話によく似た
過去行われてきた、様々な医療行為から、
インチキ医学まで、幅広く取り扱った本でありました

薬物や、治療器具の数々が、当時はよいと思って使っていたけど
今思うと、とんでもないことだったりというのが
まぁ、よくあるアメリカンジョークの医学は進歩してるのさと
そういうやつだと思われるところですが、
その時代に生きてなくてよかったと
心から思える内容なのでありました
もっとも、現在もまた、続いているであろうと考えられる内容なので、
引き続き気をつけないといけないんだが
現代だと、極端なダイエットとか筋トレとかが
それに相応するのかもと思ったりするところ

解りやすいところでは、水銀なんかが、
昔から不思議の物質、霊薬妙薬とされてきたが、
結局のところ毒物であったという話が
様々な物体で知れ渡っていまして、
案外、砒素なんかもその範疇だったというのが衝撃的なところであります
これらを使った医療行為という拷問により、
多くの命が失われてきたかと思うと
人類が、その生命をかけて行ってきた
壮大な実験の積み重ねが歴史でもあると考えられるのであります

ただ、そういうとんでもない思いつきなんかで
あれこれとしていたことが、たまに当たったりするのが
始末に終えないというか、恐ろしいところで、
これが繰り返される限り、新しいトンデモ医療は生まれ続けるし
人は信じてしまうのであろうと
結局、弱ってきて、それしかすがるものがないとなったら
どれでもやってしまうのであろうと
哲学や、心理学に近い分野を考えさせられたのでありました

冗談ぽく書かれていたけども、
案外、偽薬効果で治ったりしていたことも
多々あるんじゃないか、そう思うと、信じ込ませるような
体に特段よくもないが、悪くもないものというのが
重要じゃないかしらと思わされたりしたのでありました

医療行為としての浣腸や嘔吐、瀉血といったことなんかが
恐ろしい、おぞましいと思いつつも
当時の貴族たちがこぞってやっていたという事実に
考えさせられてしまうのでありました
贅沢だからこそできる、よくわからない拷問という
もう、なんだろうね、
今思うと、滑稽というか、神様の意地の悪さでないかと
感じたりもするんだが
どうなんだろうかしら

今も続く、詐欺行為なんかの芽生えのようなものも出てきたりして
非常に面白いが、なんかクセになっていることについて
自分自身の反省もうながしたいと思える内容だったのでした