CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】穴

2018-06-12 20:57:20 | 読書感想文とか読み物レビウー
穴  作:小山田 浩子

知らずに読んでしまったんだが、芥川賞受賞作でした
読んでいて、ああ、そうかもなと思っていたら
やっぱりというくらい、いかにも、芥川賞という内容で
なんとも形容しがたい、どんよりとしたというか、
なんという話だったんだろう
不思議というか、不気味な話でありました
いや、やっぱり不思議な話だったでいいのかな

そういうわけで、ある若奥さんが仕事をやめて
夫の実家にやってきたというお話、
そこで不思議な体験をするというか、
これは、うまくいっていると思っている、あるいは
思い込んでいるのかもしれない奥さんが見た
不安定な夢めいたものだったのかしら、
漠然とした、違和感が正体をあやかしたという感じで
あれこれ考えながら読むのでありました

何がネタバレなのかもわからないような内容なのだけども、
色々なことが変転したときに、大丈夫だと思っていても
ふと、それが違うのではないかと
そんな気分になるというか、なんかやっぱり、馴れるまでの
何か不思議な状態というのが存在するのだろうと
それが不安という形なのか、期待なのか、
見えない重圧なのかというのを思わせる内容だったのでありました

短編がその他二つ、そっちは連作で載っていまして、
これもまた、不思議なというか、なんとも形容しがたい
不安のようなものを覚える内容なのでありました
そう、読んでいて、不安を覚える
そういう小説なのである、何がということもないのにだ
そこがやっぱり、凄いということなんだろう
そう読んだのである


最新の画像もっと見る

コメントを投稿