外道 京都の闇社会で「神」と呼ばれた男 作:曹達
京都を舞台にした、バブル時代の不動産狂奏でありました
なかなか面白かった、聞きなれた土地が出てきて
そこが、そんな凄い金額で取引されていたかと思うと
なんというか、いろいろと思わされるのであります
そんな小説でした
タイトルがえらい仰々しいですが、
読んでみた感想としては、そんな陰惨なことは思い浮かばず
出てきた人物も、はたして、どれが神だったのか
もう一つも、二つもわからないので、
なんか、タイトルと内容ちがくない?と
思ったりしてしまいましたが、
当時の京都、そして不動産にかかわることによる
裏社会と表社会とのいったりきたりは
なかなかスリリングというか、そんな簡単につながっているんだと
改めて自分の認識の甘さというのか、そういうのを
いろいろと感じさせてくれたのであります
そこらで無職でぶらぶらしていた尾上という男が、
狂言回しであり主人公として出てくる、
それをそそのかすでもなく、ひょんなことから、
タクシー運転手をしていた菅山という男と
不動産屋を立ち上げることとなる、
胡散臭い話だ、思いつつのっていくと、
様々な裏社会とぎりぎりのところで繋がりをもって、
不動産を転がしていく仕事に
手を染めていったのでありました
相当にフィクションであろうと信じたいところでありますが、
狂言回しの尾上氏は、なんというか、凡庸を絵に描いたようで、
小心であり、慎重であり、本当どうとでもない
そんなところがむしろ、小説的だと思うのでありますが
その彼が、まさに翻弄されたという時代のそれこれを
バブルのなにかれとともに描いています
本当、これを読んだだけでも、当時はおかしいんだけど
当事者はまるでわからなかったんだろうなと
しみじみであります
なんで、あんなに土地の値段があがったかといえば、
最終的な売り手は見えていないのに、
土地だけが、人から人へと渡り歩いたからなんですね
不思議なものであります
もう少し、経済に明るくなりたいものだと思いつつ
その狂乱が収まるところ、世の中はまだ
混沌に足を突っ込み始めたくらいで、尾上氏は
一足早く上がってしまったというのが面白いと思われたのでした
小説としては、なんというか、こういうことがありましたと
そういう話に、実際の話なのか、フィクションなのか
わからないままに、いくつかの挿話が挟まれていて
それぞれは、大筋にかかわるのではなく、
本当にエピソードの紹介というていで、なんというか
全体は壮大なお話とはまるで違う
小さい話を、いくつか紹介したといってもいいかもしれない
そんな感想であります
最終的には、誰か死ぬということも表面上はおこらずに、
不思議な恋愛めいた何かも描かれたりしながら、
なんか、最終的に自分の位置というか、
無責任といえばそうだけども、自己というのを
確立しているものが強いと
そういう教訓だけはおぼろげに思われる
そんなお話でありました
当時に大人じゃなくてよかったと
つと、思い知らされるのでありました
自分を見誤りがちなところは、冷え冷えとするのでありました
京都を舞台にした、バブル時代の不動産狂奏でありました
なかなか面白かった、聞きなれた土地が出てきて
そこが、そんな凄い金額で取引されていたかと思うと
なんというか、いろいろと思わされるのであります
そんな小説でした
タイトルがえらい仰々しいですが、
読んでみた感想としては、そんな陰惨なことは思い浮かばず
出てきた人物も、はたして、どれが神だったのか
もう一つも、二つもわからないので、
なんか、タイトルと内容ちがくない?と
思ったりしてしまいましたが、
当時の京都、そして不動産にかかわることによる
裏社会と表社会とのいったりきたりは
なかなかスリリングというか、そんな簡単につながっているんだと
改めて自分の認識の甘さというのか、そういうのを
いろいろと感じさせてくれたのであります
そこらで無職でぶらぶらしていた尾上という男が、
狂言回しであり主人公として出てくる、
それをそそのかすでもなく、ひょんなことから、
タクシー運転手をしていた菅山という男と
不動産屋を立ち上げることとなる、
胡散臭い話だ、思いつつのっていくと、
様々な裏社会とぎりぎりのところで繋がりをもって、
不動産を転がしていく仕事に
手を染めていったのでありました
相当にフィクションであろうと信じたいところでありますが、
狂言回しの尾上氏は、なんというか、凡庸を絵に描いたようで、
小心であり、慎重であり、本当どうとでもない
そんなところがむしろ、小説的だと思うのでありますが
その彼が、まさに翻弄されたという時代のそれこれを
バブルのなにかれとともに描いています
本当、これを読んだだけでも、当時はおかしいんだけど
当事者はまるでわからなかったんだろうなと
しみじみであります
なんで、あんなに土地の値段があがったかといえば、
最終的な売り手は見えていないのに、
土地だけが、人から人へと渡り歩いたからなんですね
不思議なものであります
もう少し、経済に明るくなりたいものだと思いつつ
その狂乱が収まるところ、世の中はまだ
混沌に足を突っ込み始めたくらいで、尾上氏は
一足早く上がってしまったというのが面白いと思われたのでした
小説としては、なんというか、こういうことがありましたと
そういう話に、実際の話なのか、フィクションなのか
わからないままに、いくつかの挿話が挟まれていて
それぞれは、大筋にかかわるのではなく、
本当にエピソードの紹介というていで、なんというか
全体は壮大なお話とはまるで違う
小さい話を、いくつか紹介したといってもいいかもしれない
そんな感想であります
最終的には、誰か死ぬということも表面上はおこらずに、
不思議な恋愛めいた何かも描かれたりしながら、
なんか、最終的に自分の位置というか、
無責任といえばそうだけども、自己というのを
確立しているものが強いと
そういう教訓だけはおぼろげに思われる
そんなお話でありました
当時に大人じゃなくてよかったと
つと、思い知らされるのでありました
自分を見誤りがちなところは、冷え冷えとするのでありました